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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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伯爵令嬢フェリアは、悪逆非道の“悪役令嬢”だと事実無根の噂を立てられた上、それを信じ切った婚約者に婚約破棄を突きつけられてしまう。そんな彼女が紹介された新たな結婚相手は、“熱血騎士”と有名な騎士隊長ヴィル。「フェリアはオレの! 最高の妻です! 決して悪役令嬢などではありません!」何事にも全力で予想外の行動続きな彼に、ときめきが止まらないフェリア。夫婦として距離を縮めていくさなか、元婚約者が不審な動きを見せ始め——!?(裏表紙より)

声がでかい、身体がでかい、あんまり空気が読めない、女性との接し方が下手、とご令嬢方の結婚相手として望まれてこなかった熱血騎士のヴィル、そんな彼に助けられてしまったことで恋をしてしまったフェリア。フェリアは昨今流行の小説があまりにも現実に近しいことを書いてあるせいで、作品に登場する「悪役令嬢」のモデルで同じことをしているのだと思い込まれていた。
だいぶフェリアがかわいそう……小説のモデルっぽいから悪役令嬢と同じことをしているんだと思う周りの人間の浅はかさよ。でも作品を書かない人だとこういう感じの思考になる人も多いんだろうなあ。そんなわけで元婚約者を含め、考えや言動に問題のある人ばかりに囲まれているヒロインとヒーローです。
ヴィルの熱血騎士ぶりが不器用すぎて笑ってしまう。初夜のあれはどうなのかと思いながら、ヴィルらしくて笑っちゃった。置き去りにされたフェリアは複雑だっただろうけど、ヴィルの一生懸命さが伝わったエピソードだと思います。
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英国留学中のリセは、十九世紀に建てられた「ブラックローズハウス」でのパーティーに招かれる。一族に伝わる「聖杯」が披露されるという。近隣で起きていた切断遺体遺棄事件の噂が囁かれる中、邸内で第二の切断遺体が見つかり、館の主人には脅迫状が届く。呪われた一族の謎に、禍々しく美しい少女が挑む!(裏表紙より)

『麦の海に沈む果実』から理瀬に魅せられ、この「薔薇」の連載が始まったときはいつ一冊の本として読めるのかと思っていましたが、やっとか、やっとか!! と思いながら楽しく読みました。
一族の集められた館に、偶然客人として招かれていた理瀬。物語はこの館ブラックローズハウスの一族、当主の長男アーサーから語られる。
いくつかの事件が起こるものの積極的な謎解きをしないのがちょっと残念。結局怪盗めいたことをして終わってしまったし……。まあ目立っちゃだめだもんね。いやでもせっかくのシチュエーションだからもっとギスギスしてほしかったな!! 何なら理瀬には命を狙われてほしかった!
そう思ってしまうのは理瀬が完璧に「謎めいた美しい女」に変貌していたからだろうな。アーサーがとにかく理瀬を警戒しながら惹かれてやまないような描写をするから。彼女の活躍がもっと見たくなってしまったので、新作を期待して待っています。
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ぎっくり腰で一人倒れていた寒くて痛い夜。いつの間にか母と同じ飲み方をしてる「日本酒ロック」。緊張の海外ロケでの一人トランジット。22歳から10年住んだアパートの大家さんを訪問。20年ぶりに新調した喪服で出席したお葬式。正直者で、我が強くて、気が弱い。そんなあさこの〝寂しい〟だか〝楽しい〟だかよくわからないけど、一生懸命な毎日。(Amazonより)

単行本は2017年刊行。いとうあさこさんが仕事の合間に書いている日記みたいな読み心地で面白かった。
びっしょびしょになりながら踊ったり、オアシズ大久保さんのご家族の旅行に混ざったり、好きなアーティストのライブに一曲目から泣いたり、わかるわかる! じゃないけれど「ああわかるなあ」という距離感がいい。いとうさんが好きなものや人を大事にしているのも文章から感じられてよかった。
こうやって人が楽しそうにしていることがわかる文章が好きなんだな、私は。
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本書では、王族から庶民までが着用した様々な韓服を、豊富なイラストで解説しています。韓服の種類や名称、構造から着方、時代による変化、また、髪型や装身具などが詳しくわかる、韓服のすべてがぎゅっと詰まった一冊です。(カバー折り返しより)

ドラマなどに登場するきらきらしい韓服、あまりよく知らないなあと思って勉強のために読みました。
色合わせにも階級が反映されていたり、着方で時代や派閥がわかったり、伝統衣装とはいえ時代でちょっとずつ変わっていたり、とても興味深かったです。
個人的には「どうなっているんだろう……」と思っていた髪型。やっぱり髷で、重いのは想像通りだったんですが、まさか重みで気を失ったり首の骨を折ったりしていたとは……。しかも高額で資産を食い潰すから禁止令が出たこともあったとさらっと書かれていて、おしゃれというか体面を保つのは大変だな……と思いました。
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ある事情により婚期を逃し、実家の左大臣家に居座っている藤原伊子。だが突然、入内を命じられる。自分の半分の年齢である、帝との結婚なんて…と、断るために出かけた先で、伊子が再会したのは十年前に別れた恋人、嵩那だった。彼との微妙な距離をとりつつ尚侍として後宮に入ることになってしまった伊子に、謎の人物から脅迫文が届き…!? 平安後宮お仕事ミステリー。
いきおくれ女子・伊子が後宮の事件を次々に解決!?(裏表紙より)

かつていきおくれと言われていた平安女子がいましたが、それを上回るいきおくれ年齢の伊子が主人公。左大臣家の姫として、女主人として家を取り仕切り、それなりに世間にすれた彼女が、過去の恋人やら力関係の微妙な後宮をしたたかに渡って行く。
「おばさん」と言われることがもしかしたらいまよりもめちゃくちゃ腹が立つような時代なので、侮辱として登場するのがなんともおかしい。こうした作品を読む読者は多分、歳をとるってそう悪いことでもないんだよなーという時代と世代の人間じゃないのかなと思うので。少なくとも私はそうだ。
面白いのが、この時代ならではの恋愛と、それに絡めた登場人物。元彼と協力して捜査するってだいぶ複雑だと思うんですが、互いに歳をとってわかることもある描写が味わい深い。
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ソルヴェール国で豊穣を祈るミモザ祭りを開催。準備に追われる未来の女王レティーツィアの元には、各国の貴賓が集い、彼女の騎士達も大忙しだ。一方、没落貴族のメルディは、レティの元婚約者が謎の死を遂げた過去の事件を調べ直していた。しかしその最中命を狙われ、瀕死の重傷を負ってしまう! メルディが命懸けで辿り着いた真相——それを知ったとき、レティは……!?(裏表紙より)

ナイツオブラウンドにメルディが軍師として加わるまでの話と見るなら、前巻の「二人の軍師」と合わせて読むべし、なシリーズ第11巻です。
登場人物がめちゃくちゃ多くなっているんですが、レティが常にそれを采配している展開はお見事。大きく事件は動いていないのにとにかく仕事をしまくっているだけで読ませるのは、女王となるレティーツィアの魅力でしょうか。
なので改めて、他の騎士たちがレティの仕事を割り振られてもしっかりこなしている(特に机仕事関係)はおおっと思いました。ちょっとずつ頼り頼られることに慣れてきたらいいなあ。
前巻で、軍師は非常な決断が下せるかどうか、という話がありましたが、最後の最後に決断して、涙を流しながらそれを背負うと決めたメルディにはぐっときました。
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書店大賞授賞式の当日、成風堂書店に勤める杏子と多絵のもとを福岡の書店員・花乃が訪ねてくる。「書店の謎を解く名探偵」に、書店大賞事務局に届いた不審なFAXの謎を解いてほしいというのだ。同じ頃、出版社・明林書房の新人営業マンである智紀にも事務局長から同様の相談が持ち込まれる。授賞式まであと数時間、無事に幕は上がるのか?! 本格書店ミステリ、シリーズ第四弾!(裏表紙より)

成風堂書店の二人と、営業たちと、シリーズの主人公たちが邂逅する一作。このときを待っていた! という本編第4巻ですね。
テーマは本屋大賞。作家さんが、書店員の側として、本屋大賞ならぬ書店大賞にまつわる謎と事件を解く。元書店員だという大崎さんの気持ちと、それよりももっと根本的な、本を愛すること、それを守りたい人たちの存在を感じて、後半はめちゃくちゃ泣いた。
犯人が、書店とも本とも関係のない悪党だったのもよかったと思います。思い入れがないからこういうことができる、っていう。だから思い入れがある、けれど裏切られた気持ちがあって別の仕事をやっている覆面作家のあの人の存在が際立っているように思えます。
本当にすごく素敵な人たちがたくさん登場する作品だったなあとしみじみ思いました。私も頑張ろう。
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作り手と売り場、そのふたつを結ぶために。出版社の新人営業マン・井辻智紀は今日も注文書を小脇に抱え、書店から書店へと飛び回っている。しかし取次会社の社員には辛辣な言葉を投げかけられ、作家が直々に足を運ぶ「書店まわり」直前にはトラブルを予感させる出来事が……。井辻くんの奮闘をあたたかな筆致で描いた、本と書店を愛する全ての人に捧げるミステリ短編集第二弾!(裏表紙より)

成風堂シリーズの番外編シリーズ。出版社の営業社員が、書店さん、作家さん、自社の人、他社の人と関わり合いながら本を届ける、そこで発生する大小の事件の謎を解く連作短編。
一巻目は井辻くんの営業マンとしての成長も含めていたので、ちょっとうっとくる言葉や展開もあったのですが、二巻目はそこまで感じなかったかな。むしろみんなが一生懸命作家や書店を守ろうとしているのを強く感じて、なんだか温かい気持ちになりました。
「新刊ナイト」がハラハラした分、すごくいい結末でじんわり染みた。「君とぼくの待機会」は大きな賞の裏側を知らないと書けない話だったので真相になるほどと思ったし、どの出版社の人間も台無しにさせるかと走り回っているところが賑やかで、仕事に対する熱意を感じてよかったなあ。
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 人々は彼女をこう呼んだ。時に蔑み、時に畏れながら、あれは「竜の姫」と。
 帝国軍の大砲が竜の胸を貫く、そのおよそ700年前——邪竜に脅かされる小国ノーヴェルラントは、神竜と契約を結び、その庇護の下に繁栄していた。
 国で唯一、竜の言葉を解する「竜の巫女」の家に生まれた娘ブリュンヒルドは、母やその母と同じく神竜に仕えた。 竜の神殿を掃き清め、その御言葉を聞き、そして感謝の貢物を捧げる――月に、七人。
 第28回電撃小説大賞《銀賞》受賞の本格ファンタジー、第二部堂々開幕!(カバー折り返しより)

帝国を揺るがした「ブリュンヒルド」より遡った、かつてのノーヴェルラント。その時代の「ブリュンヒルド」は神竜の巫女として、竜と意思疎通を交わし、供物を捧げていた。だが高潔なブリュンヒルドはその事実に耐えきれず、行き倒れたところを助けて従者とした感情を理解しない青年ファーヴニルと、幼馴染の王子シグルズ、その騎士で魔槍の持ち主スヴェンと協力し、神竜を討つが……。
ブリュンヒルドシリーズ、第二巻。シリーズとはいえ、これ一冊で完結していますが、楽園や神竜の関わりや邪竜が発生する理由などは一巻を踏まえてのものなので、最初の巻は押さえておいた方がよさそう。
一巻はどこまでもブリュンヒルドと神竜の思いの深さともつれ合い、身近な人に抱く憎悪が色濃い話でしたが、二巻は迷い悩みながらも身近な人たちと竜を屠り、平和な国を作ろうとする話。それだけに犠牲が出てしまったり、どうしようもない選択をした人たちの悲しみが深いのですが「思いの深さ」がそれぞれに描かれている、比較的明るい印象の話だったように思います。どシリアスだけど。
ファーヴニルが愛おしい人だったなあ……。実感できていないだけで、相手を尊重しつつ、適切な選択ができる容赦のなさって、一種の愛じゃなかったのかなあって。
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責務が重なり、未来の女王レティーツィアは多忙だった。騎士のデュークが仕掛けた悪戯にも気づけないほどに。手痛い助言を受け、レティはいよいよ己の頭脳となる『軍師』役を決める。候補は二人――神出鬼没で謎に包まれた“天才"ゼノンと、没落貴族で出世の見込みもない“凡人"メルディ。ひとまずレティは、メルディのある可能性に着目し、視察に同行させるが……!? 最強女王伝説第10弾!(裏表紙より)

ナイツオブラウンドも8人まで揃い、今回は9人目。軍師をスカウトするのと、もしかしたら最後の一波乱の布石かな? と思われる敵役が登場する第10巻です。
メルディの才能を確認するための話なので、デュークやその他の面々は控えめながら、アストリッドが大活躍。メルディは多分これからレティと同じくらい上手にアストリッドを使うんだろうなあと想像できてしまって笑ってしまった。
しかしここにきて、亡くなった最初の婚約者の事件を掘り返すのか……。何が起こるか怖いけれど、きっちりカタをつけてきてほしい。
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Author:月子
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