読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

「子どもたちは夜と遊ぶ」(上)
浅葱と狐塚、恭司と月子は同じ大学へ通う友人同士。大学の主催する論文コンクールに応募していた浅葱と狐塚だったが、最優秀者には留学が贈られるとあって、月子は離ればなれになってしまうかもしれない狐塚と別れる決心をしていた。しかしコンクールで最優秀を取ったのは浅葱でも狐塚でもなく、謎の人物「i」。数年後、起こり始めた連続殺人事件、その犯人は「i」と名乗る。巻き込まれていく彼ら。果たして「i」とは。彼らの思いの果ては。
悲しかった。いつも思うのだけれど、この人の作品は登場人物の心理描写が上手くて、いつも溜め息を吐きながら読んでしまう。彼と月子の擦れ違う片想いとか、月子と紫乃の歪んだ悲しい友情とか、月子と真紀ちゃんとの穏やかな関係とか、私はずっと月子の視点で見ていました。月子が彼の為にあれを飲み込み、事件の後目が覚めてああなってしまったのは、とても悲しかった。苦しかった。彼女の存在は彼らにとって光であったんだと気付くと、悲しくてしょうがなかった。子どもたちは彼らであり、彼女はそれを照らす月だった。
個人的謎。冒頭と末尾にある「あい」に対する言葉遊び。結局「藍」とはなんだったんだろう。
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恩田陸「光の帝国―常野物語」「ライオンハート」
仁木稔「グアルディア」
辻村深月「凍りのくじら」
荻原規子「西の善き魔女VI 闇の左手」「西の善き魔女VII 金の糸紡げば」
結城聖「テイルズ・オブ・ジ・アビス 1 聖なる焔と七ノ歌」
ひかわ玲子「青い髪のシリーン」1・2・3
三浦しをん「むかしのはなし」
ソフィー・オドゥワン=マミコニアン「タラ・ダンカン 若き魔術師たち」上・下
仁木稔「グアルディア」
辻村深月「凍りのくじら」
荻原規子「西の善き魔女VI 闇の左手」「西の善き魔女VII 金の糸紡げば」
結城聖「テイルズ・オブ・ジ・アビス 1 聖なる焔と七ノ歌」
ひかわ玲子「青い髪のシリーン」1・2・3
三浦しをん「むかしのはなし」
ソフィー・オドゥワン=マミコニアン「タラ・ダンカン 若き魔術師たち」上・下

「凍りのくじら」
藤子・F・不二雄を愛するカメラマンの父・芦沢光が失踪してから五年。病に倒れた母の死が近付き、壊れそうになっていく家庭を支えていた理帆子。深く人と関わらない自分を「少し・不在」と呼ぶ彼女の前に、青年・別所あきらが現れた。しかし、昔の恋人の存在が理帆子を苦しめていく……。
すごく素敵な作品でした。この方の作品はいつも静かな印象を与えるのですが、今回もそう。人が正直に描かれていて、いつも読んでいて胸に痛い。藤子・F・不二雄が言った「SFは少し・不思議(Sukoshi・Fushigi)」という言葉から、理帆子が人に対して「SF」という言葉で的確に表現していくのが、とても面白かった。

「グアルディア」
知性機械サンティアゴに接続する生体端末の末裔アンヘルとその守護者、不老長生のメトセラの少年ホアキン。そして参詣団でグアルディア(守護者)と呼ばれる青年JDと謎の美少女カルラ。西暦2643年のラテンアメリカで、サンティアゴの降臨を目指すアンヘルら。彼らと出会った時、JDとカルラは自らの存在の秘密を知る……。
重厚なSF。結構好きです、こういう小説。ただ言い回しや地理が時々難解で、えっと思って何度も読み返してしまう辺り、私の理解力の無さが浮き彫りに(苦笑)
遙かな未来における人々の物語。普通の人間じゃない者たちが登場する。民族差別や紛争は起こっていて、読んでいて苦しい。それぞれの思惑が絡み合い、特にJDとカルラの繋がり、そして歴代のアンジェリカと彼女を取り巻く男たちの繋がりが美しいと思った。
ふと、一ヶ月どれくらい本を読んでいるのだろうと考えて、記録を付ける事にしました。
・読み終えた順。
・だが同じ作家の本はまとめる。
・最初から最後まで読み終わった月で数える。
・漫画は数に入れない。
・主に一般書籍。薄っぺらいあの本は数えません(笑)
恩田陸「黒と茶の幻想」上巻・下巻
小野裕康「少年八犬伝」
三田誠広「いちご同盟」
田中芳樹「西風の戦記(ゼピュロシア・サーガ)」
池上永一「夏化粧」
東野圭吾「天空の蜂」
菅浩江「I am アイ・アム」
C.S.ルイス「ナルニア国物語」スペシャルエディション(全七巻分)
・読み終えた順。
・だが同じ作家の本はまとめる。
・最初から最後まで読み終わった月で数える。
・漫画は数に入れない。
・主に一般書籍。薄っぺらいあの本は数えません(笑)
恩田陸「黒と茶の幻想」上巻・下巻
小野裕康「少年八犬伝」
三田誠広「いちご同盟」
田中芳樹「西風の戦記(ゼピュロシア・サーガ)」
池上永一「夏化粧」
東野圭吾「天空の蜂」
菅浩江「I am アイ・アム」
C.S.ルイス「ナルニア国物語」スペシャルエディション(全七巻分)

「君の名残を」
友恵、武蔵、そして志郎。現代で生きる普通の子供だった彼女たちは、ある激しい雨の日、世界から忽然と姿を消した。それぞれに散った彼女たちが目覚めた時、そこは平安末期の日本だった。
面白かった! すごく良くできている物語でした。これは歴史ファンタジーに分類されるんでしょうか。
それぞれに歴史に関わっていくシーンは興奮します。そうだったのか! と伏線が明らかになった一番最後の武蔵のシーンには涙腺が緩んでしまいました。
ただ歴史を追っている為に、その部分が長くなってしまったりして解りやすいものの、やはり登場人物がどう動くのかが見たいので、読み進めるのが面倒になったりもします。けれどたくさんのシーンにはのめり込む事が出来る。
時を超える恋愛や歴史が好きな人は是非。最後は胸に来ます。

「れんげ野原のまんなかで」
秋庭市のススキ野原にぽつんと建てられた秋庭市立秋庭図書館に勤める文子。辺鄙な所にある為に人はほとんど訪れず、文子たちはのんびりとしていたが、様々な事件が起こり始める。五つの物語。
こういう本だいすき! 穏やかな日々のちょっとした事件が楽しくて、嬉しくなる。雰囲気が良い。続きがあるのなら読みたいと思う。
あんまり人物描写がないのは、自由に当てはめようという意図なのかな? 優しい空気、謎を楽しむにはこの本は素敵だと思う。


「ブレイブ・ストーリー」(上)
何事もない生活を送っていたワタルに突然降りかかった両親の離婚話。家を出てしまった父、憔悴し自殺未遂を図る母。こんな運命、変えてやる。転校生ミツルの誘いをきっかけに、ワタルは運命を変える事の出来る女神の住む世界<幻界(ヴィジョン)>に旅立つ。
少年の冒険物語は王道ですが、すごく好きでした。
冒険に出るまでが長くて、小学生のワタルが直面するには辛い問題があって、ワタルがどんな人物なのかがちゃんと描かれていて、冒険に出る頃には目が離せなくなっている。
覚えきれない地名もありましたが、世界観は分かり易くて、入り込みやすい。
ラストへ向かう、ミツルとの最後のシーンには、何故か胸が詰まって泣いてしまいました。ワタルもミツルも、どちらも現実的な人間の姿に感じられたからだと思います。
どうも私は本当に少年少女が大好きらしい(今更)(物凄く今更)成長していけるっていうのは本当に素敵ですよね。
「DIVE!!」〈1〉
日本ではまだマイナースポーツの水泳競技「飛び込み」。高さ十メートルからの飛翔。時速六十キロの急降下。わずか一・四秒の空中演技。それに魅せられた知季、飛沫、要一が目指すのはオリンピック。クラブの存続をかけ、オリンピックという夢の為に、彼らは飛翔する。
スポ根です。読みやすくて、共感しやすくて、良い本でした。
一巻は知季を書き、二巻は飛沫を、三巻は要一が主人公で、四巻は全ての結果を書く。
四巻はもうどきどきのしっぱなし。演技する度に点数が出て、主人公である三人の順位が上下する度に息を呑む。
飛び込みというスポーツがどんなものなのかは知りませんでしたが、物語の中で情熱を注ぐ少年たちがいるという事で、すごく知りたくなりました。わずか一・四秒の世界の中で、こんな葛藤があるのかと。
それぞれの思い、それぞれの夢。読み終えた後は真っ直ぐに走りきったような気分になれる、そんな物語でした。


「ばいばい、アース」〈上〉
どんな種族の特徴も持たない事が特徴の少女ベル。師シアンの元を離れ、自らの由縁を知る為に≪唸る剣≫を手に旅人になる試練を受ける。やがてベルを≪理由の少女≫と呼ぶ者たちが現れ、彼女は戦いへと進んでいく。
完成された世界観で描かれる少女の物語。独特の専門用語や言い回しも多いので、難解で、読み進めるのに苦労する時もあるけれど、段々と止まらなくなる。
勇ましい少女が剣を手に戦っていく様は格好良すぎる。そして戦いの様子が美しい。剣楽と呼ばれる集団戦闘には、すごく興奮した。
何よりベルの美しさ。自分を探している彼女の、強さと、野性的な美しさ。勇ましくて、小さな少女をいつも思い浮かべるのに、細い手足をいっぱい広げて疾走しているようなイメージ。