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せっかくなのでノベルス版。
冷たい校舎の時は止まる (上) (講談社ノベルズ)冷たい校舎の時は止まる (中) (講談社ノベルズ)冷たい校舎の時は止まる  (下) (講談社ノベルス)
文庫版も貼っちゃえ。
冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)
 ある雪の日、学校に閉じ込められた男女8人の高校生。どうしても開かない玄関の扉、そして他には誰も登校してこない、時が止まった校舎。不可解な現象の謎を追ううちに彼らは2ヶ月前に起きた学園祭での自殺事件を思い出す。しかし8人は死んだ級友(クラスメート)の名前が思い出せない。死んだのは誰!? 誰もが過ぎる青春という一時代をリアルに切なく描いた長編傑作!(上巻・裏表紙より)

何度目かの再読。高校生の時に読んで、辻村さん大好き! と叫ぶきっかけになった作品。以降辻村さんを追いかけるようになりました。
上巻は、疑心暗鬼に陥って混乱しながらも冷静に推理をする人々と、充の話。
充の自己分析は、結構身に痛かった。優しいのは誰にも興味がないからだという。だからみんなに都合がいいし、頼られもする。傷を負った人を引き寄せもする。
ホストが誰か分かっているので、そういうのを考えながら読むのがやっぱり楽しい。

中巻は、清水、梨香、昭彦の話。一人一人の視点や悩みが、少しずつ自分と重なっていくのが分かってやっぱり好きだーと思う。なんで私の考えてることが分かるんだろうというのが、辻村作品が好きな理由なんだー。
今のところみんな恐怖を抱きながら消えていくけれど、消えた後、みんなはホストに対してどう思ったんだろう。こういうことになった原因がそうだから、仕方がないと思ったんだろうか、と考えたりする。

下巻は、菅原、景子、鷹野、深月の話。痛さが段々と増してきていて苦しかった。ただ、その中で、唯一自分から立ち向かうものを選んだ景子の話はかっこよかった。それだけに、鷹野が回避しようとした際の裕二との会話は、あれだけ短いのに痺れるほど素敵だった。
菅原の話はぼろぼろ泣いた。菅原の、何故『ひまわり』に来たくないのか、っていうのは、その通りだと私も思ってた。長編の一エピソードなのに、辻村さんらしいトリックや描き方で感動した。
鷹野の、深月に対する台詞。過去形かー!!! と思って泣いた。
ラストのまとまり方は、苦しいところを乗り越えた先に希望を見せてくれたようで、ほっとした。やっぱり好きだと思った。
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