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「君、私の助手になってよ」
四年前、地上一万メートルの空の上で聞いた台詞から、俺と彼女の物語は始まり――終わった。

俺・君塚君彦は完全無欠に巻き込まれ体質で、謎の黒服に謎のアタッシュケースを持たされたあげく、ハイジャックされた飛行機の中で、天使のように美しい探偵・シエスタの助手となった。
それから――
「いい? 助手が蜂の巣にされている間に、私が敵の首を取る」
「おい名探偵、俺の死が前提のプランを立てるな」
俺たちは、世界中を旅しながら秘密組織と戦う、目も眩むような冒険劇を繰り広げ――

やがて死に別れた。

一人生き残った俺は高校生になり、再び日常というぬるま湯に浸っている。
なに、それでいいのかって? 
いいさ、誰に迷惑をかけているわけでもない。
だってそうだろ?
探偵はもう、死んでいる。(Amazonより)

アニメ視聴済み。巻き込まれた体質の主人公が、美しい名探偵の少女と歩み、彼女を失い、日常に戻った……はずが巻き込まれ体質は継続、もう死んでいるはずの彼女の残していったものとともに歩み始める、という第1巻。
思っていたより文章がだいぶさっぱりしていて、推理ものらしい密度は薄め? 人造人間と戦うという流れと普通じゃない人たちが集まってくる感じは現代ファンタジー。
シエスタという名探偵がとにかく魅力的で、死んでいる(けれど)というのがとてもいい。その存在の強さに誰も勝てない、まさに最強ですね。
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Author:月子
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