読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
ウェブマガジンに連載したものの収録を主として、他の掲載文、エッセイを収録した、ファンタジーと荻原さんの関わりについてのエッセイ集、かな。
トールキンとルイスの話や、他の児童文学、例えば有名どころでダイアナ・ウィン・ジョーンズや、「ハリー・ポッター」などの有名どころの話も絡めて、荻原さんとファンタジーの関わりが書かれていて、非常に興味深く読んだ。
神話を取り扱った場合の恐ろしさというものを読んで、どきどきした。書くことで現れてくるものの恐ろしさに、ぞくりとした。すごい。確かにそう感じることがある。
「空色勾玉」出版までの話を読んで、確かにあれほどの長編は滅多に見なかった覚えがある。
私は中学生になって少しまでずっと児童文学を読んでいたので、思っていたことがある。それは「ハリー・ポッター」ブームによって、海外ファンタジーが多く出版されるようになったなあということ。それまで、日本の児童文学とくにファンタジーは、異世界ものというのがほとんどなく、現代ものか、本当に幼年童話の魔法ものしかないように感じられていて、すごく不満だった。そのファンタジーというのも、非常に薄暗かったり、いうなれば田舎の日本家屋のような印象があるものが多くて、今ならそれはそれで楽しく読めるのだけれど、子どもの私はやっぱり明るい話が読みたかったのだ。ディズニーが大好きだったので、まったく現実とはかけ離れた世界がとても好きだったから、どうしてファンタジーがないんだろうとずっと思っていた。
それが「ハリー・ポッター」が出版された頃に、図書館の本棚にはみるみるうちに児童文学が並ぶようになった。それらは一発で分かる。装丁が豪華なのだ。いい紙を使っているし、フォントもオシャレ、本も新品だからきらきらしている。
嬉しい、と感じるには、私はもう日本の大人の小説を読むようになっていたから、あまり手は出してこなかったけれど。逆に、一般文芸は、私には翻訳物がなかなか合わないのだった。どうも翻訳の文章に違和感を感じる。それなりに色々読んできたから今はあまり気にしないけれど。今は、古典名作を読みたいなあと思っている。
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