読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

「ルーナ、おれは君が好きだ。でも、さよならだ——」皇帝イシュトによる囚われ生活にも次第に慣れ、現状を受け入れつつあった〈剣ノ舞姫〉ルーナ。しかし突然「君に自由を返す」と告げられ、皇宮から追い出されてしまう。ずっと一緒にいたのに、今頃なぜ——? あまりの一方的なやり方に納得がいかないルーナは、彼の本心を探るために皇宮へ戻ろうと奔走するが!?とらわれ舞姫とストーカー皇帝の受難の日々、常々完結!(裏表紙より)
徐々に人らしい不器用さでルーナへの思いを強めていくイシュトは、自らの寿命が尽きかけてきていることを感じながら、ルーナを自由にしたいと思うようになる。でもその気持ちが一方的なのが、実にイシュトらしいなあと思います。
アダルシャンシリーズのときも思ったけれど、雨川さんは男性同士の、恋愛ではない不器用な愛情を書くのがお上手だなあ、なんて。イシュトとロキのすれ違い気味の愛が最後に少しお互いに届いたようでよかったです。
ルーナが最後までたくましく凛々しいルーナでよかった。ふたりとも幸せになれー。
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皇宮騎士ベルダの処遇に不満をもつ〈剣ノ舞姫〉ルーナは、イシュトからとある取り引きをもちかけられる。それはイシュトと結婚して、子供を産めば、望みをかなえるというもの。あまりの衝撃に唖然とするルーナだけど、イシュトはいたって真剣。大激怒したルーナは、皇宮から脱走をはかる。だがそこで、イシュトを皇帝位から失脚させるための密談現場を目撃してしまい!? クールな舞姫の災厄生活、急展開の第3弾!!(裏表紙より)
本文と内容紹介がちょっと違う。実際は「結婚したら」という取引があって、その後切羽詰まったような「子供を産めば」という取引に変わっています。そんな段階を踏むイシュトの取引なんですが、前述したようにだいぶと切羽詰まった感じがあって、病んでるけれども不器用な人間だなあという気持ちが読んでいて強くなってきました。生きかたを知らない人が一生懸命、ルーナをつなぎとめようとしているように思えてきて、イシュトももうちょっと情緒を育てて、ルーナはもうちょっとイシュトのいいたいことをいい方向に読み取ってあげられるように頑張ってほしいなあと思いました。
次で最終巻。幸せになってほしい。

男に生まれたのに、聖レーミッシュ帝国の皇女として育てられた〈麗しの薔薇姫〉アレク。「俺の青春を返せー!!」と叫べども、皇女生活は絶賛続行中だ。そんなアレクが、今回出かけたのは桜花選帝侯国。妨害工作や誘拐未遂など、物騒な事件が次々起こるさなか、その地で出会ったのは聖都から来た副祓魔師、すなわち異母姉が恋してやまない師兄だった。しかも彼女が片思いするその男から、アレクは結婚を申し込まれてしまい……? 王宮ファンタジック・ロマン第二巻!!(裏表紙より)
いつか男の姿に戻れる日を目指すアレクのお話。今回はノエルの恋のお話に決着がつくらしかったのですが、全然そんな気配がないよ……?笑 という巻でした。
一巻から思ってたけど、この国の政治周りの話がだいぶと入り組んでて大変だなあ。アレクが男に戻れる日はまだまだ遠そうだ。
![SING/シング ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51W7wx2DQUL._SL160_.jpg)
子どもの頃舞台に魅せられたことがきっかけで、大人になったバスター・ムーンは劇場主となった。しかしヒットは飛ばせず、賃金未払い、銀行から返済を迫られる状況。起死回生の策としてムーンは歌のオーディションを行うことにするが、賞金1000ドルのはずが手違いで10万ドルとポスターに記載。後に引けないムーンはオーディション合格者たちとショーを作ることになるが……。
歌があってハッピーな映画が見たいなあと思い。それぞれの悩みと向き合いながら、最後に歌うシーンは感動でした。拍手。
好きなのはロジータとグンターでした。吹き替えで見ていたんですけど、グンター、めちゃくちゃいい。彼の言動を見ているだけで楽しくてポジティブになれる。っていうか吹き替えの人たちが皆さんお上手でよかった。
あと楽しいっていうとキューティーズの面々がうざ可愛い笑 怒った理由がわからなかったからこの部分は字幕で見た方がよかったかも。
いいなあと思ったのがエディで、生きる目的がない今時の若者だったのが、ムーンに影響されて仕事をしたり舞台に関わったりしているところが、すごく楽しそうで生き生きしてていいなあと思いました。
楽しい作品でした!
![スペースアドベンチャー コブラ 劇場版 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51RC9g-gU5L._SL160_.jpg)
コブラは賞金稼ぎを営む美女ジェーンと出会う。ジェーンには三つ子の姉妹キャサリンとドミニクがいて、自分たちは海賊ギルドに狙われているというのだ。ギルドと因縁のあるコブラは三姉妹に関わっていくことになるが……。
1982年の映画。コブラ本編の三姉妹編のエピソードで新しいお話を作っている劇場版。本編の三姉妹もいいですが、劇場版もめちゃくちゃいいんですよね! ロマンだ。声が本編とは違うのがちょっと残念なんですけれど(コブラがちょっと少年っぽくて軽薄に聴こえてしまうから)
運命の三女神を思わせる、ジェーン、キャサリン、ドミニクはそれぞれ性格も違い、強い部分も弱い部分も違っているけれど、みんなコブラに惹かれていく。コブラはそうやって三人に愛されたことで最終的に宇宙の秘密のひとつに触れるのですが、三姉妹の寂しさや悲しさに対しては傍観者でしかなくて、やるせない思いをするシーンもたくさんあるんですよね。子どもの頃からそこがもう好きで好きで……。でも今見ると三姉妹の異常なほどのコブラへの愛には首をかしげるし、真相に当たる部分での黄金のプロポーションのくだりは笑ってしまう。
放浪とか、あてのない旅とか、宇宙の意思とか、スペースロマンというものがたくさん詰め込まれていて大好きな作品です。見返すことができてよかった。
でも私はコブラの相棒はレディだけだと思っているので! ほんといい女だよなあレディは……。

コレット・ダウリングの『シンデレラ・コンプレックス』が刊行され、話題をよんだのは一九八二年。すでに二十年以上になるが、その間、「白雪姫」「シンデレラ」「眠り姫」などのプリンセス・ストーリーは、ますます大量に生産され、消費されている。大量に消費されるからその影響力も絶大である。本書では、ディズニーのアニメを題材に、昔話にはどんな意味が隠されているかを読み解く。いつの間にか思い込まされている「男らしさ」「女らしさ」の呪縛から、男も女も自由になり、真の男女共同参画社会を目ざす。(裏表紙より)
2003年6月発行の本。本当にジェンダー学の入門書という感じで、学生たちがジェンダーについて考えるときの入り口になるような本だと思いました。読みやすい。
ディズニーの「白雪姫」「シンデレラ」「眠り姫」についてどのようなジェンダーが見られるかというのを解説……するよりも学生たちがどのような見方をしたかというアンケートが中心。アンケートを元に解説を少し加えているという印象。ディズニーは現在の作品を見るとジェンダー観の変遷がわかるので、この本を読み終わった後現在のものについても読みたいなあと思いました。

大陸を統治する代償として、竜王は人間の花嫁を得る——それがこの世界の盟約。村人たちから虐げられ、辛い日々を送る少女フィリス。ある日彼女は、花嫁候補の少女オリヴィアを迎えに来た青年ジルと知り合い、オリヴィアの侍女として登城することになる。だがそれが、フィリスの苛烈な運命と恋の幕開けだった! 竜王が花嫁を選ばなければ世界が終わる。盟約からはじまる少女の物語を描いた大人気WEB小説、待望の書籍化!!(裏表紙より)
異種族恋愛譚。虐げられて育った孤児の少女が、竜王に見出される物語の1巻目です。
フィリスの境遇がもう本当にかわいそうで、ジルに会えてよかった。マーサも優しいし、これでやっと幸せになれる、かと思いきや何か起こる予感という引き。しかしオリヴィアがテンプレ通りの意地悪な女の子で、この子やっつけたいなあ、なんて思ってしまった。

軍人として生きる覚悟を決めた小玉は異例の速度で昇進し、二十歳にして校尉となっていた。相変わらず男運はないものの、明慧を筆頭に仲間や上官にも恵まれ、職務に邁進していた。
そんな小玉のもとに、新しい部下が配属される。眉目秀麗にして武科挙に合格した英才。叩き上げの自分と真逆をいく三歳年下の美しい男・周文林を見た瞬間、小玉は思った。
「絶対そりが合わない——」
その予感通り、小玉と文林はなにかと衝突を繰り返し——?
小玉と文林、出逢いの物語。(裏表紙より)
ついに出た未来の夫で皇帝陛下。まだまだ青くて生真面目がすぎる文林です。これが暴力的に有能でキレキレのひどい男になるかと思うと楽しみですね。
明慧とのエピソードに筆が割かれているのは、本編のことがあったからかな。ほのぼのとしつつ、ふたりの友情に心暖まりつつ、最後に切なくなる。他の人たちの死もつらい。本の最後の最後にぶっこんでくるの痛くて苦しい。どんどん国が傾いでいって、文林や小玉の時代になるんですよね……。そこに到るまでどのくらいの犠牲や戦いがあったんだろう。次が楽しみでいて怖いです。

森の中の学園に隔離されて育った、性別のない子どもたち。成人するにつれ性別が確定し、ひとり、またひとりと巣立っていく。年に一度の降誕祭を前に「学園の貴公子」と称される薄荷は、外界から侵入してきた少年と恋に落ちた。森への逃避行、フラッシュバックする記憶。17歳の身体と心は、意思とうらはらに変わりはじめる……。(帯より)
樹海の中の隔離された学園に、性別のない子どもたちが暮らしている。十代後半になるとひとり、またひとりと性別が確定し、外の世界へ出て行く。学園の子どもたちはの中には「女になりますように」「男になりますように」と切に祈りながら暮らす者もいる。閉鎖された学園もの、いいですねえ。ブラウスにリボンを結わえ、短パンをはくというのが制服。実にいい。そんなところに外の世界から少年がやってきて……。
倒錯的に見えて、とても女性的な話だなあと思いました。空(登場人物の名前)によるところが大きいのかな。空は超越しているのに強い女性性を感じる。一方、小麦は最初女性だったのに後半からすうっと色を変えた印象なのがとても面白かったです。
真相としては予想通りだったんですが、外にも開かず内にも閉じきらないという終わり方が意外でした。あくまで中空をふわふわと漂って、何者にもなりきれないというラストのように思えました。