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はるがいったら (集英社文庫)
両親が離婚し、離れて暮らす姉弟。完璧主義の姉・園は、仕事もプライベートも自己管理を徹底しているが、婚約者のいる幼なじみと不毛な恋愛を続けている。体が弱く冷めた性格の弟・行は、寝たきりの愛犬・ハルの介護をしながら高校に通い、進路に悩む。行が入院し、ハルの介護を交代した園。そんな二人に転機が訪れ——。瑞々しい感性が絶賛された、第18回小説すばる新人賞受賞作。(裏表紙より)

完璧主義の姉と、病弱な弟という設定に惹かれたので、表紙買いしてみた。
瑞々しいとあるように、とても澄んだ印象の物語でした。でも内容は結構現実的でリアルだ。
完璧主義の描写がなるほどなあと思うくらいリアルだった。書くのが女性だけあって、園の話は特に、二十代くらいの若い女性らしい話だったように思う。女のどろどろ恐い。思い込み恐い。レストランのシーン、すごかった。
解決していないところもあるけれど、それが納得できる。それがタイトルからも伝わってきたし、これは転機なんだなと思いました。いい季節の話でした。
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