読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「なんだって盗める」
代々、盗人の家系に生まれついたジェンは町中で、そういいふらしていた。
彼にはある重要な目的があったのだ——。
アメリカで話題の冒険ファンタジー、日本初上陸!(カバー折り返しより)
主人公ジェンの一人称で語られる。でも、子どもらしい浮ついた感じはなくて、ものすごく頭の良い落ち着いた、それ故に生意気の少年、という感じ。
旅の途中のちょっとした小競り合いは、普通の物語だったらもっと大げさに書かれていたように思うんだけれど、基本あっさりと終わる。なんだかすっきりしないなあと思うところもほんの少しあったんだけれど、読み終わった今思うと、読者に考えさせるためなんだなあと思った。
ラストもそういうラスト。淡々とした語り口としっかりした足取りの不思議な印象の物語でした。なんだか好きです。神話とか絡めてあるのも素敵だけれど、物語の形がとても。
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