読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
弦楽器奏者の四人が、カラオケボックスで偶然出会ったことをきっかけに結成されたカルテット・ドーナツホール。巻真紀、別府司、世吹すずめ、家森論高の四人は、別府の家が持っている別荘で共同生活を送りつつ、奏者として活動を始めた。だがすずめは真紀の義母から、彼女の接近して行方知れずとなった夫を殺したのか探って欲しいと依頼されていた。この思惑だらけの生活は、やがてそれぞれの秘密が絡んで大きな真実を明らかにすることとなるのだが……。
情緒がぐちゃぐちゃになると評判のドラマ、見ました。面白かった……面白かった! うわー! となりました。
この作品、演者さんたちのちょっとした視線の動きや表情なんかが「うお」と思わせる部分が多くて、見ていてぞわぞわしました。いつ決定的な破綻に至ってしまうのか、怯えながら見守っていたんですが、想像以上の善性や絆が眩しくて、悲しくて、胸がぎゅっとなってしまった。
特にすずめの、真紀への思い。真紀が彼女を受け止めたように、彼女も真紀を絶対肯定して信じてくれる、その強さがもうすごくよくって。ああ大きな意味のある出会いだったんだな、と思ったんですよね。
あと見ていて辛かったのが「演奏家」「表現者」とのしての光と影や、成功の話。最終話の手紙の内容は作品全体における問いを集約したものだったと思うんですが、演奏を聞いている人たちの存在が答えかなと思いました。感動したのが学生たち。序盤も序盤に、ドラクエの曲におおーと喜んでいた彼らが来てくれているのがすべてだと思う。届いたんですよ。音楽って楽しいって思ってくれたんですよ。多分それが演奏活動を続ける意味なんだと思います。
とても素晴らしい作品でした。面白かったです。
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