井上心葉にとって最も大事で、一番傷付けられた存在、朝倉美羽。寂しさを救ってくれた心葉に唯一心を許していた彼女は、心葉が小説家としてデビューしたことで決定的に壊れてしまい……。
原作を読んだときも思ったんですけれど、私はこの朝倉美羽という人があんまり好きではなくて、やっぱり最後までずるくて子どもだなあと思ったのでした。ただそれだけ彼女は若かったし、他の世界を知らない、狭いところで生きていたということなんでしょうけれど……。
心葉の純粋な気持ち、あるいは鈍感さが無邪気に美羽を傷つけている描写はリアルなんですよね。こうした純真さが人を徹底的に痛めつけているのはよくある話だと思いました。
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