読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
第二次世界大戦、ドイツ軍が無条件降伏文書に調印し、終戦に沸く英国。国民とともに祝いたいという王女エリザベスと妹王女マーガレットは、お忍びで街に出ることに。だがそこから抜け出したマーガレットと、それを追ったエリザベスは、狂乱に沸く人々にもみくちゃにされ、はぐれてしまう。エリザベスは偶然出会った兵士のジャックに、妹を探してくれと頼むのだが……。
終戦に沸く街で、王女様二人がお忍び外出。次期女王エリザベスは、とある空軍士官ジャックと出会い、短い非日常を過ごす。
実際にエリザベス王女とマーガレット王女が街に繰り出して勝利を祝った、という史実に着想を得たお話です。実際の人物を元にするのは……という気持ちはあるものの、こういうことが起こっていたのだとしたらとてもロマンティックだよなあという、夢あふれるフィクションでした。
護衛たちを出し抜いて、若い士官と街を駆け回り、他愛もない夢を叶え、彼の母親(もちろん王位継承者の重責や王女の立場を深く理解している、思慮深い賢女)と話し、そして最後に彼と別れる……という展開は、王道で素晴らしいものだと思います。単にめちゃめちゃ好きだってことなんですがね!
こうした非日常を経て、王女が王位継承者としての自覚を得る展開は、やっぱりすごくよかった。
歴史上には何も残らないけれど、確実に彼女たちには何かが起こって、また新しい一日が始まる。とても素敵な作品でした。
PR