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恋のドレスとつぼみの淑女―ヴィクトリアン・ローズ・テーラー (コバルト文庫)
19世紀イギリスのロンドン郊外にある仕立て屋「薔薇色」のドレスは着る人の心を映す。人々には恋を叶えるドレスと噂されていた。その店主クリスの元に、公爵家の令息シャーロックがドレスを依頼しにくる。ドレスを身につけるのは、足が動かなくなった妹フローレンス。フローレンスの秘められた思いと、ドレスの物語。

とてもしっとりとした物語だった。これは人物みんなが英語で話して、字幕をつける映画みたいにしたら綺麗だなと思う。
話は、主人公のクリスの話というよりも、あとがきにあるように「ドレスが主役」の物語。これは絵や映像でみたらきらきらしてうっとりするだろうな……!
クリスがたいへん落ち着いた女の子で好感が持てる。シャーロックが貴族の坊ちゃんしていて、まだ子どもであんまり好きじゃないけれど、クリスを引っ張っていくのはこのくらいがいいのかな。でももうちょっとシャーロックに大人の魅力を!
19世紀イギリスのロマンチックさが出ている感じで、ファンタジーをひとつまみ入れた具合がいい感じでした。続き物らしいので、どうなるか気になるところです。
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