忍者ブログ
読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
[333]  [334]  [335]  [336]  [337]  [338]  [339]  [340]  [341]  [342]  [343
花神遊戯伝よろしく遊べ、この異世界 (角川ビーンズ文庫)
どこにでもいる、ごく普通の女子高生だった。昨日までは——目を開けたら異世界だった主人公、知夏。そこで知夏を助けてくれたのは、格好いいのに暴君的で、体罰上等な青年、胡汀だった。現代っ子でヘタレな知夏だけど、なぜか呪いの式陣も簡単に解いてしまって!?「この阿呆鳥、それほどまでに調教されたいか」神様にだって立ち向かう、常識外れな少女の伝説開幕!!
ウェブで750万PVの大人気作家ia、新PNでビーンズ文庫初登場!!(裏表紙より)

目が覚めたら異世界でした、という異世界召喚物語の第一巻。若干、この方の一人称文体が苦手なので、大丈夫かなーと思いながら読みましたが、序盤はかなりきつかったものの、中盤からだいぶと慣れてはまってきました。でも、かなり知夏のテンションというか言動がふよふよ(ツッコミ体質というか、キャラっぽい言動?)しているので、それはちょっとしんどかった……。
古代日本を下敷きにした異世界で、中盤までどういう方向に話がいくのか分からなくて、ここはどういう世界なんだろうと戸惑ってしまいましたが、キーワードとなるのは、天つ女神と女神の天馬、女神を孕ませた大犬の神話と、その末裔たる女神の巫女・緋宮と大犬の末裔であり人を害す魔獣・滸楽……ということでいいのかな。おらわくわくしてきたぞー! 異世界召喚少女らしく、ぜひ世界を変革してもらいたい!
胡汀が何故そんなに知夏を構うのかがちょっと分からないので、胡汀に秘密とかないかなーとか、白雨ははやくデレたところを●RECさせて! とか、伊織は果たして緋剣入りするのかとか、続きがとても気になります。二巻発売が決まっているようなので、読むぞー。
PR
女子校育ち (ちくまプリマー新書)
女子一〇〇%の濃密ワールドで洗礼を受けた彼女たちは、卒業後も独特のオーラを発し続ける。
インタビュー、座談会、同窓会や文化祭潜入などもまじえ、知られざる生態をつまびらかにする。(裏表紙より)

『女子の国はいつも内戦』は全体的な女子の世界でしたが、この本は女子校に焦点を当てて、インタビューやアンケートなどで得た意見をまとめたもの。学校の格みたいなものについて書かれてあったり、学校内の色々(女子同士の付き合いとか恋とか、ヒエラルキーとか、お掃除とか……)とか、男性に対する意識について書いてあるところはなんだかちょっと生々しかったですが、興味深くて面白かったです。女子校ってやっぱりちょっと不思議な世界だな……。
オタクで女の子な国のモノづくり (講談社BIZ)
日本製品のオタクなところ、細やかなところを女の子的と表現して、たくさんの日本製品を分析する一冊。乗り物とかロボット、日本製品で有名な音姫とか携帯電話についてもあります。2007年の本なので、もうちょっと古くなっているところがちらほら。
タイトルだけ見たらもうちょっとオタクで女の子が好きな製品について語っているのかなーと思ったら全然そんなことはなかった。
日本製品のオタク性・10の法則として「擬人化」「個人カスタマイズ」「病みつき」「寸止め」「かすがい」「恥ずかしさ対策」「健康長寿」「生活の劇場化」「地球環境」「ダウンサイジング」をあげているのが面白い。特に個人カスタマイズと劇場化というのは、意識している身としてはオタクっぽいところだなあと思っていたので。
名探偵に薔薇を (創元推理文庫)
むかしむかし、それはわるい、とてもわるい博士がいました。悪行の限りをつくしたあげくあっさり死んでしまいましたので、仲間を殺された小人たちはうらみのはけ口がありません。話しあいのけっか、ハンナ、ニコラス、フローラの三人をやりだまにあげることにきめました。つもりつもったうらみをはらすと、村にへいわがもどりました。めでたしめでたし。〜『メルヘン小人地獄』より〜(裏表紙より)

表紙裏の紹介文だけ読むと何がなんだか。
ガンガンで連載されていた『スパイラル〜推理の絆』の原作者さん、城平さんの本業の方。私は城平さんをスパイラルで知ったので、ミステリを読むのは初めて。
謎の怪文書「メルヘン小人地獄」の通りに人が殺される事件が起こり、「小人地獄」という必殺の毒薬の存在がちらついていた。最初の被害者に関係する藤田家の家庭教師だった三橋は、名探偵を呼ぶことにする。瀬川みゆきという名探偵は、ある真実を見抜いて……という「メルヘン小人地獄」と「毒杯パズル」の二部構成の物語。
「メルヘン〜」の方は普通に面白いなーと思っただけだったんですが、「毒杯パズル」のくるくる回る真相がすごかった! 最初に「もしかして真相ってアレか?」と思った自分を褒めてやりたいぜ! でも予測がついていても、やっぱり翻弄されてしまったわけですが。
名探偵側の視点から事件を解いて、しかもその名探偵も揺れ動く人間だというのが面白かったです。名探偵という存在がどんな苦悩を抱えているか。けれど安易な物語として終わらないところも、名探偵という存在は孤高なのだと寂しくも気高く感じられました。
オンタロスの剣―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)
「ベティ・マーティンか?」
「いいえ。わたしはフレイアよ。あなたはどなた?」
ヴァンツァーの表情が初めて変化した。彼の美貌を目の当たりにして何の感動も覚えない少女はまずいない。
「ヴァンツァー・ファロット。レティシアの知人だ。奴に頼まれておまえを護衛しに来た」
ベティは訝しむような、ゆっくりした口調で質問した。「なぜ?」
「おまえの身に危険が迫る恐れがある。王妃が——ヴィッキー・ヴァレンタインがそう判断した」
ベティはにっこり微笑んだ。
「そう、ヴィッキーのお友達なら喜んで歓迎するわ。来てくれてありがとう」
リィとルウの周囲が華やかで騒がしい。だが華やかな見かけには必ず裏がある。真の陰謀が幕を開けた時、そこに——(裏表紙より)

長編読みたいといった次の巻は、お話の続きになっていた。前巻『パンドラの檻』が続いている感じが強い巻。『パンドラの檻』でケリーを手に入れようとしたストリンガーは、何故ケリーのことを知り得たのか? ということから、その事件はリィとルウとシェラにまで及ぶ。
相変わらずとんでもの連続でしたが、ちょっとはらはらして面白かったです。しかし特別なかれらを追いかける人たちの存在がそろそろうっとうしいんですけれども、それを根元からたたき潰す展開はないですか。
星海社カレンダー小説2012(下) (星海社FICTIONS)
“1年の記念日”をテーマにWebサイト「最前線」にて期間限定公開されたカレンダー小説を満を持して星海社FICTIONS化。
ご存じ「とある飛空士」シリーズ・犬村小六の初短編『月のかわいい一側面』(十五夜(9月13日))。
短編小説の名手・渡辺浩弐の『親愛なるお母さまへ』(敬老の日(9月17日))。
ひきこもり世代のトップランナー・滝本竜彦の『おじいちゃんの小説塾』(塾の日(10月9日))。
恋愛小説の次代を担う、紅玉いづきの『青春離婚』(いい夫婦の日(11月22日))。
現代SF小説界の新鋭・泉和良の『下界のヒカリ』(大晦日(12月31日))。
全5篇を収録した下巻。(裏表紙より)

ウェブで「青春離婚」を読んで、やっぱり手元に欲しくなったので。
「月のかわいい一側面」は、そうか現代でいうとやっぱり彼らはフリーターになってしまうのかと噴き出しつつも、現代の十五夜という話でかわいらしくて面白かった。
「親愛なるお母さまへ」はこのダークさがたまらん。むくいをうけろ! という話が好きなのかもしれない。親も人、子も人だ。
「おじいちゃんの小説塾」。引きこもりの祖父(誕生日の推定がちょうど私ら世代)というのがリアリティありすぎてうっとなる。どこに落とすのかなーと思ったらそうきたか!
「青春離婚」。離婚しよう? と言う女の子が最初に印象的すぎて、ウェブ公開時に一気読みしました。高校生として優しい部分と苦しい部分が描かれていて、読んでいてたくさんぎゅうっとなって、このお話の空気が本当に好きです。HEROさんのコミカライズも毎月楽しみで読んでいて、やっぱりコミックスを買ってしまった。
「下界のヒカリ」の、大晦日でもやっぱりだめ人間であるところに共感を覚えました! そうして立ち上がるときのかっこよさがいいなあ! 大晦日らしい出発の話でした。なんだかこの話に出てくる人みんなを応援したくなる。
時の旅人クレア〈2〉―アウトランダー〈2〉 (ヴィレッジブックス)
「……死が二人を分かつまで」クレアの誓いの言葉が静かなチャペルに響いた。
奇しくも、そこは200年後に彼女とフランクが結婚式を挙げるチャペルだった。
こうしてクレアは、18世紀のスコットランドで若き戦士ジェイミーの妻となった。
極悪非道なイングランド軍大尉ランダルから逃れる手段としての結婚だったが、ジェイミーの魅力には抗しがたいものがあり、クレアにとっては心安らぐ日々がつづいた。だが、ある日ジェイミーの言いつけにそむいてストーン・サークルへ向かったばかりに、彼女はとうとうランダルの掌中に!(裏表紙より)

アウトランダーシリーズの二巻目。クレアが結婚式前日に呑んだくれてブラックアウト、というところからの続き。
やりすぎです!笑 この本の半分くらいいちゃこらしている。一巻は状況に慣れるまでが大変で色恋沙汰なんて二の次だったのに、二巻はこれでもかと夫婦のシーンがありすぎで笑ってしまった。仲睦まじいのは何よりなんですが、鞭打ちのシーンがあるとは思わず(性的な意味ではなくておしおき)、ただヒロインが甘やかされて大事にされて持ち上げられて……という話ではないところが面白いなあ!
このままどう展開するのかなーと思っていたら、最後に「えーっ!!」という秘密を持った人がいて、これからどうなるんだろう!
女子の国はいつも内戦 (14歳の世渡り術)
14歳の女子たちの学校生活における処世術を、実際の学生にインタビューやアンケートしながらまとめてみた読み物。この前『くすぶれ! モテない系』(能町みね子)という本を読んだのですが、この本は女子学生(あるいは女子)におけるヒエラルキーとかカテゴライズとかの話をしています。本気なのか冗談なのかちょっと分からないところもあったけれど笑 面白く読みました。
女子高生のあるある感がぱねえっす。そう、何故かヒエラルキー上位の女子はディズニーグッズが好きなのだ……。私の地元が大阪なので109系の文房具を持っている子は私の知っている人にはいなかったように思うのですが、制服の着こなし方とか、あるある……。女子校と公立で多少の違いがあるというのを初めて知りました。
日本の学校はこんな感じ、という話が主でしたが、中にアメリカとドイツの学校の話がちょっとだけあって興味深かったです。面白かった。
ほかの誰も薦めなかったとしても今のうちに読んでおくべきだと思う本を紹介します。 (14歳の世渡り術)
作家、学者、芸術家といった人たちが、14歳に勧める本を紹介する。14歳の世渡り術というシリーズで、読者対象が絞られているからか全体的に読みやすくて、このシリーズいい本だなあと思った。
みんな大人だから、自分の14歳はこうだったからという体験を交えたり、14歳の悩みはいつかきっと些細なものになってしまうよという励ましだったりして、本の紹介といいながらも、大体の人は14歳の人たちに向けてメッセージを発信している。
私がこの紹介で一番読みたいと思ったのは、森絵都さんが紹介した『冒険者カストロ』でした。
妖精が舞い下りる夜 (角川文庫)
人が生まれながらに持つ純粋な哀しみ、生きることそのものの哀しみを心の奥から引き出すことが小説の役割りではないだろうか。
書きたいと強く願った少女が成長しやがて母になり、芥川賞を受賞した日々を卒直にひたむきに綴り、作家の原点を明らかにしていく、珠玉の一冊。
繊細な強さと静かなる情熱を合わせ持つ著者の、人と作品の全貌がみえてくる唯一のエッセイ集。(裏表紙より)

小川洋子さんのエッセイがすごく好きなので……。
小説を書いている日々のことや、受賞までの流れとか、そういうものをずっと読んでみたいと思っていたので、どういう状況で受賞の連絡をもらったという話が面白かった。それから、作家さんが初めて書いたお話の話も面白い。
小川さんの見つめる世界と、小川さんがくみ上げる感情がとても心地いいなあ。紹介文にもあるけれど、哀しみ。哀しみは、けれどほんのすこしあたたかい気がする。感情というそのものが持つ熱みたいなもの。純粋な温度と感触。
Profile
Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
Search
Calender
05 2025/06 07
S M T W T F S
25 26 27 28
29 30
Archive
Shopping
Analyzer
Counter
忍者ブログ [PR]