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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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もう少しむこうの空の下へ (講談社文庫)
仕事も一段落。自由な日が作れたから、旅に出よう。テントや寝袋を詰め込んで……。気がつくとなぜか海に向かっている。そこで出会う人たちとの熱い交流、そして別れ。友が言った。「なんだか船の別れっていいけど少しかなしいですね」。幸せな風景が心にしみてくるのはなぜだろう。旅人シーナの感動物語。(裏表紙より)

ウン年前、買って読んだけれど、いまいちぴんと来なくてほったらかしにしていた、という本。ティーンだったから、この本がいまいち分からなかったのだ。紹介の「感動物語」というところで、小説だと思い込んでいたこともあったと思う。
旅行記である。解説にもあるように「もう少しむこうの空の下(の海)へ」という、海に向かった旅の記録。出会う人々や過去の話を交えつつ、いくつかの旅のことが書かれている。一冊が一つの旅の記録じゃないのです。一冊に複数の旅の記録があって、どうやら、頻繁に旅に出ていらっしゃるよう。その記録がまた、短編小説のような懐かしさや温かさや不思議さを漂わせています。
好きだったのは「木の踊り」。沖縄の小島の出来事。この一冊には女性のことがよく出てくるのでなんとなく、もやもやしてしまうんだけれど(何故だろう……)、「木の踊り」の女性は子どもみたいで可愛かった。
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花嫁人形 (創元推理文庫)
父と母、そして四人の姉妹。幸福な家庭の中で、血の繋がらない昭菜だけは教育も与えられず、孤独に育った。叔父の壮嗣は陰で時々優しくしてくれるが、皆の前では末娘の織ばかりを可愛がる。孤児という境遇と許されぬ恋に苦しむ昭菜は、ある事件をきっかけに、新たな秘密と罪を背負うことになる。血縁と企業が絡んだ宿命に翻弄される人々を描く、『雪の断章』『忘れな草』姉妹編。(裏表紙より)

孤児四部作の三作目。長らく積んでいたのを読んだ。
久しぶりに読んで、この、しっとりした綺麗な文章にうっとりする。一人称で、リリカルな文章が挟まったりするけれど、暗闇を抱えた少女たちの物語は、読んでいると心のなかに文字が降り積もる。
昭菜は孤児として一番、形としては幸福な場所にいるのかもしれない。ただ、人間として必要であろう教育を奪われたことは、孤児たちの中で一番不幸だった。
三作目まで読んだけれど、この三作目も好きかもしれない。好きだというのは、これが家族の物語であるということ。もちろん最大のテーマである少女の恋は描かれるわけで、その上で、この美しいけれどうまくいかない家族は、不幸であるだけによりいっそう綺麗に見えてしまうんだよなあ。
大人のファンタジー読本 ~未知なる扉をひらく180選~
シリーズファンタジー、現代ファンタジー、クラシックファンタジーなど、国内外の作品を紹介する一冊。

『西の善き魔女』があり、『光の帝国』があり、『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』があり、もちろん古典ファンタジーの紹介もある。幅広い! と思ったり。2006年の刊行なのでちょっと情報が古いけれど、読みたい本が増えました。
紹介文は、ほぼ物語の紹介。こういう話なんだ、ということを知りたかったり、面白い本を探すのにいいなあと思う本だと思います。
蘭契の花嫁 綺羅纏絡 (講談社X文庫ホワイトハート)
「立派な武将になったら……」「ふさわしい女人になって待ってる」。幼い日に結婚を約束した士蘭と華羅。
 だが、心待ちにしていたその日を前に、華羅は従姉妹の身がわりで、斤王、柴蘭涼へ嫁がされる。
 女は美しい政略の道具としか思っていない蘭涼に、美しい人形ではない! と華羅は反発、寵愛を拒否。
 二年で斤国に利益をもたらせば、士蘭の元に返すと言う蘭涼の言葉を信じ、華羅の計略が始まる!(裏表紙より)

王の寵愛を拒否した少女のサクセスストーリー。鮮やかな、女の子が頑張るお話でした。
らぶ成分はそう多くはないのですが、ただこの人が気になる、とても好きだという人がいました。斤王、蘭涼です。幼馴染みの士蘭の影が薄いので、ずっとこの人ににやにやでした。蘭涼が段々と華羅を新鮮な目で見つめていくのが、非常においしかった。蘭涼との恋愛ものでもとても面白かったのではないかな! と思うくらい、好きになりました。冷酷と呼ばれてすべてを冷めた目で見ている人が、動揺したり段々と他人に好意を持っていくのは、それはもう大好きです。ごちそうさまでした。
カーリー ~二十一発の祝砲とプリンセスの休日~ (ファミ通文庫)
オルガ女学院に転校生がやってきた!彼女の名はクリシュナ・パドマバディ=ガエクワッド。なんと大国バローダの第一王女——ほんもののプリンセスだった!! 初日からわがまま放題の彼女は、ヴェロニカから特別室を奪い取り、カーリーを自分の召使いにしてしまう。カーリーを奪われたシャーロットは大ショック! しかも新たなルームメイトはあのヴェロニカ!? 最悪な寄宿舎生活に、どうするシャーロット? 運命の初恋ストーリー、待望の第2巻。(裏表紙より)

前回は小公女、今回はローマの休日がモチーフのよう。相変わらず女の子で素敵だった! アニメで見たいよー。カーリーは本当に、世界●作劇場みたいなアニメで見たい!
わがままプリンセスが寄宿舎を引っ掻き回す、というお話。プリンセス・パティの人となりはプロローグで分かりますが、彼女の本心はラストで明らかに。だからパティ、すっごく格好良かった!
カーリーの、シャーロットへの色々がまさに「たまらん……」でした。言葉がわからないシチュエーションがたまりませんでした。カーリーは、早く本当の姿に戻って、シャーロットのことを守りたかったんだろうなあ……。
女の子がとても可愛くて、元気で、失われた過去の話だからとても哀愁があって、すごく好きな作品です。これで刊行が止まってるなんて、すごくもったいない! 続きが読みたいよー!
少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)
「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竃は、
群がる男達を軽蔑し、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友として
孤高の青春を送っていた。
だが、可愛そうな大人たちは彼女を放っておいてくれない。
実父を名乗る東堂、芸能マネージャーの梅木、
そして出奔を繰り返す母の優奈——誰もが七竃に、
抱えきれない何かを置いてゆく。
そんな中、雪風と七竃の間柄にも変化が——
雪の街旭川を舞台に繰り広げられる、痛切でやさしい愛の物語。
解説・古川日出男(裏表紙より)

オンナ、の物語。語り手は、たいへん遺憾ながら美しく生まれてしまった七竃がメインだけれど、彼女に性のにおいはなくて、彼女を取り巻く女性たち(語り手になるオンナたち)が、みんなオンナとして生きている印象でした。
それだけに、七竃と雪風の清らかさがとても綺麗。
でもどうしてこうも、重苦しい影が立ちこめているんだろう。冬という季節のせいかな。影が濃くて深い。この本は、白雪姫のように白と赤と黒が鮮やかな気がする。あとはすべて灰色、のような。
可愛そうな大人と銘打ってはいるけれど、物語の終わりに七竃も少女時代から抜け出して青春時代を終える、というのが、もう、言葉にならないくらい鬱々としていて好きです。
本当に、世界を物語るような文体だなといつも思います。
おいしいコーヒーのいれ方 (7) 坂の途中 (集英社文庫)
一人で部屋を借りさえすればいつだって好きなときに彼女と二人きりになれるとばかり思っていた——なのに、思うようにはいかない勝利の一人暮らし。バイト先の「風見鶏」では失敗を重ねるし、勝利への思いを断ち切れずに苦しむ星野りつ子が気にかかる。何よりかんじんの「かれん」が離れていこうとしている……。波乱含みのシリーズ7弾には星野りつ子の独白を収録。(裏表紙より)

かなり久しぶりに読んだおいコー。確か、段々勝利のうじうじが面倒くさくなってたんだと……。ずっと以前読んだ時感じていた、りつ子への悪感情が、意外と感じなかったのにちょっとびっくりする。
年頃の少年の悩みらしく、自分のことしか考えられなくなり、恋人とぶつかり、という7巻。人間関係が、とても透き通っている。もちろんぐるぐるうじうじ悩むし、ちょっと青臭いところもあったり影もあるけれど、でもすごく、青春。
話の進展があんまり見られなくて、こっちとしてはもどかしくてたまらない。どういう結末なのかなあ。
死神見習い修行中! (角川ビーンズ文庫)
おじの借金のカタに、王貨五枚で身売りされてしまった少年・フィン。身売り先のマスターである男が言うには「世間では私のことを死神と呼ぶ」。——人が死神になるのは、どうやら不可能ではないらしい……。かくして男に弟子入りしたフィンだが、いつも人形を抱いていて、自分の代わりに人形に喋らせているマスター本人をはじめ、周囲は摩訶不思議なことだらけ。おまけに、相性最悪な少女まで死神の弟子を志望してきて…!?(裏表紙より)

少年が主人公の死神ファンタジー。やっぱりどこかほろりとする、人々の茶目っ気たっぷりで、愛おしい優しさが描かれていて、ああ、やっぱり樹川作品はすごく好きだな、と思う。
フィンは、子どもらしい子どもだな、と思いました。自分がうまく世を渡っていけると思っている。それが、素直じゃないマーリと一緒になると本当に年相応で、すごくいいな、と思いました。本人たちはすごく迷惑そうですけれど。
結末の付け方は若干不思議なのですが、やっぱりそうだったかあと思わずにはいられず。大人になったマーリがどんななのか、すごく見たかった。
クレヨン王国の十二か月 (講談社青い鳥文庫)
 大みそかの夜、ユカが目をさますと、12本のクレヨンたちが会議をひらいていた。クレヨン王国の王さまが、王妃のわるいくせがなおらないうちはかえらない、といってゆくえをくらましたのだ。おどろいた王妃は、ユカといっしょに王さまをさがしもとめて、ふしぎな旅に出る。(裏表紙より)

なんだか読みたくなって読んでみた。
12ヶ月の街を回る冒険もの。大人と子どもの旅、だけれど、王妃は本当に子どもみたいで、仲良しの友達と一緒に冒険しているみたい。思いがけない出来事に出会ったり、知恵を使ったり、とても楽しかった。最後のがいこつとの戦いは、どきどきしながら読んだ。あそこで王様が活躍するのは反則! 王妃もかっこよかった!
夢が冒険の入口だったけど、物語が夢オチらしくないのも、とても素敵だった。
蒲公英草紙―常野物語 (集英社文庫)
青い田園が広がる東北の農村の旧家槙村家にあの一族が訪れた。他人の記憶や感情をそのまま受け入れるちから、未来を予知するちから……、不思議な能力を持つという常野一族。槙村家の末娘聡子様とお話相手の峰子の周りには、平和で優しさにあふれた空気が満ちていたが、20世紀という新しい時代が、何かを少しずつ変えていく。今を懸命に生きる人々。懐かしい風景。待望の切なさと感動の長編。(裏表紙より)

再読。一回目は単行本で読んだ。文庫の方が表紙が綺麗で好き。常野物語のフォントが好きだ。
「にゅう・せんちゅりぃ」の訪れた日本の、ある地方での出来事を、峰子が語り手として語る。文章の穏やかさが、更に世界を穏やかに見せるのだけれど、みんながそれぞれ感じている暗闇はひたひたと、国を覆い尽くす影として膨らみ始めているのが、現代の私たちには分かる。
常野一族のテーマを、私は勝手に時間だと思っているのだけれど、これもやっぱり時間の物語かなと思う。この物語では時間というものが、美術として表現されていると思うのだ。そして、どこか、新しい未来へ向かわなければならない時代に、常野は現れている感じがする。
恩田陸さんの『少女』というと、どこか影のある西洋のにおいが漂っているのだけれど、この物語の日本の少女たちの清らかさが、とても素敵だった。
Profile
Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
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