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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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坂口安吾「桜の森の満開の下」
橋本治「ちゃんと話すための敬語の本」
乙一「銃とチョコレート」
恩田陸「小説以外」
田中芳樹「創竜伝」4
西加奈子「ミッキーかしまし」
アン・ビショップ「紅玉の戦士」「翠玉の魔女」「灰色の女王」
桑原水菜「シュバルツ・ヘルツ」

今年から今月の面白かった本を書く事にする。
坂口安吾「桜の森の満開の下」
 とにかく「夜長姫と耳男」に衝撃。「いま私を殺したように立派な仕事をして……」と言う姫が恐ろしすぎる。神殺しという言葉が過ぎった。

アン・ビショップ「紅玉の戦士」「翠玉の魔女」「灰色の女王」インヴィジブル・リングシリーズ
 設定にぶっ飛んだ後、最終巻に悶えた。なんちゅう恥ずかしい二人! ラストの、デイモン・サディが待ち続ける人の話に悶え転げる。
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ミッキーかしまし
イランで生まれ、エジプトで過ごした日本人の著者の、Webちくまで連載されたエッセイ集。

面白い人の定義が面白い。「DRAGON BALLS」の題のやつ。

一、人を笑わせようとしないこと
一、なのに、ものすごく面白いこと
一、その面白さに気付いていないこと
一、面白いからこっちが笑うと、ムッとすること

妄想で「情熱大陸」を作るのも面白い。一回やってみたい。

小説家というのはえてして酒飲みなのだろうか、と思うくらいこの人もビールのことを書いている。恩田陸もお酒が好きなんだよな。著者は貧乏時代も過ごしたということで、そのエッセイも面白い。楽しい文章の呼吸を伝えられることが出来るのってすごいなあと思う。
創竜伝(4)四兄弟脱出行 (講談社文庫)
ドラゴン・ブラザーズの超人的能力を目の当たりにした闇の世界の支配者は、ついに長兄・始の謀殺指令を下す。火と化した続、風を呼んだ終、水を奔らせた余に続いて、長兄・始がドラゴンに変身するときが迫る。世界を牛耳るフォー・シスターズさえもひれ伏す悪の帝王の陰謀は今、人類の最終戦争を誘発する。(裏表紙より)

前世ともいうべき竜王たちのシーンから始まる。前世でも変わらない関係が爽やかで好きだ。
この巻でどうやら天の意志らしき意識体が登場する。でも何か言われても竜堂兄弟ははね除けてしまいそうだ。
田中芳樹は風刺ともいうようなちょっときわどいことも書いている気がするんだが、またそれが分かりやすくて面白い。古い小説にありがちな、登場人物が読者に向かって語りかけるシーンがあったりして、ああ、と生暖かい気持ちになる。
話は特に進まず、始の変身と水地たちとの出会いが目的と思われる。ラストで舞台がアメリカに移り、この小説はどこまでいくかとちょっと不安になりつつも面白く読んでいる。
小説以外
恩田陸のエッセイ集。新聞雑誌などから、読書について、料理について、自作についてなどが語られる。

読書が好きな為に書いている、ということが書いてあったような。感想を書く前に図書館に返却してしまった。
読書遍歴が読めて嬉しかった。たくさんメモした。料理も美味しそうで困った。
銃とチョコレート (ミステリーランド)
混血の少年リンツの国では事件が起こっていた。怪盗ゴディバが富豪たちの宝物を盗むという事件である。ゴディバを追う探偵ロイズは少年少女のヒーローだった。ある日父が買ってくれた古びた聖書から風車小屋のマークが描かれた地図を発見したリンツは、これはゴディバの隠れ家の地図ではないかと推測し、ロイズに手紙を書いて。

子どものためのミステリーランド、という複数の作家によるシリーズものなので、王道を行きつつ綺麗に終わるのかと思ったら、そうでもなかった。さすが乙一といった感じ。
怪盗の正体は父さんかなと思ったんだが死んでしまったし、もしかして隣人か、とも思ったら両方だったなんてすごいトリック。ロイズが悪者というのもすごい。人死にが出るのもびっくりした。最初のロイズに会うまでは児童文学っぽく、ドゥバイヨルと共闘するのは青春小説! という感じがしてわくわくした。ロイズが人質にしたリンツ母にキスするシーンはマフィア映画みたいだし、ラスト、両親と子のシーンは厳かになった。くるりくるりと回って色んなチョコレートを味見したみたい。良かった!
神林長平「ライトジーンの遺産」下
高里椎奈「フェンネル大陸偽王伝」闇と光の双翼・風牙天明・雲の花嫁・終焉の詩
森博嗣「地球儀のスライス」
樹川さとみ「グランドマスター! 呪われた女騎士?」
「それでもあなたに恋をする」「女ぎらいの修練士」「最後の封印」
「箱のなかの海」
畠中恵「おまけのこ」

2007年に読んだ小説本は159冊。どうも分厚い本を読み終わる月はたくさん読むという傾向にあるような気がする。10月からどんな本も感想文を書くようにしたので、また溜まっていくと思う。
箱のなかの海 (コバルト文庫)
独身で建築家の、ちょっと風変わりなぼくのおじ——カズおじさんが、ある日、黒くて不格好なラジオをくれた。大きなダイヤルと立派なアンテナがついた年代物のやつだ。すっかり夢中になってダイヤルをいじっていると……不思議な物語が聞こえはじめたんだ。妖怪ラジオから流れる珠玉の連作メルヘン・ファンタジー。『理想宮——K氏の一日——』を新たに加え、貴方の琴線(アンテナ)に夢を送信する。(カバー折り返しより)

樹川さとみ作品で現代物って珍しい感じがした。97年の作品らしい。やっぱりファンタジーとか、習慣などを書かせるとこの人は活き活きとするなあと思う。だから一話ごとに挟まるファンタジーはすごく面白かった。
「もしもあの花がすべて鈴だったら」が一番好きだ。願いを叶えました、そしてその後は? という、あとがきにも書いてある疑問を実践するのはすごく好感が持てる。
おまけのこ (新潮文庫)
一人が寂しくて泣きますか? あの人に、あなたの素顔を見せられますか? 心優しき若だんなと妖たちが思案を巡らす、ちょっと訳ありの難事件。「しゃばけ」シリーズ第4弾は、ますます味わい深く登場です。鼻つまみ者の哀しみが胸に迫る「こわい」、滑稽なまでの厚化粧をやめられない微妙な娘心を描く「畳紙」、鳴家の冒険が愛らしい表題作など全5編。じっくりしみじみ、お楽しみ下さい!(裏表紙より)

しゃばけシリーズの第四巻。短編集。
「こわい」の悲しさよりも若だんなと栄吉の男伊達の話の方がときめいた。はっきりと言える栄吉も、誰かの為にと考えられる若だんなも素敵である。
「動く影」では子供がきゃいきゃいしているのが可愛かった。
一番好きなのは「ありんすこく」かな。まだ全然疎い若旦那。そういえばあんまり人とも接しないんだよな。でも心の動きが読める若旦那は男伊達があるよ! と思った。
若旦那がもし様々な事に接するようになったら、どうしてこんなに一生懸命なんだろうと考えたりするんだろうか。恋模様とかあったらいいなと思う。そうすればときめき成分が大量だ。
最後の封印 エネアドの3つの枝 (コバルト文庫)
赤ん坊からおばあちゃんにいたるまで、美人でも不器量でも女性という存在そのものをとにかく無条件で愛する船乗りヒューリオン。そんな彼でも唯一苦手とする女性がいた。治療師シーリアだ。ある時、見知らぬ老婆に親切にした彼は、西の森の泉に行くことをすすめられる。そこで目にしたのは、カカシよりも無愛想なシーリアが、地面に両ひざをついて傷ついた獣のように泣いている姿だった!!(裏表紙より)

エネアド三部作の三巻目。
無愛想なシーリアと船乗りヒューリオンの話。ヒューの設定がいまいち書き切れていなくてもうちょっと! だったんだけれど、シーリアの設定が他二巻で上手く書かれているのでそれは十分だった。
やっぱり微妙に危うい濃い恋だった。一歩間違えばヒューの執着は病気っぽい。シーリアの恋愛下手さは、べたべたの展開だったけれどやっぱり良い! ちょっと大人向けな巻だったと思う。
終章の手紙は、昔シーリアがヒューに宛てたもので、多分ヒューの家族はその手紙の事を知っているんだろうと思う。母親が会いたいと言っているのは良い気持ちがあるからで、多分その手紙を知っているからではないかと。
外国の逸話なんかを樹川さんは詳しく知っていて、それがすごく上手くいかされている。楽魔女の時も思ったけれど、精霊と魔法をすごく不思議に、とても綺麗に書いている。すごく波長が合う。
女ぎらいの修練士 (コバルト文庫)
ある事件を起こして宮廷を去ったセインは、修道士になることを決意した。そのためには、見習いの修練士として誓いを立てなければならない。——それは二年間口をきかないこと。誓いを守り続けて、一年以上がすぎた頃、修道院長に遣いを頼まれ、領主オーフとともにコウシェに向かう。とちゅう立ち寄った場所で、オーフの妹ララと出会う。まさかこの出会いが誓いを破らせることになるとは……!?(カバー折り返しより)

エネアドシリーズ二作目。主人公は美少女ララ。
はすっぱな口調で辺りを翻弄する人間だけれど、一番寂しがり屋であるというのが前面に押し出されている。セインは切れると何をするか分からない。一歩間違えば、この二人はちょっと危ない道に進んだんじゃないかと思う。
名前の秘密、恵まれない出生など、ライト的な要素が盛りだくさん。記憶喪失が出て来た時に「あ、これは本気でべたで恥ずかしいものを書こうとしているな」と感じた。
「わすれものを——してきたの。すぐにもどるわ」のシーンは感動的なまでにドラマティックだった。こんな展開大好きなんだよー。
ララがフォリスタ氏を妻として呼ぶ。そのシーンは切なかった。ララはあまりにも優しい。そして自分の意志を貫き通そうとする強さがある。ここが一番感動した。
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Author:月子
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