読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「杏林医院」
台湾で心霊スポットとして有名な杏林医院。道士の家系に生まれたアーホンは父を手伝って杏林医院で行われる霊界ツアーを開催する。お客は女性二人。一人はこの病院で亡くなった夫に会いたいシャオリン、もう一人は看護師だった亡姉に会いたいミャオルー。だが病院を歩くうち、奇妙な出来事が次々と起こり始め……。
台湾ホラーの、和製ホラーのじめっとした感じに独特の陰湿な悪意が絡む感じがすごく好き。道教の思想が絡むの、面白いよなあ。アイテムで霊界とつながるのが、呪いじゃなくて個々人の強い意志が感じられて。
病院で亡くなった人たちのしみついた思いと、生きている人間が必死に縋ろうとする思い、そこに本物の悪霊が絡んで、随所でびっくりさせられる。この演出が怖くていい。息を止めると霊をやり過ごせるのは別の創作物で知ったんですが、台湾ではごく一般的な考えなんでしょうね。
台湾で心霊スポットとして有名な杏林医院。道士の家系に生まれたアーホンは父を手伝って杏林医院で行われる霊界ツアーを開催する。お客は女性二人。一人はこの病院で亡くなった夫に会いたいシャオリン、もう一人は看護師だった亡姉に会いたいミャオルー。だが病院を歩くうち、奇妙な出来事が次々と起こり始め……。
台湾ホラーの、和製ホラーのじめっとした感じに独特の陰湿な悪意が絡む感じがすごく好き。道教の思想が絡むの、面白いよなあ。アイテムで霊界とつながるのが、呪いじゃなくて個々人の強い意志が感じられて。
病院で亡くなった人たちのしみついた思いと、生きている人間が必死に縋ろうとする思い、そこに本物の悪霊が絡んで、随所でびっくりさせられる。この演出が怖くていい。息を止めると霊をやり過ごせるのは別の創作物で知ったんですが、台湾ではごく一般的な考えなんでしょうね。
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2030年。町工場大滝ファクトリーの従業員である有川ユンは、誰も住んでいないはずの洋館に誰かがいるような気配がすると依頼を受けて調査に赴く。その頃独自の研究を進める大学院生の神野銘は教授の代理で謎の信号を受信した施設を訪れていた。このとき流れたある曲を契機に、世界は未知の生物の襲来と滅亡の危機に立ち向かわねばならなくなった。かくしてそれぞれの立場から二人は人類滅亡をもたらすゴジラに対抗することとなり……。
ゴジラシリーズでもあり、怪獣だけでなく科学や時間的なものを交えた新作アニメシリーズ。最後まで見てみると、初期も初期、最初に作られたゴジラをきちんとリスペクトした上での設定や結末だったように思えて唸りました。しかもそこにいまこれを描く理由たるエッセンスが加わっている。教訓よりもエンタメよりで、面白いはずだよほんと。
出てくる怪獣がまた多くて、これ怪獣もの好きは嬉しいんじゃないかなあなどと思いました。ここまでいっぱい出てくると面白い。怪獣は種類がたくさんいた方が画面が派手で楽しいよね。
頭脳や発明で怪獣に対抗する堅実なストーリーなので、可愛らしさとかときめきとかは無縁なのがいい。画面の色彩が鮮やかなので見ていて綺麗だし、個々のキャラクターと立場がちゃんと立っていて、こうして書けば書くほど感心してしまう。かなり練られたんだろうなあ。
没落寸前の男爵家の令嬢アリスは、今日も最先端の流行に身を包み、ロンドンのパーティーにいた。だが長身と強すぎる眼差しのせいで、アリスは社交界で「パンサー(女豹)」と笑われていたのだ。結婚を諦めたアリスは婦人服のデザインコンテストで受賞し、オートクチュールの本場パリへと旅立つ。しかし、デザイナー志望の彼女に与えられたのは、マヌカンと呼ばれるモデルの仕事だった!(Amazonより)
舞台は19世紀半ばくらい? 貴族が力をなくしていく時代。男爵令嬢のアリスは恵まれた長身と強い眼差しのせいで結婚が決まらなかった。結婚を諦め、オートクチュールの本場パリへデザインを学びに旅立つが、慣れない異国の地で、天才デザイナーの奔放な言動や、彼の店の売り子たちに翻弄される日々で。
「時代が変わる」ことをファッションで描く作品というのはとても珍しいように思いました。隠れ過ぎた名作だと思うなあこれ。
小柄で愛らしく庇護欲をそそるような女性たちの中、アリスの長身とがっしりした体格は異端そのもの。案の定周りの評価は冷ややかだけれど、未来を見据える天才であるリュカはアリスを女神と呼んで次々に試す。
強気なアリスと言動の真意が掴みにくいリュカ、二人のすれ違いがもだもだするー! 二人とも根本的に不器用なんですよね。可愛い。
人に、特に男性に頼れないアリスが踏ん張って踏ん張って、ぐっと前を向く、恋愛に頼りきらないストーリーがすごく楽しかったです。
エスキア国最強の剣士“獄炎帝”ことアグニスは、仇敵イグマール国最強の魔術師“氷結姫”レファとお見合いをすることになった。だが二国が講和するキッカケのはずのお見合いは、実際は相手の最高戦力を籠絡して取り込むための化かしあいだった!?しかも何度お見合いを重ねても事態は進まず、会場を焦土に変えるばかり。そう二人は戦場では最強だが、恋愛方面ではまったくのポンコツだったのだ!国家の命運を背負った二人の最強は果たして幸せな結末に辿りつけるのか!?(Amazonより)
争い続けてきた二国は、第三の勢力を警戒して手を組むことにした。それぞれの国の最強を結婚させ、相手を取り込んで戦力にしようという思惑のもと、お見合いに望んだ剣士アグニスと魔術師レファ。だがお互いに普通とは縁遠い暮らしと戦う日々のせいで人並みに恋したことも恋されたこともないにも関わらず、相手に絶対に負けるものかととんちんかんなやり取りを重ね……というラブコメ。コメディ強め。
ここまで恋愛沙汰に不器用な二人をお見合いさせるの、計画立案からこけてない? と思ったんですが、嫌がらせも含まれているのは納得。結局二人は似た者同士で、疎まれ遠ざけられ、戦うことで価値を認められ、居場所を与えられてきた寂しがり。だから最後の共闘があるし、恋の始まりがある。
レファが手酷く裏切られるんじゃないかとはらはらしたんですが、そうならなくてよかった。本当によかった。
1968年ペンシルベニア。いじめられっ子のステラたちは、自分たちをいじめるトミーに悪戯を用いてやり返すも、探索していた幽霊屋敷で追いつかれ、閉じ込められてしまう。その隠し部屋には多数の怪談本があり、持ち主であるサラは屋敷の持ち主であった街の有力者ベローズ家にまつわる曰く付きの人物だった。彼女の本を持って帰ってきたステラだが、その本が一人でに物語を記述し始めたことで、様々な惨劇が起こり……。
怖い本が勝手に綴る物語、それが現実となって次々に人を襲い、殺していく。いい、とてもいいよそういうホラー!
時代設定が古いのが何故なんだろうと思っていたんですが、真相に納得。そういう時代だからこそ説得力のある真実だなあと思ったのでした。時代の雰囲気から逸脱するような、ちょっと浮いたステラたち。本による呪いを語る彼女たちが最初どうも滑稽で、周りが「まーた言ってら……」みたいな態度を取ってしまう痛々しさもホラーのエッセンスですね。信じてもらえないっていう軽い絶望から悲劇が加速するんですよ。
呪いの源と対峙するステラが語りかける内容が絶妙で「くううう」と唸りました。
面白かった!
羽柴夏樹は好きな他人に告白しようと決めてクリスマスデートに臨むが振られ、気落ちしていたところ、サンタクロースの格好の少女からティッシュをもらう。プレゼントするはずだったマフラーをその子に渡して立ち去るも、その後学校内で再会する。小早川杏奈という名の彼女は少し風変わりながらも、徐々に距離を縮めていく二人。友人たちも加わって、鮮やかで楽しい日々が過ぎていく。
めっっちゃくちゃ可愛いな!? という高校生たちの青春もの。主人公が男子なんだけれど、この仲良し四人組がすごく可愛いし楽しい。それぞれの個性もいいし、好きな人がいたり思われたりするのもいいねいいね!
友達の輪が広がっていく楽しさ。みんなで楽しい時間を一緒に過ごす眩しさ。すれ違ったり喧嘩したり、一緒にいたり。知らなかった気持ちに気付いたり。きらきらしていて、きゅんきゅんする。
感情の起伏があんまりなかった杏奈が、まりも含めて夏樹たちと過ごすうちに柔らかく可愛らしくなっていくところ、夏樹じゃないけれど可愛い、好き! ってなっちゃう。
ここで終わるの!? という最終話、寂しくなっちゃったのでできればみんながどうなるか見たかったなあ。希美と恵一、まりと松永、くっついてほしいよー!
見ていて本当に楽しかった。
「バイオハザード: インフィニット ダークネス」
ホワイトハウスでの不正アクセス事件の捜査のため招集されたレオン含め四人のエージェントは、そこでゾンビと戦闘になる。その手がかりがあるのが上海の生物化学研究所と知ったレオンたち。一方、テラセイブのメンバーとして事前活動に従事するクレアは難民支援のためにべナムスタンにいた。難民キャンプの少年がウィルス感染者の絵を描いたことでクレアも過去の因縁から捜査を始め……。
レオンとクレアのバイオ、その後の話をCGアニメドラマにしたシリーズ。
これCGなの? というクオリティ。ずっとゲーム中のムービーを見ているみたい。とにかく綺麗だし滑らかに動くし戦闘シーンも派手だし。ゲームのムービーを見たことがあるなら違和感なく見られると思いました。
ストーリーは、シリーズが進むごとに複雑化した国とか権力者の陰謀が絡んだ結果のアレなので、敵もあーはいはいという感じ。それでもレオンの選択はまさしく主人公というか、怒りや悲しみ、憎しみが理解できる、戦い続けてきた人ならではのエンディングだったと思いました。やっぱりレオンかっこいいわあ。
ホワイトハウスでの不正アクセス事件の捜査のため招集されたレオン含め四人のエージェントは、そこでゾンビと戦闘になる。その手がかりがあるのが上海の生物化学研究所と知ったレオンたち。一方、テラセイブのメンバーとして事前活動に従事するクレアは難民支援のためにべナムスタンにいた。難民キャンプの少年がウィルス感染者の絵を描いたことでクレアも過去の因縁から捜査を始め……。
レオンとクレアのバイオ、その後の話をCGアニメドラマにしたシリーズ。
これCGなの? というクオリティ。ずっとゲーム中のムービーを見ているみたい。とにかく綺麗だし滑らかに動くし戦闘シーンも派手だし。ゲームのムービーを見たことがあるなら違和感なく見られると思いました。
ストーリーは、シリーズが進むごとに複雑化した国とか権力者の陰謀が絡んだ結果のアレなので、敵もあーはいはいという感じ。それでもレオンの選択はまさしく主人公というか、怒りや悲しみ、憎しみが理解できる、戦い続けてきた人ならではのエンディングだったと思いました。やっぱりレオンかっこいいわあ。
喋る魔法の杖もといマジカルルビーと出会い、魔法少女としてクラスカードを回収したイリヤ。凛とルヴィアから与えられた任務を美優と遂行するはずが、謎の現象に見舞われ、何故か瓜二つの少女を出現させてしまう。クロと名付けられた彼女にはある目的があり……。
なるほどクロはこうやって現れたのかーというのがわかる第二期。ロリっ子たちの百合百合って狙ってるなあ、しかもやたらと風呂が多いと苦笑いなのですが、それはそれとしてクロの悲痛な叫びがなんかじんときて、そのまま家族になるっていう展開が愛おしさ爆発でした。こういう憎まれ口を叩く子がめちゃくちゃ寂しがりなの、いいよねえ。
夫婦大好きな人なのでアイリと切嗣が夫婦しているだけでかぶりつきになってしまう。この人たち、この世界戦だと割と穏やかな日々を送っているように見えるけれど多分そうじゃないんだろうなあ……なんて思ってしまうのもまた。
憧れの警官となり仕事一直線の23歳、腹筋六つ割れ女子、椎名晶。あだ名は武士!彼女は先輩の命令で職業をアパレル店員と偽った合コンに参加し、超絶イケメンで性格のいい経営者・五十嵐千影と出会う。晶は緊張して男性陣とまともに話せず、不本意な天然キャラ扱い!せめてご飯処理班として活躍を―と意気込むも、その大食い&女子力0の姿に嗜虐心を煽られた千影がドSで俺様な本性をあらわし「おい、珍獣。オレの偽恋人になれ」って、本官…じゃなかった、ワタシがですか!?(Amazonより)
警官の両親に憧れ、警官となった晶は腹筋が六つに割れている肉体派でモテとは無縁。だが恋に憧れ、同じく肉体系の女子たちと身分を偽って参加した合コンで、超絶イケメンの千影と出会う。だが実は凄まじく毒舌な千影は、女除けとして晶に偽彼女になれと言い始める。男性慣れするために引き受けることにしたものの、という不器用もここに来たら才能という、かちこちの生真面目女子と、毒舌で弱いところを見せられないでいる孤独な王子様のラブコメ。
めちゃくちゃ楽しくてにやにや読みました。非モテな晶のあわあわとした態度や不器用な言葉が微笑ましいし、毒舌ながらもちゃんと優しい千影が「楽しい」と思っているのが伝わってきて。
いい感じに恋しているのでこの続きがめちゃくちゃ読みたかった……。いちゃいちゃして! もっと! 千影が晶に振り回されているところを見せてほしい! あと晶がもっとシンデレラ的に、あまりの美人ぶりに周りから見直される展開が見たかった!
名探偵だって人間だ。時には恋することもある―小学生ながらもバリバリの“理系女子”理緒が遭遇した謎と、ちいさな恋(「浮遊惑星ホームバウンド」)骨董店を営む兄と検死官の弟が、ある“遺品”の謎を解く(「ローウェル骨董店の事件簿 秘密の小箱」)事故で演奏できなくなったチェリストは、時空を超えたある場所で、天上の音を演奏する少年と出会う(「空蜘蛛」)など、新鋭作家たちが描く謎とキャラクターの饗宴!!(Amazonより)
椹野道流「ローウェル骨董店の事件簿 秘密の小箱」@「ローウェル骨董店の事件簿」
森晶麿「花酔いロジック」
伊与原新「浮遊惑星ホームバウンド」@「プチ・プロフェスール」
宮内悠介「空蜘蛛」
古野まほろ「消えたロザリオ 聖アリスガワ女学校の事件簿1」@「セーラー服と黙示録」
以上六つの短編が収録されています。探偵、謎解き要素があるアンソロジーなんですが何故このタイトルにしたんだろう。ほとんど恋なんて関係ないぞ……。
半分が既刊の外伝に位置する番外編です。本編を知らなくても面白く読めます。「消えたロザリオ」は読んだ覚えがあるんだけれどどこで読んだんだろうな。
突き抜けた設定と探偵と女子学生が登場する「消えたロザリオ」がものすごく目立って読み応えがあって面白かったです。