読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

記憶を失った少女レイチェルは、何故自分がそこにいるのかわからなかった。ビルと思しき建物の地下で、地上を目指すうち、鎌を持った殺人鬼ザックに出会う。私を殺して、という願いを、ザックは自分を手助けし、地上に出られたらと答える。いびつな形で始まった二人の関係は、やがて互いをかけがえのないものとしていく。
本放送時は録画に失敗して途中脱落したので、この度再視聴。ゲームは未プレイですが、実況動画で内容は見ています。
殺されたいレイチェルと、殺したいザック。感情が薄く、賢く、冷静なレイチェルが、おおむね怒っていて、短略的で、激しやすいザックとコンビを組み、謎解きをしつつ立ちふさがる看守たちの妨害をくぐり抜ける。
看守たちのやり口のえげつなさと狂いっぷりも面白いんですが、上へ進むにつれて深まっていく二人の絆と、それが愛やいつくしみであると知らない二人が不器用ながらそれを互いに見出していく関係性、めっちゃくちゃ好きです。終盤なんてもう胸が痛いし、どうして一緒にいられないのという。最初の日を思い出す月夜に、ザックがレイチェルを迎えに来てくれるとシーンを万感の思いで見守りました。
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鬱屈した日々を送る高校生の外村直樹は、調律師の板鳥が学校のピアノを調律するところを見る。それをきっかけに調律師を目指すようになった直樹は、指導役の柳とともに様々な顧客とピアノと関わる。中でも、熱心にピアノを弾く佐倉姉妹は、直樹の仕事に大きな影響を与え……。
本屋大賞受賞作の映画化作品。原作は未読。
なんとなく暗くて重くて苦しい話を想像していたんですが、思っていたものとは違い、何かになりたい、世界と繋がっていたいと望む人たちが、静かに深く結びついていく素敵な作品でした。
調和を望む外村が、調律師を目指すのがなんというか、選ぶべくして選んだなという感じで。音楽の道を歩むかどうか悩む佐倉姉妹の選択を見守り、新しい門出を祝おうとし。世界の中心にはいないけれど、寄り添い、支える、そういう生き方を選んでいるような気がして、胸がじわっとしました。

歌手の母の運転する車に乗っていたヘンリーは事故に遭った。だがそのとき奇妙なことが起き、二週間前のある日に飛ぶ。戻って来た彼のもとに「大人になった君」という男性が現れ、ヘンリーがタイムスリップ体質であることを告げて消えた。やがて大人になり司書として働いていたヘンリーは、自分を知る、見知らぬ女性クレアと出会う。彼女は子どもの頃、いまよりも未来のヘンリーに出会い、恋をしたと言って……。
タイムトラベル体質の持ち主が、過去や未来をいったりきたりする。そこで出会う運命の恋、必ずやってくる終わりのときと、生まれてくる子どもの秘密。時間ものとして初めて見る設定でとても面白かったです。過去はどうしても変えられないという設定を貫くことで、どきどき感よりも、どのように生を全うするかと寄りそう気持ちになれたのも大きかった。宝くじを当てて大金を手にするのはロマンですね笑
そしてラストが、とてつもなくよかった。いまこの瞬間にあなたはいないけれど、生きていくさきにあなたと出会える未来があるかもしれない。走っていくクレアと、それに応えるヘンリーの台詞、素敵でした。

少年リュカは、父パパスとともに、魔物に連れ去られた母を取り戻すたびをしていた。だが、元凶たるゲマとの戦いで、リュカを人質に取られたパパスは無念の死を遂げてしまう……やがて奴隷に落とされながらも成長したリュカは、天空の剣を得れば彼岸が叶うと知り、再び旅に出た。
DQ5を原点にする3DCGアニメ。ゲームは未プレイ。
酷評や訴訟について色々と報道は目にしていたので、どんなものかなと思って見てみましたが、むちゃくちゃ悪いわけではない。ただ、それをこの映画でやる必要があったのか、という点では考えなければならなかったかもしれないな、と思います。
終盤のいいところまで「ドラゴンクエスト5」という世界を楽しんでいたのに、急に現実に引っ張り戻されてしまう感覚、「プレイヤー、君も勇者なんだ」というメッセージ性の根拠が薄すぎることがいけなかった感じ。ゲームはリアルだ、と伝えておきながら、それとは真逆のメッセージが伝わっている感が強くて、ラストがこれでは終盤までどんなにかっこよくてどきどきさせられても台無しですね……。
モンスターの愛らしさや、戦闘シーンの派手さ、格好よさは素晴らしいと思います。女性キャラクターもそれぞれ魅力的で可愛らしく、ビアンカフローラ問題も起こるよなあと納得。それだけのオチが残念でした。
「シターラ 夢を抱け、少女たち」
幼くして結婚する少女、シターラ。相手は父親ほどの年の男性。パキスタンの少女を描く15分のアニメ。
パキスタンを舞台にした、現在も1200万人の子どもが児童婚で夢を断たれている、ということを知ってもらうための作品。
世界中にインターネットが普及した現代で、これを見ることのできる子どもたちが、少しでもこういう国がある、こういう子どもたちがいるってことを覚えていてくれたら、と思います。知っていると知らないとでは大違いなんですよね。
台詞はついていませんが、温かみのある色彩や絵柄が素敵で、結婚式のシーンはとても美しかっただけに……。どうか、女性が、女性だけでなくすべての人が、自らの生き方を選べる世界となりますように、と祈る。
幼くして結婚する少女、シターラ。相手は父親ほどの年の男性。パキスタンの少女を描く15分のアニメ。
パキスタンを舞台にした、現在も1200万人の子どもが児童婚で夢を断たれている、ということを知ってもらうための作品。
世界中にインターネットが普及した現代で、これを見ることのできる子どもたちが、少しでもこういう国がある、こういう子どもたちがいるってことを覚えていてくれたら、と思います。知っていると知らないとでは大違いなんですよね。
台詞はついていませんが、温かみのある色彩や絵柄が素敵で、結婚式のシーンはとても美しかっただけに……。どうか、女性が、女性だけでなくすべての人が、自らの生き方を選べる世界となりますように、と祈る。

「あら、目覚めましたね、姉様」「そうね、目覚めたわね、レム」王都での『死のループ』を抜け出したスバル。目覚めたのは豪華な屋敷の一室。目の前に現れたのは――双子の美少女毒舌メイド・ラム&レムだった。(Amazonより)
第二巻。最初のループから抜け出したものの、第二のループが始まる。エミリアの味方となりうる双子のメイド、ラムとレム。今度の死の原因はいったいなんだ。
現在放送中のアニメを見ていると、このときロズワールやベアトが何を考えていたのか想像して、なんだかぎゅっとなるな。特にベアトは。
心を折られるスバルを見ていると、人間臭くて応援したくなります。物語の主人公がループするとどんどん心が摩耗して人外になっていくんだけれど、そう簡単に心を虚無に染められない絶望感の深まりがこの作品の魅力だと思います。何度迎えても死は苦痛。積み上げたものが無に帰すのは絶望。

ヴィクトリア朝ロンドンで知らぬ人はいない心霊マニア、その名も“幽霊男爵”エリオット。今夜も死者のベルに誘われて墓地に足を踏み入れるのだが、そこにいたのは10年前にエリオットが恋した女性で……。幽霊男爵のもとにもクリスマスはやってくる。過去という名の亡霊を連れて——。若き日のエリオットと助手コニーに迫る、ゴシック・ミステリー待望の第2弾!!
僕は、あのひとの、奥さんを殺しました!!(裏表紙より)
エリオットと初恋の君の幽霊の謎を追う「初恋の君は棺桶のベルを鳴らす」。
精神科医とその弟と出会ったエリオット。弟は魔法殺人の犯人だという「最新式魔法による殺人」。
行方不明だという従姉妹アレクサンドラの消息を訪ねたエリオットたちが見たのは、異国の地で神と呼ばれたものたちの存在の証で。「方舟の切符は売り切れ」。
思い悩んでいる様子のエリオットに何かしたいと、コニーは周りの者たちからヒントをもらい、クリスマス怪談を仕入れるが。「魔女の家にもクリスマスは来る」。
今回も19世紀イギリスらしい、オカルトや怪奇や科学が入り混じるミステリー。栗原さんは混沌とした時代を活き活きと書くのがお上手だなあ。ちょっと物悲しさを感じられるところも含めて大好きだ。
コニーが主人公となる「魔女の家にもクリスマスは来る」がほろっとしたなあ。エリオットのために何かしたいと思ってくれたんだよな。クリスマスは家族が集まるものなので、この日一緒に過ごした人たちはきっとエリオットにとって大事な人たちばかり。そう思うと、物悲しさもちょっと和らいだ。

神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と明智恭介は、曰くつきの映研の夏合宿に参加するため、同じ大学の探偵少女、剣崎比留子とペンション紫湛荘を訪れる。しかし想像だにしなかった事態に見舞われ、一同は籠城を余儀なくされた。緊張と混乱の夜が明け、部員の一人が密室で惨殺死体となって発見される。それは連続殺人の幕開けだった! 奇想と謎解きの驚異の融合。衝撃のデビュー作!(裏表紙より)
発売後すごく話題になり、積んだもののなかなか読めないながらネタバレを踏まないようにしていたんですが、踏まなくてよかった。その要素入れる!? みたいな展開になってぶっ飛びました。面白かった。これで続きの話が出るからすごいわあ。
ミステリ愛好者の明智、それに対するワトソン的立ち位置の葉村。そこへ本物の名探偵という噂の女子大生・剣崎比留子が加わり、思いがけない事件によって謎解きとサバイバルを同時進行させなければならなくなる。
殺人の動機がそれって、この設定じゃないと実現し得ないことだったので大興奮でした。そして葉村の罪。語り手側に何かあるとは思っていましたが、こういう形かあ。語り手はだいたい善人であるものですけれど、葉村くんは人間性が強くて好きだな。その分比留子さんが超然としているけれど、彼女の暗い部分も見てみたい。

日々の生活に疲れ、働く意味を見失ってしまった綾瀬葵は、ある日、紅葉の美しい坂の途中にある小さな店にふらりと立ち寄った。この「紅葉坂萬年堂」は、筆記具を専門に扱う店で、年若い店主の宗方志貴はペンの知識が豊富な人物。彼から手ほどきを受けるうちに万年筆の世界に魅せられた葵は、店のスタッフに加わる決心をする。
「もし、あなたがいまの生活を変えたいとお思いなら、この万年筆は、きっとあなたのお役に立ちますよ」
新米店員として奮闘する葵のもとには、今日もさまざまな思いを抱えたお客様がやってくるのだが……。(裏表紙より)
かく言う私も、万年筆は扱いづらい文房具でなかなか……と思っていたくち。でも最近、ちょっと思い立ってリーズナブルなものを使ってみたら、すごく楽しくて、ただいま勉強中です。
そんな、万年筆ビギナーを応援してくれるような作品。裏表紙のあらすじだと謎解きもの、日常の事件を解決するものという雰囲気ですが、どちらかというと万年筆の魅力、それを手に取る人たちのことを描写した、お仕事ものという感じ。ひたすら万年筆の話をして、万年筆が大好きで不器用な店長・宗方と葵のじれじれな交流が微笑ましい。万年筆を販売する人は、きっとみんなこういう人たちなのかなあ、と想像するとほっこりしますね。不器用だけれど愛しいものへの思いは強く、お客さんに好きになってもらいたいと願っている人たち。
葵が恩人の正体を知ることができるのか、気になるので続きが読みたいなあ!

今回も引き続きなんもしてません。亡くなったお祖父ちゃんの生家を一緒に探してほしい、惚気話を聞いてほしい、降りられない駅に行ってほしい、アンドロイドの練習に付き合ってほしい、呪いの人形と一晩過ごしてほしい、ヘルプマークを付けて外出するのに同行してほしい——2019年2月から2020年1月のドラマ化決定までの約1年間に起こった出来事を時系列で紹介。【こちらも(実は)ドラマの原作です!】(カバー折り返しより)
レンタルさんのまとめ本(という認識でいる)の二冊目。ちょうどドラマを見ていたところだったので、あーこれが元ネタなんだーという話が読めて楽しかった。ドラマ、うまいこと脚色してあるなあ。
認知度が上がってきていて、依頼中に差し入れが入るの、めっちゃびっくりするだろうけれど聞く分にはすごく面白い。なんもしない人になんかしたい人がいっぱいいるんだなっていう。というか、みんな結構なんかしたい人なんだな、みたいな。