虐待を受けて育った五人の子どもたちの証言をまとめた一冊。2001年2月に朝日新聞で連載されたものをもとに書き下ろされたもの。どういう風に育ったのか、親の反応や理不尽な言動や、虐待が読んでいて本当にやるせなくて、どんなに痛かっただろう、いまもそれが痛むだろう、と思う。しかも、こうした子どもたちはいまも存在し続けていて、助けを待っている。虐待だけでなく、貧困の問題もどんどん表面化してきている。どうやったら生きることが楽になるんだろう。当たり前の生活が続けられるようになるんだろう。最近ずっと、それを考えている。
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