閉鎖的な土地での暮らしに嫌気がさし、大学進学を機に一人暮らしを始めた私。同じ下宿に暮らす年上の男性と知り合い、交際し、結婚するが、二人の問題は「入らない」ことだった。
淡々とした語り口で茶化したようなことを言いながら、その実、深く傷ついているのが伝わってくるようだった。わかってほしい、とそれだけを訴えているのに、わかってくれない世界が辛いと、読みながら思いました。そういう夫婦もある、そういう形もある、ということだけでいいと思うんだけど、どうしてそれが許されないんだろう。
息苦しさを覚えつつも、こういう本が世に出てよかった、とぼんやり思った。
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