読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
王室づき魔法使いが病気で不在のあいだ、留守番をすることになった本好きの少女チャーメインは、魔法の本のまじないを試してみたせいで、危険な山の魔物と遭遇してしまう。危なく難を逃れたけれど、魔法使いの家でも次々困ったことが起きる。魔法使いの弟子を名乗る少年がころがりこんできたり、かわいい小犬が巨大化したり、怒った青い小人の群れが押しかけてきたり……。魔法の家のドアは、王宮や小人の洞窟、謎の馬屋やプール、果ては過去にまでつながっているらしい。やがて、王宮の図書室で王様の手伝いをはじめたチャーメインは、王国の危機を救うために呼ばれた遠国インガリーの魔女ソフィーと、火の悪魔カルシファーに出会う。意外な姿に変身した魔法使いハウルもあらわれて……?
物語の名手ジョーンズが贈る、読み出したらやめられない奇想天外なファンタジー。「ハウルの動く城」シリーズ待望の完結編!(カバー折り返しより)
ハウルの動く城の三巻にして完結巻。著者のジョーンズさんが亡くなられて、すっごくへこんだことを思い出します。とにかく、亡くなられてからも翻訳された本が発行されて、嬉しいけれど、寂しい。
今回はハイノーランドという高地の国。両親から家事など生活に必要な力を一切身につけさせられずに育った、怒りっぽい少女チャーメインが、転がり込んできた魔法使いの弟子志望の少年(どんな魔法も最終的に失敗する才能の持ち主)とともに生活し、王国の、行方不明になっているお金の流れと、〈エルフの宝〉という財宝を探す物語。相変わらず、家のごちゃごちゃーっとした感じや、魔法の描き方が素敵! 魔法がある世界の魔法って、こういう風に動くんだなと思う。
ハウル、ソフィー、カルシファー、モーガンの家族もどたばたと騒がしくて楽しく、ハウルが出てきた時、はじめの言葉にあったように「イラッ」とさせられたのが悔しい。その後、しっかりちゃんとしたハウルがかっこいいのもくやしい!
ロマンスが薄かったのが残念ではあったけれど、それにもまして女の子の小さくて大きな冒険の物語という感じで、ハッピーエンドなのも楽しかった。
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