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月満ちる式使い (一迅社文庫)
死んだ者の魂を現世に呼び戻し、式神として使役する《式使い》。死に瀕した少女・輝夜は、大切な人を救うため式神になることを決意する。彼女の主になったのは、強い力を持ちながら式術を捨てたいと願う、式使いの美しい少年・慧だった。式術を嫌う慧に戸惑う輝夜だが、共に過ごすうち彼に心を開いていく。しかし、彼女の心を占めるのは最愛の幼馴染の存在で…? 満月の夜に出会った式使いと式神が紡ぐ、甘く切ない和風ラブロマン!(裏表紙より)

面白かった! 年下少年と怪力少女のやりとりかわいすぎる!
式使いの存在が衰退を始めた時代。式使いと武士の小競り合いが続く、変わりつつある天ツ都が舞台。式使いの後継が道具扱いという時点で、もうかれらの時代は終わったのだなあと最後まで読んでしんみりする。
一生懸命なのにどこか幼くて不器用な輝夜と、年下なのに要領がよくませている慧、二人のやり取りが本当にかわいいんだ! たかいたかーいに電車の中で噴いた。食べ物を渡すシーンに、真紅でも思ったけれど、ささやかなプレゼントがすごく大事だよなあと思ったり。主人公が式神なので、この食べ物というのがまた切なくて。
真紅はすれ違いっぽいのが多かったですが、月満ちるは主要人物、その他脇の登場人物でも随所で切ない雰囲気が漂っていて、切な系スキーとしてはたいへんおいしかったです。
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