読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
美しい花嫁衣装に包まれた白い肩を落として、リンゼは悟った。
(……歓迎されて、ない——……)
黒髪のリンゼは強豪部族『柳の籠を燃やすフランク』族長の姪。人質同然に北の弱小部族『深き断層の谷のフランク』へ輿入れしたが、周囲の反応は冷たかった。そんな中、夫ヘルマンの優しさに触れ、リンゼは彼への恋心を自覚する。けれど婚礼の夜、「おまえを抱くことはできない」と言われてしまい——!?(裏表紙より)
榛名さんにしてはかわいらしい印象の強い物語でした。あんまりひどいことが起こらないよ!
政略結婚に差し出されたリンゼは、明るく前向きな可愛らしい女の子で、彼女を見ていると楽しい気持ちになりました。対する夫ヘルマンは、優しいんだけれど、見ていてちょっと物足りなくもあるけれど、リンゼが一生懸命『好き』という気持ちを抱いているので、どうなるのかなとはらはら。そんな彼を護衛するルクレティウスに、私は段々心惹かれていったり……。
冒頭のシーンにどうつながるんだろうとどきどきしました。かと思うと、ヘルマンとルークの状況がめまぐるしく変わったり、政略や部族というものを描いているけれど、この一冊では物足りないと思うくらい、めいっぱい冒険の話でした。面白かった!
PR
この記事にコメントする