読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
尋問官――関係者が秘する事実を暴き、難解なる事件を解決へと導く存在。
少年時代、稀代の尋問官にして最悪の犯罪者となった男に“壊され”、長じて尋問官となった青年・サイモン。天才にして規格外の尋問官として名を馳せる彼は、ある日“惑乱の民”と呼ばれる美貌と魅力を備えた二人の少女・アイカとテリネの尋問を担当することになる。彼女たちは愛玩奴隷として様々な主人の下を渡り歩いており、その主人たちがことごとく領民を虐殺するという奇怪な事件が連続しているのだが……
ねえ、これを外して? たくさん尽くしてあげるよ
仰ることには何でも従います。お望みとあらば、何でもいたします……
鉄鎖に縛られし二人の誘惑を受けるサイモンは、即座に束縛を解除してしまい――?(カバーより)
話し方、癖、視線の動きなどを観察して、真実を引き出す尋問を行う尋問官。かつて稀代の尋問官でありながら最悪の犯罪者となったサウルによって、父親を殺されたサイモン。やがてサイモンは尋問官となって、サウルを追っていた。
というところで、貴族出身であり初の女性尋問官になったヘイゼル・リーヴナイトがサイモンの元へ派遣され、『惑乱の民』と呼ばれる特殊な一族であるテリネとアイカがきっかけになったらしい、彼女たちの主人が起こした虐殺事件の真相を尋問する、という話。
常に影が付きまとったような話なのは、誰かの心を暴く必要があるからなのかなあ。きっと息苦しく感じたのはこの世界の闇が深いからなんだろう。『惑乱の民』の存在や、この事件の真相に当たるむにゃむにゃがあるくらいなので……。
そういう心理的駆け引きが多いので、テリネとアイカの挑発する台詞にはわかってやってるとわかるからこそはらはらどきどきしました。だからサイモンの動じなさはすごくかっこいい。彼の心が大きく動く瞬間はこれからやってくるのかな。
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