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 実質的に王家の女主人の座を手中に収めたベルタ。王妃としての初仕事で「遷都」という国家の一大事業に携わることになる。
 公私ともに変わっていく、国王ハロルドとの関係性に戸惑う日々を送る中、ある日ベルタに南部からの密使が届く。王妃であると同時に、南部最大領主の娘であるという立場に翻弄されながらも、ベルタはハロルドとともに遷都先の二つの候補地へ視察に赴くことに。——「私たちの都に、この先ずっと、不断の富をもたらすために」
 激動のヒストリカル・ロマン、待望の続刊!(裏表紙より)

南部の有力者の娘ベルタが第二妃として嫁ぎ、紆余曲折を経て「王妃」の称号を得てその立ち居振る舞いを求められるようになる第2巻。
この作品の面白さは、本質的には愛されたい、愛したい人であるベルタが、その生まれ育ちから為政者の言動を小気味よく発するところだと思うんですが、対比的に恋愛面のぎこちなさが切なくてもどかしくて、とてもいい。ハロルドも含めベルタも「政治バカ」なところがあるので、ちょっとずつちょっとずつ距離を縮めるところが微笑ましい。
1巻では若干ギスギス感のあった二人も、やっと落ち着くべきところに落ち着くかな? という終わりだったので、二人がもう少し仲良くなったところが見たいなー。3巻を読むか。
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Author:月子
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