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プリズム (創元推理文庫)
小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めのチョコレート。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが……『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んだ衝撃の問題作。(裏表紙より)

とある殺人事件を、様々な人がそれぞれの思惑と推理で見た作品。もやもやするけど、そのもやもやが面白い! 人が死んだことを、それぞれに受け止めて、言い方は悪いけど自分の物語にしてしまう。そういう話が、もう本当に気持ち悪くて。
結局誰が犯人か、真相は、というところは明かされないので、ミステリというより人間の心理を描いた連作短編集だな、と思いました。面白かった。
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