読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
隻眼のクボは三味線を弾きながら折り紙に命を与える不思議な力を持っていた。母であるサリアツは意識がはっきりしているときとそうでないときがあり、ときどき明朗に父ハンゾウの物語を語ってくれる。母の具合がよくないこともあって父を恋しく思うクボは、祭りの日、村人たちに混じって死者に呼びかけるが、母との約束である日没までに帰宅することができず、自身の右目を狙う闇の姉妹たちと遭遇して……。
「リメンバー・ミー」と混同していた。弦楽器を弾きますが三味線です。和風です。折り紙です。
孤独に耐えながら生きる少年がすべてを失い、旅に出て、失ったものたちとしっかり別れを告げる。成長物語としての王道を行きつつ、しっかり戦闘シーンもある。また折り紙の動きがいいんだよなあ。魔法って感じがする。
冒頭の母親の設定が珍しくて、驚きつつも結構辛かったです。それから不在になる流れと、きちんと別れられるところが物語のいいところだなと思いました。
いやでも月の帝の処遇はどうなんだろう。憎まれるよりは許される方がいいけれど、勧善懲悪的ではなく愛を持って許される方が尊いという価値観でああいう描写だったのかな。
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