読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

船旅の最中嵐に遭遇したヴァイオラは、遠く離れた地に漂着。
帰る術もなく、女の身で生き抜くためにはと、男装し、オーシーノー公爵に仕えることに。
ところがこの男、極端な人嫌い!!
初めは戸惑うヴァイオラだったが、本当は不器用なだけの彼に、気づけば恋をしてしまう。
そんななか、彼の様子もどこかおかしくて……!?
「公爵、私は男、ですよ!?」珠玉の喜劇ラノベ化!(Amazonより)
うっかりシリーズ二冊目から読んでしまったけれど特に問題はなかった。
シェイクスピアの喜劇「十二夜」を下敷きにした作品。双子の男女がいて、妹が男装して公爵に仕えるも、行方不明だった兄が戻ってきて大騒ぎ、そして大団円へ。
一生懸命なヴァイオラの可愛らしさと、オーシーノー公爵がそんな彼女(彼?)に心を開いていくところが大変にやにやでした。
演劇調の台詞回しが面白くて原作を大事にしている感じがしました。そういう芝居掛かったやり取り、めちゃくちゃ「きたー!」ってなるんですよね。好き。
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公子から婚約を打診された伯爵令嬢マリアは、決めた――死んだふりをして、修道院へ逃げようと。なぜなら彼女は伯爵と血縁のない、まがいもの令嬢だったのだ。そこで善は急げと馬車に乗ったのだが、幻獣が棲むガラスの森を通りかかったマリアは、巨大ハムスター(幻獣)に連れ去られて窮地に!? そのとき、颯爽と隣国の王子レイヴァルトが現れて……。幻獣から助けてくれたうえに、夢だった薬師としての場所を用意してくれるなんて、たとえ下心ありでも、助かります!
なぜか幻獣に絡まれまくる少女の薬師ライフラブコメディ!(裏表紙より)
ハムスターの可愛さとおかしみが爆発している。何度ハムスターの動きに笑わされたか。
マリアはとある理由で伯爵の養女になった。親類縁者もそれを認めており、いずれ気の合う一族の若者と結婚すればいいだろうと考えていた。だが公子に見初められてしまい、血縁の娘という経歴詐称がばれてしまえば伯爵家の縁者が罪人になってしまう。というわけでそれから逃げて義理の親族たちを守るべく、修道院に入ることにしたのだけれど、ハムスターたちにさらわれた!
とにかくハムスターですよ。他にも幻獣はいるんですがいたるところに巨大ハムスターがいて、イラストのハムが頭をよぎるわけです。可愛い。可愛いけど怖い。
マリアがしっかりした娘さんで、穏やかでちょっと不思議なところのあるレイヴァルトといい組み合わせだと思います。後半怒涛の展開で明かされたものにはえっとなりましたが、次巻があったらそのあたりの話になるのかな。
とても可愛いハムスターラブコメ(違います)でした。

戴国に麒麟が還る。王は何処へ——
乍驍宗が登極から半年で消息を絶ち、泰麒も姿を消した。王不在から六年の歳月、人々は極寒と貧しさを凌ぎ生きた。案じる将軍李斎は慶国景王、雁国延王の助力を得て、泰麒を連れ戻すことが叶う。今、故国に戻った麒麟は無垢に願う、「王は、御無事」と。——白雉は落ちていない。一縷の望みを携え、無窮の旅が始まる!(裏表紙より)
あんなに待ち望んでいたのに怖くて積んでいた十二国記最新刊、ようやく読み始めました。
面白くてぶっ飛ぶかと思った……。
まずすごいのが、するっと十二国記の世界に入ったこと。ブランクなんて感じさせない滑らかさで完璧な「続き」になっているんですよね! 思わず『黄昏の岸 暁の天』を読み返してひえーって言いました。
そうそう、十二国記って、無辜の民の苦しみがすごく密に書かれるんだったよな……。王と麒麟の存在に縋るしかない無力さがひたすらに続く一巻目なので、多分ここから希望の道が開かれるはず! と信じて読むしかない。
成長した泰麒がめちゃくちゃいい子だよ……こうなってしまった経緯が経緯なので、手放しに喜ぶことはできないんだけれど、でも彼の慈悲と行動がいろんな人をいい方向に導いてくれることを信じたい。

アンジェリス迎賓館で働くブライダルプランナー、間宮菫子。結婚式のプロデュース業を営む彼女のもとに、どこか秘密を抱えたカップルがやってくる。五回も会場を下見する新婦、まるで他人同士のような二人……。菫子は彼らの秘密を解き明かそうとする。新郎新婦に心を開いてもらい、彼らの悩みを解決するために。そして幸せな結婚式に導くために。 でも一筋縄ではいかなくて……。 そして菫子自身にも、ある秘密があった。 サムシング・フォー ―― 花嫁に幸せを呼ぶというジンクスになぞらえた、4つの愛と秘密のかたち。(Amazonより)
お仕事もの。とある秘密を持つブライダルプランナーが、結婚式の相談に来ながらも事情を抱えたお客様に……振り回される? 事情を聞き出す? 謎解きもののように図々しく事情に突っ込むのではなく、どうしたんですかと尋ねたり、話を聞いたり、周りの人に助けられて落とし所を見つけたりするところが、読んでいてなんだか心地よかった。
菫子がずっと秘密を抱えているせいか、そちらの方が気になってしまうのもありましたが、彼女の苦悩する姿がすごく人間味があった。越えられない傷があることも、目を逸らすことも、それを少しずつ乗り越えることも、四つの話の中で少しずつ変化するのが感じ取れて、最後はほっとしました。

自ら収監された後、脱獄し、刑務所の盲点を洗い出すセキュリティ・コンサルタントのレイは、CIAからやってきたジェシカから脱出不可能とされる非合法の監獄に行ってもらえないかという依頼を受ける。偽名を名乗って収監されたレイは、身の危険を感じてあらかじめ教えられていた符牒で計画中止を伝えるが、知らないと言われてしまう。騙されたと知ったレイは、何かと助けてくれるロットマイヤーと協力し、脱獄を目指す。
スタローンとシュワルツネッガー共演作品。むさい。むさいがそれがいい。筋肉とアクションと銃を綺麗に盛り付けました! みたいな作品。最後のオチまでとても「らしい」映画だったと思いました。みんなこういう漢が好きだよねえ。あと女性がちょっとずるくて賢い役なの。
渋みが出たスタローンとシュワルツネッガーを堪能する作品でした。髭面のシュワちゃんかっこいいな……。

名探偵シャーロック・ホームズは、同居人であったジョン・ワトスン博士の結婚を機に共同生活を解消することになっていた。だがその少し前から巨大な秘密組織が暗躍している気配があることが気がかりだった。しかもアイリーン・アドラーが現れ、とある人物の捜査を依頼され、ルーク・リドオンの家を訪れところ、科学と魔術の融合実験を行った形跡があった。いったい何が起こっているのか? 二人の冒険はまだ終わりそうになく……。
ダウニーJr.主演の2009年のシャーロック・ホームズです。音楽がめちゃくちゃホームズって感じがする笑 音楽が耳に入った途端にすっと作品の世界観に入り込んだ気がしました。しかしロバート・ダウニーJr.はちょっとイケオジすぎるシャーロック像な気がする。それに映像が綺麗なのはもう当たり前なのだなあ。
シャーロックとワトソンの冒険というよりは、新しい冒険の入り口の話だった印象なので、続きがあるよなやっぱりな(検索した)。二人はもっと一緒に仲良く活躍してくれていいのよ! これじゃ足りない!

かつてオーシャンズを率いたダニーの妹であるデビーは、その日刑務所から出所した。服役を経て更生したわけではなく、その日から窃盗を始める。そしてメトロポリタン美術館のファッションの祭典・メットガラで仕事をするべく、仲間を集めた。ターゲットは最大級のダイヤモンドの首飾り。
女性版オーシャンズということでしたが、ファッショナブルかつしたたかで女性陣がかっこよくて楽しかった! みんな素敵だなあ。かっこよさもそうですが、ちょっとだめなところやだらしないところも垣間見えるのがとてもリアルだった。こういう社会だからこういう状況で、というのも感じて。
終盤からの展開が実に素敵だった。ダフネ、ダフネー!! そう来るかー! とどきどきしたし、スカッとしました。
とても楽しかったです。

前作から十年後。異世界より襲来したプリカーサーと彼らの操る怪獣との戦いを経て、世界では現在も次世代イェーガーの開発とパイロットの育成が続けられていた。最後の戦いで戦死したスタッカー・ペントコストの息子ジェイクは、優秀だったにも関わらず軍を除隊し、悪事に手を染めながらその日暮らしをしていたが、ある日転売目的で立ち入り禁止地に入ったところ、アマーラという少女と出会い……。
次世代に続くとどうしても前世代が死んでしまうのだな、と「キングスマン」に続いて思ってしまった。重要人物だった人たちが呆気なく死んでいくのは、リアルなんだけどなんだかなあ! という気持ち。
ロボットカッコいい! 怪獣カッコいい! パイロットかっこいい! だった前作に比べて、話の内容が少々複雑化している印象で、わかりやすく「かっこいい」のは映像美に突出していたところがちょっと残念。かといって前作と同じものにするわけにもいかないから難しいな。
いやでもやっぱりイェーガーがいっぱい出てきて戦うところはめちゃくちゃかっこよかったです!