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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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約束 (角川文庫)
親友を突然うしなった男の子、リストラに晒され、息子に侮蔑されながらも日常に踏みとどまり続ける父、不登校を続ける少年が出会った廃品回収車の老人、女手一つで仕事を抱えながら育てた息子を襲った思いがけない病——苦しみから立ちあがり、もういちど人生を歩きだす人々の姿を鮮やかに切り取った短篇集。たくさん泣いたあとは、あなたの心にも、明日を生きるちいさな勇気が戻っているはず。
解説:北上次郎(裏表紙より)

事件、事故、病気、離婚などなど、何かの理由で立ち止まっている人たちが、再び歩き出す話を集めた短編集。その人たちの身に起こったことは本当に、日常的に誰にでも起こりうることばかりで、当たり前のことが書いてあるんだけれどきちんと書くというのは大事だよなと思わされる作品集です。
短編なのでみんなちゃんとある程度救われるし、その先のことを読みたいと思わせるものも多いですが、人生って人それぞれで、ドラマティックなんだと思いました。
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美丘 (角川文庫)
美丘、きみは流れ星のように自分を削り輝き続けた……平凡な大学生活を送っていた太一の前に突然現れた問題児。大学の準ミスとつきあっていた太一は、強烈な個性と奔放な行動力をもつ美丘に急速に魅かれていく。だが障害を乗り越え結ばれたとき、太一は衝撃の事実を告げられる。彼女は治療法も特効薬もない病に冒されていたのだ。魂を燃やし尽くす気高い恋人たちを描いた涙のラブ・ストーリー。(裏表紙より)

強烈な女の子、それが美丘。短い輝きを残していなくなってしまった彼女、というラブストーリー。
刹那的で切なくて、燃えるように熱い。人との関係って時間じゃないよなと感じさせる、濃厚な一年間。太一も美丘も幼かったけれど、いましかないと思って生きるのは多分この年齢の特権だと思うんですよね。大人になると磨耗してしまう心の、まだ柔らかで鋭い部分で、友人や恋人との関係を味わっていた気がする。
コロンビアーナ [DVD]
マフィア幹部である父と母をマフィア関係者に殺されたカトレアは、隙をついてアメリカ大使館に逃亡し、亡命。だが空港を逃げ出して叔父のエミリオの元に身を寄せたカトレアは復讐を誓い、15年後暗殺者として、両親の仇を誘き出すために次々と仕事を果たしていく。しかし偽名を使って付き合っていた恋人から素性が漏れてしまい……。

復讐を誓った美しき暗殺者。華麗なんだけれども泥臭さを感じさせるところが、非常にシリアスでかっこいいです。犯行現場にカトレアの花を置くって、「私はここにいるぞ」という激しい復讐心を表していてすごくかっこいい。
何も知らずに愛していた恋人から素性が割れるというのは、暗殺者ヒロインの作品としてはとしては「ああーやっぱりー」っていう感じなんですが、そういう甘さがいいと思いつつも、そういうところもちゃんとしっかり自分を律するヒロインを描いてほしいなという気持ちもあり……。あんなに幼い頃から構成員の素質を見せていたカトレアが、寂しさを埋めるために男性と付き合ってそこから大事なものを失うって、あまりにも悲しい。暗殺者に徹してほしかった。
いやしかしアクションといいかっこいい映画でした。
終電ごはん ~お腹いっぱい完全版~ [DVD]
マサヤスとワカナは今日も簡単でも美味しいものが食べたい。家には小姑のヒトミがいて暴飲暴食を繰り返している。三人はそれぞれ料理に自分なりのアレンジを加えて披露する……料理番組的な短編ドラマ。全4回。

2013年10月放送の四回しか見ていないんですが、DVDだとパイロット版の1話が収録されているようです。
ゆるゆるーっとした作品で、オードリーの若林さんと酒井若菜さん、佐藤仁美さんが時々素に戻った演技をされるところで噴いてしまいます。お互いに半笑いになったところでアドリブ入ったまま演技を続けているの、微妙な空気が漂っていておかしい。
焼肉、卵かけごはん、カレーリメイクなどなど、家にある簡単なものでアレンジを加えたレシピを紹介してくれます。夜中に見たらめっちゃお腹空くやつ。卵かけ御飯のお好み焼き風が美味しそうだなと思いました。
ガッチャマン(本編ディスク+特典ディスク) [DVD]
21世紀初頭、突如現れた謎の組織ギャラクターに制圧された世界で、人間はごく一部の地域でかろうじて暮らしていた。ギャラクターに対抗するため、「石」と呼ばれるものの力を引き出すことのできる適合者と呼ばれる能力者たちが集められ、迫り来る敵と戦うようになっていた。ガッチャマンと呼ばれるGチームの、健、ジュン、甚平、竜の四人は指令を受けてギャラクターに立ち向かうが……。

原作は見たことがない世代です。
テンポがあんまりよくないアメコミ映画を見ているような印象でした。CGやらエフェクトやら何やらを駆使しまくっていて動きや構図がかっこいいですが、ところどころ垢抜けない感じが実に邦画だなあと、逆に微笑ましくなってしまいます。
こういうパーティものだと必ず過去に仲間の喪失があったり裏切りがあったりという部分は王道を貫いていてわかりきったストーリー展開ですが、健とジョーが役者さんとしてもキャラクターとしても濃いので、この二人に注目して見てました。
ジュンの性格、というか精神年齢が他のメンバーと比べて一つ下に位置しているようなのが、ちょっとちぐはぐで気になったかなあ。ガッチャマンである自覚が足りない気がするというか。甚平は子どもなので(でも多分演技だろう)まだいいとしても、こういうときにそういう声量は変じゃないか? とか、恋する言動がちょっと子どもっぽいとか、いかにも作られたキャラクターなのがシリアスにそぐわない気がしました。気が抜けてしまうというか。
戦うためだけに選ばれた人間兵器としての台詞が多数あるんですが、人ならざる者の苦悩をもっと見てみたかったかなあ。絶対そこ美味しいと思うんですよ! 任務任務言うだけじゃなくてもっと葛藤を! 人なのか兵器なのかって悩むところをもっと!
アニメ「ひぐらしのなく頃に解」BD-BOX [Blu-ray]
大規模な事故により壊滅した雛見沢、そこで何が起こっていたのか――。綿流しの日に殺される運命にある梨花は、羽入とともに世界を繰り返してきた。すべては自分が殺害されることにより発生する雛見沢の滅亡を止めるために。いくつもの世界である病を発症させたことにより不幸な結末に終わった自分と友人たちに、果たして救いの道はあるのか。

無印のときに散りばめられていた謎を回収する解答編。誰が本当の主人公であったのか、いくつかの物語が存在するのは何故なのかというのが明らかになりますが、梨花ちゃまかわいいわあ素敵だわあ。ループものの主人公ならではの擦れた感じがたまらないですね。
しかし子どもがひどい目に遭うのは見ていて辛い。鷹野のエピソードは真顔で見ていました。きつい……。
オープニングに変化が現れていたときには感動しました。全員で力を合わせて真犯人とこの惨劇を乗り越える、という決意が感じられて、頑張れ! と応援したくなる。最後の世界線ではすべての仲間たちが一人も欠けることなく運命を乗り越えることができてたぎりしました。最後まで見守ってきてよかったー!
一番最後の最後、美代子のシーンは、彼女もまた救われる世界線があるということでいいのかな。そうだったらいい。そうであってほしい。
アニメミライ 大きい1年生と小さな2年生 [レンタル落ち]
身体は大きいけれど気が弱い小学一年生のまさや。小さいけれど気の強い小学二年生のあきよ。頼りないまさやだったが、あきよのためにホタルブクロを探すため、勇気を振り絞って出掛けていくが……。

聞いたことのあるタイトルだと思っていたら、児童書ですね。25分の短編アニメ映画ですが、丁寧でとても可愛らしい。
小学校低学年のときの子どもたちの大きさや性格の違いって、すごく明らかで面白いと思っていて。本当にいろんな子がいていろんな育ち方をするよなあっていうのをしっかり描いてくれていて、微笑ましかった。すぐお腹が空いたり、気分が悪いって言えなかったり、体力がなかったり。そんな中で女の子っていうのはちょっと成長が早くてこまっしゃくれてて。
可愛らしくて微笑ましい作品でした。
ホタルノヒカリ DVD-BOX
某社インテリア事業部に勤める雨宮蛍は、会社では隠しているが実は干物女だ。擦り切れたジャージを部屋着に、部屋を散らかし、縁側でつまみを片手にビールを飲んでいる。恋愛なんてだいぶとご無沙汰……そんなある日、借家の大家の息子である高野誠一がやってくる。妻に逃げられ実家に戻ってきた彼は、実は蛍の勤める事業部の部長だった。かくして秘密の同居が始まり……。

第一期を初めてちゃんと見た気がする。
ラブコメということで見始めたんですが、蛍があまりにも考えなしな上に、人としてだめだろっていううっかりぶりで、ちょっと引いてしまいました。擦り切れたジャージも縁側でつまみ片手にビールも全然構わないんですけれど、頼る人を間違っているし、大事な約束はすっぽかすし、逃げ出すし、自制できていないし、あまりにもだめだめ……。
恋愛よりも家でゴロゴロという干物女が増えている、というのが共感された作品だったかなと思ったので調べてみたら、2007年の作品なんですね。もう十年前か! そりゃみんな若いわ! 今やキラキラ女子の方が揶揄される時代ですよ……。
どんな年齢になっても恋愛には右往左往してしまうし、心が欲しくて競争してしまうし、でも仕事も頑張りたいし、というどこにでもいるヒロイン像にすごく親しみが持てました。でももうちょっとちゃんとしようねっていう気持ちが拭えないんですが苦笑 第二期を見たらまた印象が変わるのかな。
セイクリッドセブン Vol.01 [DVD]セイクリッドセブン 〔Sacred Seven〕 Vol.6 (最終巻) [DVD]
特殊能力者セイクリッドテイカーである高校生のアルマは、過去に力を暴走させたことにより、周囲とは関わらないようにして生活していた。だがある日藍羽ルリという名の少女が現れ、セイクリッドの力を悪しきことに使う「悪石(アシ)」と戦うために力を貸して欲しいと告げられる。彼女と関わるうちにアルマは周囲に溶け込むようになっていくが、セイクリッドセブンの力を密かに狙う者がいて……。

周囲から孤立している少年と、世間知らずだけれど精一杯自分のできることを探している財閥のお嬢様の、心通わせるアクションファンタジーっていう感じでしょうか。変身して戦います。
男女のこういう力を貸し合う関係、めちゃくちゃいいですよね……! 関わりあうことでお互いに新しい発見があったり、価値観の違いに悩んだり、彼女には悲しい過去があって、そして実は二人は過去に出会っていた、というのも大変妄想がたぎるもので、最後まで楽しみました。そういう人間関係の部分もわかりやすくて楽しいものでありつつも、バトルや決め台詞がかっこよくて、とても楽しい。
ナイト君がとっても気になるんですよねえ。アオイちゃんとどうにかなりませんか!? フェイも可愛いですが、やっぱり時間に取り残された女の子に優しくする不器用なナイト君が見たいです!
とても面白く見ました。短くわかりやすくぱきっと終わる作品でよかった。
グラン・トリノ [DVD]
妻を亡くしたコワルスキーは息子家族からやっかまれ、財産や愛車グラン・トリノを寄越せと暗に言われているが、偏屈で頑固な性格と持ち前の口の悪さで彼らを追い払っていた。ある日隣に住むアジア系の少年タオが車を盗難しようとしたことをきっかけに、少しずつ彼や彼の姉スー、家族たちと交流を持つようになる。だがタオやスーを守り、ギャングたちに立てついたことで、ある悲劇が起きてしまい……。

めっっっちゃくちゃいい映画で見入ってしまいました。罪の意識を抱えて誰にも言わないまま偏屈になっていく老いた男と、異国人で何を目指せばいいのかもわからない少年。二人の交流と、贖罪。最後の方、なんでかわからないけれど涙が溢れて止まらなかった。
治安の悪さがありありとわかるし、悲劇が起こるのではという予感を割と最初の方から感じて、コワルスキーの投げやりにも思える口の悪さと立ち向かい方にはらはらして。けれどタオがめざましいほどに成長して、仕事だけでなく人を敬うことを覚えたりする姿に希望を感じたりもして。
だからこそ、死期を悟り、自らの命の使い方を選択したコワルスキーに涙がこぼれてしまったのかもしれない。最後まで自分の生き方を貫きながら、未だ抱き続ける戦争やスーを傷つけてしまった後悔をきっぱりと拭うと決めた彼は、最高にかっこいいけれど凄まじく悲しい。最後の遺言がまた、彼がそこにいて息子たちとタオに話しているかのようで、ぶわっとこみ上げました。
すごく好きな映画でした。
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Author:月子
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