読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
![月の光はいつも静かに (ウィングス文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51QyNNtgySL._SL160_.jpg)
―—なぜ、アドリアンは駈け落ちなどしたのか、
異国から虜囚としてやってきた姫にだまされたのか……?
黒龍隊長ゼルス・ダガンは逃げた二人を追いながら思う。
古い貴族の家に生まれ、将来を約束された近衛騎士の青年は、美しい婚約者を置いて逃げる必要などないはずだった、と。しかし、月の輝く砂漠の中でダガンが二人を追いつめた時、アドリアンが吐露した心情、希求の叫びとは——!?
それぞれの立場、願いが交錯する表題作のほか、長篇書き下ろし「街の灯は黄水晶色にあたたかく」を収録。
期待のニューフェイス・甲斐透のデビュー作。(裏表紙より)
駆け落ちした姫と騎士。だが、姫は城を逃亡し故国へ戻って、恋しい男の元へ帰ろうとしていた。恵まれた立場に生まれた青年騎士と、異国の血を引くがゆえに出世できず部隊長に甘んじている男。二人の思いが、月の砂漠で交差するところは胸に迫ります。
出てくる人は基本的に男性ばかりですが、男所帯ながらも寄せ集めの面白さ、個性がとても楽しいです! 男どもがぎゃあぎゃあ言っているのってとてもいい。信頼されながらもいっつも貧乏くじを引かされる、不器用で優しい隊長殿って、ときめかないわけにはいかないでしょう!
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![少女の器 (新潮文庫)](http://g-ecx.images-amazon.com/images/G/09/nav2/dp/no-image-no-ciu.gif)
大学で美術を講ずる母は、男との出会いと別れを繰り返す恋多き女。自立した生き方をめざしながら、時に孤独な女の顔を剝き出しにする母に、深く傷つけられる絣。その絣を優しく包んでくれるのは、版画家の別れた父だった。繊細な少女の、離婚した両親との微妙な関係、アル中の母を抱えて逞しく生きる同級生との恋、神経症の友人との交流などを描き、現代の家族の肖像を探る意欲作。(裏表紙より)
読んだのは新潮文庫。
いいなあ。これ。あらすじを読んだ時には、なんだかドロドロして結局、思春期がどうの性がどうのって言われるんでしょうと身構えていたんですが、しょっぱなから「思春期って」と打ち砕かれて目が覚める。複雑な環境にありながら、流れていくのはからっと乾いた思考ばかり。
つんと澄ましたような少女、絣の物言いが好き。知ったかなんだけど、ある面ではとても冷静で、でもとても熱くて自己反省の時には泣き出してしまうほど。心を澄まして、燃え上がらせて、思いっきり傷ついてということを繰り返して、少女の心は磨かれていくのだなあ。そういう伸びやかさや、険といったところが、とても魅力的な作品でした。好きだ。
オススメありがとうございました。
![追憶のカレン―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/516fiNOLegL._SL160_.jpg)
少年はグレン警部の前にやって来ると、大柄な警部をきれいな菫の瞳で、珍しそうに見つめてきた。
「こんにちは。アルフォンス・レイヴンウッドです」
似ていると思ったのは最初の一瞬だけだ。短めの髪は茶色の癖毛で、シェラのつややかな銀色の髪とは似ても似つかない。肌の色も違う。声も違う。シェラの声は落ちついていたが、アルフォンスは少年特有の高くはしゃいだ声だ。
要するに、明らかな別人である。
「きみによく似ている子を知ってるんでね。シェラ・ファロットっていうんだが……」
少年は眼を丸くして、ちょっと唇を尖らせた。「ひどいや、警部さん。ぼく、男ですよ」
シェラ、まさかの失踪! その生存が刻々と絶望視される中、ルウのカードが隠された真実を語り出す……(裏表紙より)
めずらしく別行動したシェラは、その旅先で行方不明に。その後、シェラによく似た、けれど別人らしき少年が存在することを知って、リィとルウは調査に乗り出す。
どうしてこの世界のお金持ちというのは、金に物を言わせた悪者ばかりなのか! という、人と人とも思わぬ所行で、今回も動く要塞が派手に砲をぶっ放したり自爆したりと忙しなかったです。大人の男たちは金銀黒天使に翻弄されて、お疲れさまです。
![ピクテ・シェンカの不思議な森 裂かれた姉妹と王子の厄災 (ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ) (コバルト文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51w7ZybnoAL._SL160_.jpg)
夏休みが終わって都に戻ったムイは、契約書の材料も集め終え、ようやく普通の生活に戻れると思っていた。だがティッセの策略でナナサ国王が森を訪れることになってしまった! 契約書が崩壊寸前だということを秘密にしているムイは、新しい契約書の完成を急ぐが、ふとした事がきっかけで、フィンドルとラーシェンを顔も見られないくらい意識してしまい、関係がギクシャクしだして!?(裏表紙より)
ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ第6巻。材料も集まったし契約書を作り直そう! でも作業が終わっていないうちに、国王がやってくることになってしまった。裏ではティッセが、次期国王候補グリジスをまだ操っているらしく。
ムイ、ラーシェン、フィンドルの三角関係に答えを出すための兆しが! ラーシェンとフィンドルが結託するのがいいですね! ヒロインが逃げ惑うのに対して、二人が協力し合って追いつめていくのににやにやしました。
今回一番にやにやしたのは、ムイがみんなに抱きついて「ああならない!」と言っているところ。ぎゅーぎゅーだんごになっているムイかわいいー!
![魔法の雫 薔薇の雫 (魔法の雫 薔薇の雫シリーズ) (コバルト文庫)](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51jXbPOpd%2BL._SL160_.jpg)
“薔薇の騎士”と讃えられる青年・ケネス。彼は困窮するエストランジュを、領主として少しでも豊かにしようと努力していた。周囲からの結婚の勧めをはぐらかし、持参金目当ての結婚もする気のない彼だったが、旅先で賢いアベーハと呼ばれる少女と出会う。彼女の輝く黒髪に目を奪われたケネスは、けれどロザモンドという名の少女が調合した媚薬によって“結婚の罠”にかけられてしまい…!?(裏表紙より)
罠にかけられ、お互いの名誉を守るために結婚することになってしまった、美貌の騎士ケネスと、薬師と商才を持つロザモンド。貧困に喘ぐケネスの領地エストランジュを守るために奮闘する夫婦の物語。
面白かったー! 商才のある女の子いいなあ! 賢いアベーハと呼ばれる、真っ直ぐな気性のロザモンド。人とうまくやっていけるコミュニケーション能力もあるし、よく気のつくいい子! 対してケネスの考え方、騎士としてとか自分のプライドが邪魔して、ちょっと器が小さく見えるのはヒーローとしては減点です。もうちょっと素直になって! というわけで、とにかくロザモンドが凛としてかっこいい物語でした。シリーズのようですが三巻で打ち切り……?
![スカイ・クロラ [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/411CMhowK7L._SL160_.jpg)
どこの時代とも分からぬ世界。国は請負会社に戦争を委託し、戦闘機に乗るのは「キルドレ」と呼ばれる永遠の子どもたちだった。キルドレは永遠に歳を取ることもなく、また死ぬこともない。基地に配属された新しいパイロット、カンナミは、淡々と日々を過ごす。同じキルドレである同僚トキノ、女性パイロット・ミツヤや、司令官クサナギと関わっていくうちに、キルドレの秘密を知ることになるが。
森博嗣原作の小説をアニメ映画化したもの。原作は、どこまで読んだか覚えていませんがそれなりくらいまで読みました。が、内容をあんまり覚えていないので、とても新鮮な気持ちで見ました。
原作がすごく断片的というか、読んでいると同じ側面からでしかその世界の出来事を追えないので、映像にするとどういう風に脚色して描くのかなと思っていたんですが、とても……とても私好みでしたよ……! キルドレの描き方とか、道具の使い方とか。人を食った台詞もそのままだったように思うし、この静謐で無慈悲で淡々と過ぎていく、隔絶された箱庭的な世界観がとてもいい! と思いました。スイトの囚われ感がよかったなー。同じくカンナミの淡々とした態度もよかった。世界は何一つ変わらないけれど、もしかしたら変わるものがあるかもしれない。スイトが眼鏡を取った時そう思った。
![ターゲット [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51kNzsuzIjL._SL160_.jpg)
家業である暗殺を生業とするビクターは、その仕事に失敗し、あまつさえその対象である女性ローズに惹かれていってしまう。しかもローズは、手癖が悪い、自由奔放な女詐欺師。一般人の青年トニーまで巻き込んで、三人で逃亡生活を送る羽目になってしまう。
原作が『めぐり逢ったが運のつき』という作品。この映画はリメイク版らしいです。ジャンルはアクションコメディ。何故見たのかというと、ギャング側の暗殺者ディクソンが、SHERLOCKに登場する俳優さんだからと妹が言うからです。彼女の熱意が恐いです。
とてもよい、おじさまの話でしたよ! 独り身で潔癖性のいい歳のおじさま(暗殺者)と、自由奔放で手癖が悪くて自分勝手な小悪魔女性との、喧嘩して喧嘩して、でもお互いに惹かれていくところがとてもよかった。コメディ部分もテンポがよくて見ていてぶっと噴き出したり、台詞がおかしかったり、何より俳優さんの表情がよかったりと、うまいなあ! と素直に面白かった。
紳士なおじさま好きにおすすめ。
![劇場版 機動戦士ガンダムOO ―A wakening of the Trailblazer― [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51TjKf-r1KL._SL160_.jpg)
本編から二年後。戦争は終結し、地球連邦軍の元、地球には平和が広がり始めていたが、武力介入によって戦争を抑止していたソレスタルビーイングは未だ活動していた。そんな中飛来した、謎の金属。地球連邦軍、そしてソレスタルビーイングは、地球外生命体ELSと戦うことになる。
すいません、本編をちゃんと見ていないので大体こんなもんという予備知識で見ました。地球外生命体と戦うガンダムって初めてなんでしょうか。マクロスみたいだなと思いました。
刹那周りの女の子の関係が分からない! と思いながら、フェルトはいい子だな……と思いました。しかし本編時、私はマリナ姫がめちゃめちゃ好きだったので、素直に祝福してあげられない感じが。
それから、ミレイナとティエリアに、意味が分からないくらい萌えたのが自分でもどうしていいのか分からないです。なんだそれ。なんだそれ! どんな姿になっても大好きって女の子ってまじ! まじすごい!
一期、二期、そして劇場版とすべての話に繋がるエピローグはじわりと感動したのですが、これ本編もちゃんと見ていたらよかったなあと思える台詞があったので、いつかちゃんと見たいです。けれどそうか、分かり合えたのか……。
![とある飛空士への追憶 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Np2tAbhpL._SL160_.jpg)
神聖レヴァーム皇国、帝政天ツ上が争う戦時下、デル・モラル家の令嬢ファナは、皇子カルロに求婚され、それを受ける。しかし戦況は悪化。ファナを無事に皇国へ送り届ける極秘任務が開始されることになる。ファナを送る飛空士として抜擢された傭兵、狩乃シャルルは、皇国までの海上を単機走破せねばならない。かくして、二人の旅が始まった。
見たのはレンタル版。
原作読了済みですが、追憶と恋歌の一巻までしか読んでません。
ロマンティックな空と海と恋の物語でした。かなりはしょっているところがあるなと思ったんですが、個人的に気になっていた原作のとある部分がなかったので、安心とは違うんですがちょっとほっとしました。世界観説明があんまりなかったので、とことん二人の物語でした。切なかった。
声優さんがちょっと気になったのが残念です。私は、ファナのあのシーンの台詞がぜひともかっこよく決めてほしかったもので……。しかし、最後のあのシーンは本当に胸がいっぱいになります。原作は本ならではのいいオチがついていたのに、映画はちょっと尻切れとんぼになっていたのも寂しかったです。せめてファナのその後を。
![ライオン・キング スペシャル・エディション (期間限定) [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/51yLw3zNaoL._SL160_.jpg)
動物の王国プライドランドの王の息子として生まれたシンバ。王座を狙う叔父スカーの罠にはめられ、父を殺したと思い込み、王国から逃げ出してしまう。やがてジャングルで出会った友人たちと気ままに暮らす彼の元に、ある日……。
サントラを聞いていてふと見たくなったのでした。子どもの頃に見まくっていたせいで、「サークル・オブ・ライフ」と「愛を感じて」の日本語歌詞バージョンが歌えるという技を身につけてしまうくらい好き。
どうしてライオンの顔なのにあんなぼんくら王子の表情を描けるのか!(ジャングルでの日々の時の)。それから一転してきりりと顔を引き締めて戦う姿がかっこいい。男前具合は、ナラの方が上ですが!笑 ナラがよく出来た嫁すぎる。