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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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烏は主を選ばない
八咫烏が支配する世界山内では次の統治者金烏となる日嗣の御子の座をめぐり、東西南北の四家の大貴族と后候補の姫たちをも巻き込んだ権力争いが繰り広げられていた。賢い兄宮を差し置いて世継ぎの座に就いたうつけの若宮に、強引に朝廷に引っ張り込まれたぼんくら少年雪哉は陰謀、暗殺者のうごめく朝廷を果たして生き延びられるのか……?(カバー折り返しより)

前巻『烏に単は似合わない』の裏側、四家の姫たち后候補たちが桜花宮に集められていた一方で、若宮と彼に関わることになった少年・雪哉たちは何をしていたか、という話。女っ気がないので表紙通り黒っぽい地味な一冊で、若宮といううつけ者が特別で魅力ある人物だということは分かりはしたものの、特に後日談があるわけではなかったのでちょっと消化不良でした。でも、雪哉がなにくそと頑張るところがすごく楽しく、成功物語としての部分が好きだと思いました。
しかし、若宮の喋り方が好きだわー! 「だって、私は金烏だもの」という言い方が、小憎たらしい自信とちょっとの寂しさを感じさせて、きゅんとする。
これ続編出るのかなあ。浜木綿が好きだったので、彼女の物語を見てみたいかも。
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魔女のこねこゴブリーノ (世界傑作童話シリーズ)
人を呪い、だまし、悲しませる魔女とその使い魔魔女ねこに生まれたゴブリーノ。三本黒い足と一本だけ白い足。綺麗な青い目をしたねこだ。妹のスーチカは魔女ねこの才能があるけれど、ゴブリーノはどの魔女も欲しがらない。ある日、母さんねこも魔女もゴブリーノを捨てて去ってしまった。自分の家を探すゴブリーノの物語。

多分読書ガイドか何かを読んでメモっていた本。魔女のねこって可愛いなー児童書かどんなのだろうと思っていた。居場所に恵まれない男の子が、自分の場所を探す冒険物語でした。
冒険物語として、繰り返しの連続になるのですが、どの飼い主に当たっても、最後には魔女ねこというだけで石を持って追われ、嫌われる。居場所が欲しいがために魔法をちらつかせて脅すことがあっても、本当はそんなことしたくないと悲しむゴブリーノ。魔女ねこに本当に向いていない子で、最終的には魔女たちにも魔女ねこには向かないと言われてしまう。それでも、彼は子どもたちにとっても好かれている。
最後には居場所を得たゴブリーノは、失ったものもあるけれど、求めたものを得ることができたので、ちょっとほっとしました。よかったと一概に言えないのは、そのままの自分ではあれなかったというところが引っかかっているからで……。
とにかく、喋る魔法のねこの冒険はとっても可愛らしかったです。
最後の恋―つまり、自分史上最高の恋。 (新潮文庫)
もはや、少年少女が出会うような、初々しい恋じゃない。変わらない恋心なんてない、そんなのとっくに知っている。だけど……。大人になっても「こんなの初めて」ってあったんだ。すれ違いや別れをくり返してきた彼らだけが知る、「最初で最後」のかけがえのない瞬間たち。8人の作家が描き出す、経験してきたすべての恋を肯定したくなる珠玉のアンソロジー。最後の恋、それはつまり、自分史上最高の恋。(裏表紙より)

最近アンソロジーで短編を読むのが好きなので読む。
三浦しをん「春田の毎日」谷村志穂「ヒトリシズカ」阿川佐和子「海辺食堂の姉妹」沢村凛「スケジュール」柴田よしき「LAST LOVE」松尾由美「わたしは鏡」乃南アサ「キープ」角田光代「おかえりなさい」この順番に掲載。
すごいいい味わいの短編だなあと思ったのが角田さんの「おかえりなさい」、ラストがよかった柴田さんの「LAST LOVE」、初めて読んで阿川さんいいなあと思った「海辺食堂の姉妹」、予想通り面白かった「春太の毎日」という印象です。
最後の恋、で引っ張ってくるのが皆さん結婚と離婚だというのが面白いなあ。その中で「ヒトリシズカ」や「わたしは鏡」「キープ」がいい案配で挟まっていて、それぞれの短編が味わい深い。面白かった。
ああ、懐かしの少女漫画 (講談社文庫)
“カオルコ少女”が5〜10歳の頃夢中になった、昭和40年代の少女漫画。『なかよし』『りぼん』『マーガレット』、舟木一夫モノや、王道の恋愛&スポーツ、初めて見たヌード……驚異の記憶力と共に、鮮やかに甦る漫画たち。知らない人でもなぜか懐かしく笑える、不思議なノスタルジック・エッセイ。〈文庫オリジナル〉(裏表紙より)

少女漫画論ではなく、著者が読んできた少女漫画の思い出を綴るエッセイ。作品、作家だけでなく掲載誌を読んだ思い出なども綴ってあり、読者目線の「あの頃の少女漫画」を知るにはいい一冊かもしれない。研究には向かないけれど。なので、文の内容がちょっと独特で主観的でしたが、あんまり少女漫画論で触れられない作家に焦点を当てていたりもして、面白かったです。
シスター・ブラックシープIII  薔薇と聖歌 (角川ビーンズ文庫)
この僧衣を剥ぎ取ってしまえば、コンスタンティンが【黒い羊】かどうか確かめられる——美貌の司祭ユリエルに助祭の美少年コンスタンティンへの疑いが生まれる。だけど強引に【黒い羊】にキスをして傷つけた手前、コンスタンティンに「肌を見せてほしい」のひと言が言えない。そんな中【黒い羊】の偽者が現れたことで事態は急展開し!? 「怖かったか? 俺に会うのが。なあ、シスター」禁断のトリニティ・ラブ・ファンタジー第3弾!!(裏表紙より)

【黒い羊】の偽物が現れた。しかも悪人から金品を巻き上げているという。女伯グロリアの【黒い羊】追及の手も伸び、コンスタンティンは女性であるという疑いと【黒い羊】の正体ではないかと追いつめられる。あっちこっちから疑いの目を向けられ、すっくとしているコンスタンティンが怖さのあまりに震えているシーンはこちらもはらはらどきどきでした。勇ましい彼女が怖がっているのは珍しい。悪魔の心境も徐々に変化し、なのに猫の姿だというのが、コンスタンティンも言っていましたが本当にずるい! 勝ち逃げみたいな状態! 大事なところで手を貸してくれる悪魔は隠れイケメン(いや、人間型は超絶美形なんですが)
結局全部困難をクリアしちゃって、かつ残った問題は「正義」についてかーと思ったら! ニコラスが戻ってくるのが楽しみです。
シスター・ブラックシープII  林檎と堕天使 (角川ビーンズ文庫)
漆黒の悪魔にはめられた結婚指輪を壊すため、昼は男装し教会の助祭、夜は伝説の聖女【黒い羊】の二重生活を送る少女コンスタンティン。しかし、助祭の仕事中に事件に巻き込まれ、僧衣を切り裂かれてしまった彼女はドレスを着るはめに! さらにその姿を【黒い羊】を追う司祭ユリエルに見られてしまい!?「あなただとわかっているのに、女性に見えて…」司祭の懊悩と悪魔の猫化が加速するトリニティ・ラブ・ファンタジー第2弾!!(裏表紙より)

女性は男装、男性は女装する、キリスト教以前から行われている街の祭りの日がやってきた。でもキリスト教の助祭であるコンスタンティンにはあまり関係のないこと……と思いきや、祭りのせいで魔力が高まるため、悪魔がコンスタンティンと結婚式を挙げようと企んでいると知る。更に、突発的な出来事で、コンスタンティンはドレスを着たところをユリエルに見られてしまった。
ラブコメ部分はにやにや、バトルシーンは熱く、そして、正義と悪の対立を描くところは切なくて、このシリーズにはまりはじめている! とはっとしました。面白いー面白いーごろんごろん。分かってたけど、分かってたけどやっぱり結婚式の無効化の方法って萌えたわー!
正義を行う【黒い羊】だけど、悪には悪の苦しみがあるというのが切ない。取り締まる側の女伯、代官側も乗り出してきたし、三巻が楽しみです。
闇の公子 (ハヤカワ文庫FT)
まだ世界が平らだったころ、地底では妖魔の都が栄えていた。その都を統べる妖魔の王、絶大な魔力と美貌を誇るアズュラーン公子は人界に遊び、無垢なものたちを誘惑して愉しんでいた。育て上げ寵愛した美青年、残虐非道な女王、生まれる前にふたつに引き裂かれた魂……闇の公子の気まぐれないたずらは、あまたの人間の運命を変え地上を災いの種で満たしていく。傑作ファンタジイ〈平たい地球〉シリーズ第1作、待望の復刊(裏表紙より)

神のごとき力を持っている妖魔の王が、人界のものの運命を狂わせていく。人と妖魔と魔法が絡みあうすべての物語が伝説の幻想に満ちていて、文章が美しくてエロい! なんという美文だろう! と思いながら読みました。うっとりと酩酊してしまう。
人の世界と妖魔の時間は異なるので、遥か過去に起こったことが後の世の人に関わってきたり、人の恨みの一瞬が遥か未来へつながってしまったりと、繋がる物語が好きとしては好みドンピシャでした。アズュラーンが関わると一気に物語が耽美めいて、妖しい雰囲気を醸し出し、人間が悪に誘惑され引きずり込まれていくところがはらはら、興奮しました。
クライマックスのシーンは荻原規子さんの解説にも抜粋されていましたが、なんて美しいんだろうとどきどきした。それまで妖しく美しい魔のものだった存在が、逆転する瞬間に感動する。そうしてラストで、次なる世界へ繋がっていくところは、読み終えるとほっと溜め息になりました。
面白かった。シリーズ続きも読みたい。
サクラ咲く (BOOK WITH YOU)
若美谷中学1年5組の塚原マチは、自分の意見を主張できない、頼み事を断れない、そんな性格を直したいと思っている。ある日、図書室で本をめくっていると、一枚の紙が滑り落ちた。そこには、丁寧な文字で『サクラチル』と書かれていた。貸出票には1年5組と書いて、消された跡がある。書いたのは、クラスメイト? その後も何度か同じようなメッセージを見つけたマチは、勇気を振り絞って、返事を書いた。困っているはずの誰かのために——(「サクラ咲く」他2編収録)(カバー折り返しより)

中学生から、と書いてあるちょっと児童書っぽい雰囲気の辻村作品。いつものぴりっとした刺々しさはなく、すいすいと読める話が三編収録。「約束の場所、約束の時間」「サクラ咲く」「世界で一番美しい宝石」これらにはすべてどこかに繋がりがあるというのが、いつも通りで嬉しかったです。
SF、真面目で気弱な中学生が大きく成長する友情もの、そして青春ものと、心にすとんと落ちてくるような素敵な中編ばかりで、やっぱり好きだなあ……と思いました。「サクラ咲く」は長編になるともっとずっと痛い話になるんだろうけれど、春が来る、花が咲く、生き生きとした、未来への展望が感じられるいい話で、すごく好きです。
そして、みんなちゃんと大人になって、友人との繋がりを持ったままなのがすごく嬉しかった。
シスター・ブラックシープ 悪魔とロザリオ (角川ビーンズ文庫)
16歳の誕生日、むりやり漆黒の悪魔の花嫁にされた助祭の少女、コンスタンティン。彼女は、悪魔にはめられた契約の指輪を壊すため、正体を隠して伝説の聖女【黒い羊】に変身し悪人を倒すことに!! だけど、異端者と見なされて美貌の司祭ユリエルにまで追われることになってしまい!? 「これは吾が花嫁だ」「違う。私の獲物だ」——悪魔との離婚が先か、ユリエルに捕まるのが先か。禁断のトリニティ・ラブ・ファンタジー開幕!!(裏表紙より)

生まれたときに悪魔の花嫁に選ばれてしまい、十六歳になったその日に悪魔からの迎えが来ると言われ、教会に預けられた少女はコンスタンティンと名乗り、助祭として生きていた。しかしその生活は、夜歩きする、酒場に行く、賭博はする、と聖職者にあるまじき放蕩ぶり。そんなことが許される悪徳の都サクスで、コンスタンティンと、悪魔、そしてわけありの司祭ユリエルの三角関係が始まる。
おもしろー!(じたばた)男装して暮らすコンスタンティンは、しっかり者でちょっと捻くれた子なれども、許しとは、愛とはというものにきちんと自分の考えを持っているところがすごくいい! ただではいかない女の子、というよりもちょっと少年の気配が強いですが、これから恋していくのだとしたら楽しみだなあ!
猫化していく悪魔と、ふにゃーんとしている司祭ユリエルとの一つ屋根の下というところもときめきです! 悪魔もユリエルも、大事なところできりっとしてすごくかっこいいので、きゅんきゅんしてしまいました。私はユリエルとくっついてほしいなー! 聖職者は恋ができないとは思いますが、だめだだめだーって思い悩んでくれないかなー!
嘆きの美女
引きこもりニートの耶居子の生き甲斐は、インターネットで美しい女たちの集まる場所を潰すこと。ブログ主を中傷し、ブログを炎上させてきた耶居子は、サイト「嘆きの美女」に行き着き、そのオフ会現場を撮影した画像をネットに流出させようと企む。だが、何の因果かサイト主の自宅に居候することになってしまい……。

だんだんお気に入りになりつつある、柚木麻子さん。オタ女子の繊細な心をがりがりと削るの止めて! でも楽しい! な作品でした。面白かった……。
ディープさは描かれていないもののそれなりのオタクと推測できる主人公耶居子。自撮りやファッション、フード、スイーツ、コスメなどの話題で盛り上がっている美しい女たちを妬み嫉み、中傷することに喜びを見出している卑屈な女性。何度も出てくる美女なんて嫌いだ! という台詞にうんうんと共感。本当に、綺麗な女の人=リア充に対するイライラ感分かる……。
引きこもり、運動不足、レトルト、インスタント、スナック菓子、というこれは太るしかないだろうという環境の中、突如、薬膳料理や低カロリーな手作りお菓子、怒りを原動力にした運動で変化していく。そして精神面も変化が。この変化は緩やかに思えて結構大きく、耶居子の物語が引きこもりから大きく動き出したのが分かる。こんなのないだろーというのはあるんだけれど、でもあってもいいじゃん気持ちいいし! というストーリー。本当に面白かった。ちょっと抉られるけれど。
他の作品も読んでみたい。
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