読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

「わたしなんか、しあわせになれない」14歳の由宇がそう思うようになったころ、自分の姿と瓜二つの由芽が突然現れた。自分とは正反対で奔放な性格の由芽に振り回されてばかりの由宇。由宇は以前父親から聞かされた、由宇と一緒に生まれるはずだった、双子の姉妹のことを思い出す。切なくも心温まる物語。(裏表紙より)
令丈さんって児童書でよくお見かけする名前だなと思って手に取りました。児童書っぽかった。
いわゆる「ふたりっこ」な話かと思ったら、もうちょっと不思議系の話でした。結局由芽が誰なのかはっきり分からないながらも、由宇のいい子ぶりや「大人は分かってくれない」感がよかった。本当は離婚した相手方に引き取られていた双子の妹とか、実はパパが病んでたという話になりそうだと思っていたんですが、そういうところを上手に避けて書いたらこういう話になるのかなと思った。
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三か月以内に借金が返せなかったら金貸しの後妻!? 借金返済のため、パミーナは高賃金だが三日と人が続かない“悪魔の屋敷”で働くことに。しかし、屋敷の主・美貌の天才博士クルトは、一筋縄ではいかない人間不信の変わり者で!?「泣いて逃げ出すまでいびり抜いてやる!」と辞めさせる気満々のクルトとの勝負を受けて立ったパミーナ! なのに、いきなり甘い言葉を囁かれ、ときめいてしまい!? 人生を賭けた恋と勝負の行方は?(裏表紙より)
たくましい女の子と子どもみたいに口が悪い変人美形青年のお話。きゅんきゅんしたー!
パミーナが一生懸命でたくましくてかわいらしくて、二人の口喧嘩が楽しくて。若干クルトの思考回路が変な気もしましたが、とてもとても少女漫画で楽しい話。言い争いが子どもっぽい一方で、ときめく台詞やシーンがストレートできゅんきゅん胸を突いてきて、にやにやが止まりませんでした。
何がいいって、やっぱりパミーナの性格だ。まっすぐで、純真で、ひねたところがなくて仕事に打ち込めるところや、ちょっとうぶなところ。クルトはパミーナがいないとだめになるなーと最後辺りのシーンで笑いました。
面白かったです!

第五師団が捕縛され絶体絶命の中、ミレーユはリヒャルトの即位に必要な宝剣を手に入れ、公女エルミアーナを救うため、炎上する離宮に飛び込んだ! それを知ったリヒャルトもミレーユの後を追い離宮へ飛び込むが、ミレーユは怪我で意識不明になってしまい!?「帰らないで。ここにいてください。俺のそばに」かくして『身代わり伯爵』の切なく命懸けの試みがはじまる!全員失恋!? 待ったなしのハイテンション・王道ファンタジー!(裏表紙より)
相変わらずにやにやにやにやしました。シアラン編がそろそろ終わりそうな気配だ。
ともかく。両思いおめでとう! おめでとう! 端から見てるとじれったくてたまりませんでしたが、ちゃんと好き合ってる二人が見られて嬉しかった。でもどこか決定的なところですれ違ってる感がーと苦笑い。でもきっと思いが通じるって信じてる!
ヴィルフリートがちょっと成長しているみたいなのがいいなあ。彼も彼でミレーユのことをちゃんと思っているのが分かって、本当にいいなあと思いました。ただ好きだー好きだーと言っているだけではだめだよな。
フレッドは、女装して好き勝手してるようですが、これって後からミレーユが困らないか? と思うなど。リヒャルトの婚約者になってシアランに住むときに困るのでは……と思いながらもわくわくする。
ウォルター伯爵の真意が、大体分かるような気がするけれどちょっと不気味なのが怖い。次巻が楽しみだー。

この二人には遭難しているという自覚がまったくないらしい。
シェラは残念そうに首を振っている。
「塩を持ってくるんでしたね」
リィも頷いた。
「だな。どうせならうまいほうがいい」
ハンスが大真面目に言った。
「いや、この際、贅沢は言えないよ」
全員がほぼ腹を満たすと、リィは荷物を持って立ち上がった。
途端にフランクが異議を唱えた。
「俺たちは遭難してるんだぞ。動かないで救助を待つのが常識だろう」
ハンスも頷いた。
リィは二人を見つめてはっきり言った。
「救助は来ない」
体験学習でリィとシェラは仲間たちとともに、総勢12人で惑星ヴェロニカに降り立った。
事件は、そこから始まった——。(裏表紙より)
今回は天使たちの話。
体験学習の安全なキャンプをするため惑星ヴェロニカに降り立ったが、そこは本当の目的地ではなかった。12人の子どもたちのサバイバルが始まる! ……とは言っても、自然生活レベル100以上のリィとシェラがいるので、ただのサバイバルものではないのでした。相変わらず最強過ぎる金銀黒天使。
今回はシェラが怖かった。笑顔でさらっと切り捨てられるものだから、これが正しいとは分かりつつも怖かった。でも鍋を見つけて喜ぶシーンはちょっと噴きました。かわいいなおい。

「あの子は漫画家になるのに必要なもの以外はすべてを切り捨てた!と姉が私の青春時代のことをそう言っていたように10代の頃の私は偏っていたかもしれない。それでも悔いナシ、です」と少女漫画家一条先生は言い切る。いつでもパワフルに道を切り開いてきた先生の生き方は、やることがみつからない!と悩んでいる人にとって格好の道案内となるはず。エッセイスト・岡部まりさんとの対談も収録。(裏表紙より)
とてもくだけた文体のエッセイでした。あれだ、コミックスによくある柱で書かれるような裏話を延々とやっている感じ。一条さんの子どもの頃の話や、漫画家になってからの努力、恋愛の話など。こうして知ってみると、一条ゆかりさんって『職人』な作家さんなんだなあ。何を思ってこれを描いたか、という話をされていてとても興味深かった。自分の大嫌いな人間を主人公にして描いてみようと思ってちゃんと描ききるなんてすごすぎる。『デザイナー』も『砂の城』も読んだので、そういう事情があったんだと新しい発見でした。しかし、恋愛方面の話をすごく軽い調子で語っているので、その辺りはちょっとはあー……と口を開けてしまった後に笑ってしまう感じでした。セキララというか、世間話を訊いている気軽さがあって、おかしかった。

旅客機機長と言えば、誰もが憧れる職業だが、華やかなスチュワーデスとは違い、彼らの素顔はほとんど明かされない。ならばと元機長の作家が、とっておきの話を披露してくれました。スチュワーデスとの気になる関係、離着陸が難しい空港、UFOに遭遇した体験、ジェットコースターに乗っても全く怖くないこと、さらに健康診断や給料の話まで——本音で語った、楽しいエピソード集。(裏表紙より)
元機長が語るエピソード集。私は飛行機は今までに一度しか乗ったことがない上に国際線を知らないので、想像でしか分からないんですが、そういうことがあるのかと面白く読みました。できればもうちょっと変な話(不思議な話)を読みたかった気がするけれど、機長さんなら航空会社やスタッフの事情の方が多くなってしまうか。コックピット内の様子がどういうものなのかというのが興味深かったな。

ファスール王国は、神官の託宣が何よりも力を持つ国。ところが、国母の第一王女・アスタナに、「この国に仇なす」「この国を救う」という、全く異なる二つの託宣が下る。結果、なんとアスタナは、同時期に生まれた異母姉妹と、密かに入れ替えて育てられることに——。
十七年後。第二夫人の娘として、男勝りに育ったアスタナは、シーハンからの美しき留学生・サルーと、運命的な恋に落ちる。波乱の王女の青春をえがく、ドラマチック・ファンタジー!(カバー折り返しより)
『碧空の果てに』『白い月の丘で』に続く大平原の国々を描くファンタジーの三冊目。前作『白い月の丘で』から数年の後、前作でもちらりと語られた神託の国ファスールでの物語。
このヒロイン、アスタナが男勝りな上、ちょっと風変わりなところがあって面白かった! 彼女が男っぽくどこか超然としている理由がだんだんと分かってくると、なんだかすごくいとおしく思えてきてしまった。かと思うとやはり支えを必要としている女の子でもあって、サルーがんばれ! と応援をしてしまいます。これから彼女たちの物語がどこかに根を下し、新しい物語と繋がるのかと思うと楽しみ……なんですが、最近銀のさじシリーズ出てないみたいだからなあ……。他の話も読みたいよー。
このシリーズの何が好きかって、前作の人たちがちゃんと自分の成すべきことを成して、よりよい世界を次代へ繋げるためにちゃんと生きていると分かるところなのです。それから今回も赤石の魔除け石が出てきてにやーっとした。

ハジュンは、強国アインスに滅ぼされたトール国の王子。ひそかにシーハン公国へと脱出し、過去を捨てて成長したが、十年ぶりに、故国に帰ってくる。アインスに虐げられ、音楽まで禁じられたトールの現状に穏やかではいられないハジュンだが、美しく成長した幼なじみで笛の名手のマーリィと、心通わせていく。しかし、マーリィの元に足しげく通ってくる謎の青年カリオルが、実は、仇であるアインスの王子だと知って——!?(カバー折り返しより)
亡国の王子が故国へ帰還した。王子はシーハン公国へ亡命し、学院長や学院の優秀な先輩、更に強く賢い師に学んで、健やかな青年に成長していた。故国へ戻ってきたのは師に言われて見聞を広めるため。王になどなるつもりはなかったけれど……。『碧空の果てに』の次の話にあたります。……こう書けば上記の私の微妙な説明で誰が出てくるか分かるはずだ!笑 面白かった。
てっきり三角関係でどろどろしていたり、敵国の王子が憎い、という話になるのかと思いきや、やはりシーハンで学んだだけあってハジュンは賢い人でしたし、アインスの王子であるカリオルも気持ちのいい若者で、マーリィを挟んだちょっと切ない三人の関係がいとおしいなと思えました。この話に出てくる若者たちは、つい応援したくなってしまう清々しさがあると思います。
草原の国の、様々な国の変化を書くシリーズっぽいので、主人公たちは新しい時代を担うけれど、一方で変わることのできない大人たちの存在があったり、その国独自の文化や考え方があったりと、変わることの難しさをしみじみ感じる本でもありました。

寂れた町に、音楽の『竜』が舞い降りる
音大を出たけれど音楽で食べる当てのないヴァイオリニストの青年・響介。叔父の伝手で行き着いた先は竜が破壊の限りを尽くした——と思える程に何もない町、竜ヶ坂の商店街の有志で構成されたアマチュアオーケストラだった。激烈個性的な面子で構成されたそのアマオケを仕切るボスは、車椅子に乗った男勝りの若い女性、七緒。彼女はオケが抱えている無理難題を、半ば強引に響介へ押し付けてきて——!? 竜ヶ坂商店街フィルハーモニー、通称『ドラフィル』を舞台に贈る、音楽とそれを愛する人々の物語。(裏表紙より)
おっもしろかったあああああ!! 特大ホームランでした。これはいい音楽もの! ライトノベルなキャラクターに硬派な文体とエンタメな物語で、更に感動があるというすごい話でした。面白かったー……。
一流の音楽教育を受けることができる環境に生まれ育ちながら、天才と凡才で分けるなら確実に凡才の方、という主人公・響介が、町おこし的なアマチュアオーケストラのコンサートマスターに迎え入れられて……というお話。メンバーが商店街の有志なので、商店街の人々のちょっとした問題を解決してみたりとちょっといい話があり、最後にこの物語の始まりとなった響介自身の真実が明かされていく、その最後に至るまでに繰り返される七緒の言葉、「その音楽に、永遠はあるか?」「音楽家なら音で語れ」がもう強烈に響いてきて、本当に本当に面白かった。
職人というか音でも何でも芸術家と呼ばれる人たちの始まりは、きっとこんな風で、そしてこの物語のように大切なものを精一杯抱えて、ひたすらに表現していこうとする人たちなのだ、という実感が染み渡りました。面白かったです。

十年に一度の賭博祭に沸くアジェンセンの公都パールエルム。人々は互いの身分を隠すため仮装し仮面を被り賭博を楽しむ。そして精霊たちも集まるという不思議な祭りに心惹かれたジルとルシード。互いに内緒で王城を抜け出し、夜の祭りに紛れると……。その頃、北の強国オズマニアから若き王子オースが城にやってきた。ジルさえもオースの申し出に翻弄されることに‥‥!? 恋とお忍びの王宮ロマン!!(裏表紙より)
第四巻。オルプリーヌ問題がとりあえず落ち着いたものの、また新しい問題が、という巻。ジルとルシードにちょっとずつ変化が出てきているようで楽しい。特にルシードは、なんだかだんだんかっこうよくなってきているような! ジルが助かるよう祈ったからという理由で、神に勝利を捧げるためにトーナメントに、というところが非常にかっこよかった。
ところでこのシリーズ、変人ばっかか! とのけぞるくらい変な人がいっぱい出ていることに改めて気付いたんですが、よく考えなくてもまともな人が皆無だった。
とりあえず、新しい問題については次巻へ続く。オース王子がまだ微妙に掴めない人物なので、どんなトラウマを抱えているかどきどきします。
途中現れた不思議な子どもは、『銃姫』関係なのだろうか……と思いながら、次巻読む。