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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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スカーレット・ウィザード〈4〉 (C・NOVELSファンタジア)
低能海賊がケリーを本気で怒らせた
触れてはいけない男の過去を
土足で踏みにじったのだ
彼は左眼を琥珀色に輝かせ
口元には薄く微笑みをはいた
もう誰にも止められない
この空域の船は残らず消滅する——!
リミッター解除!!
私——ダイアナ・イレヴンスは
白い閃光となって跳躍した(裏表紙より)

3巻からのギリアン海賊団との決着戦。ケリーの過去と、意外なジャスミンの秘密。
この、恋愛に至らない同志の関係がもどかしいなあ! だがそこがいい。居心地の良さを感じているのに、長居しすぎたと言うケリーとダイアナが切ない。別れがくるんだろうか……。
息子ダニエルが誘拐され、大きな陰謀が動き出したところで次巻が最終巻(外伝があるけど)とか大丈夫か!
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スカーレット・ウィザード〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)
ジャスミンの出産を控えて
ケリーが総帥代理の任についたとたん
無人車は暴走し強化硝子が落下し
重役たちの露骨な抱込み工作が
はじまった
でもね、こんなのは余興にすぎない
あの気障で自信過剰ではた迷惑な
銀髪のあいつが現れたのだから
私は瞬時にリミッターを解除した
ダイアナ・イレヴンス——発進!(裏表紙より)

ラー一族との接触、出産、拉致拷問と本が後半になるにつれ、ものすごい話になってきましたが、ケリーが心配すぎる。ケリーにもまだまだ秘密があるようだ。
ジャスミンのアップリケ付きドレスに噴いた。似合わない……!
短編「十一番目のダイアナ」にはすごくしんみりしてしまった。人間ではないけれど人間に近しい何かは、常に自分であることを問い続けているようで、愛おしく感じられる。人間が誰しも当然と受け入れていることを、ずっと考えているという感じがして。
スカーレット・ウィザード〈2〉 (C・NOVELSファンタジア)
一匹狼のこの俺が、あろうことか
巨大財閥の副総帥におさまった
総帥のジャスミンと結婚したからだ
おまけにこの女王には物騒な敵がいて
街中でコマンド部隊に襲われるは
探査宇宙船は消失するは
当分、退屈だけはしそうにないが
こんどはニンシン? だと!?
海賊なんだぞ、これでも俺は……
どうにも異色な宇宙恋愛物語(スペース・ラブ・ストーリー)(裏表紙より)

たぎったー!! 最強夫婦かっこいいいい!
一人捜索に乗り出したジャスミンを助けに行くのは、ケリーの役目だと思っていたけれど、しれっとゲート発見の報告を入れて跳躍するところがかっこよすぎて悶絶した。このシーンが好きすぎてたまらない。その後の無理なゲート突破も、かっこよかったああ!
ジャスミンのことを好きなのかどうかも分からないケリー、という図がいいなあ。どう見てもジャスミンという「存在」に惚れてしまったようなのは間違いなさそうだけれど、それが恋愛なのかというのは別問題という感じかな。ジャスミンの方は、ケリーに対してまだ隠していることがありそうだ。
黒幕がまだ分からないので、どきどきする。
スカーレット・ウィザード〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)
奇妙な仕事が舞い込んだ。
一年だけ結婚してくれ、だと?
お相手はあのクーア財閥の女王だ
殺しても死なない男がご希望だとか
理由や事情は知らないが
宇宙きってのお尋ね者
『海賊達の王(キング・オブ・パイレーツ)』向きの仕事じゃない
一匹狼の海賊の誇りをかけて
決着を宙(そら)でつけることになったが……
かなり異色な宇宙恋愛物語(スペース・ラブ・ストーリー)(裏表紙より)

茅田さんの得意な、人外や異端たち(でもどちらも人間)が手を組む話だった。楽しい!
キング・オブ・パイレーツのケリーと、巨大財閥の女王と呼ばれる百九十一センチの長身を持つ剛胆な美形の女性ジャスミンの、とりあえず一年間という期限付きの結婚。財閥の重役たちから裏切り者を見つけるため、二人は協力し合うが、ジャスミンは訳の分からないほど妙な素性を持っているらしく。
やっぱりバトルはたぎる! ケリーとジャスミンの夫婦が、最初からレベル100はあるので、わくわくする。
夫婦もかっこいいけれど、ダイアナもかわいいなあ。ジャスミンにとってもいい相棒になってくれたらいいのになー。異端的な立場にある人たちが手を合わせて、彼らを排除しようとする勢力と戦う、という構図は燃える。
花咲く丘の小さな貴婦人 荒野へ、心に花束を抱いて-前編- (花咲く丘の小さな貴婦人シリーズ) (コバルト文庫)花咲く丘の小さな貴婦人 荒野へ、心に花束を抱いて-後編- (花咲く丘の小さな貴婦人シリーズ) (コバルト文庫)
新しい校長の方針によって男子校の授業を受けられなくなってしまったエリカたちは、最上級生としてある知恵を絞り…!? ナイトリー・レディズ・カレッジを卒業後、友人たちはそれぞれの夢を胸に旅立ち、エリカはオールソップ家の女准男爵として町に留まる。アメリカに渡ったジェラルドとは文通を続けていたが、投資家の青年ヴィクターが近づいてきて…!? 大人になった彼らの超ロマン!(裏表紙・前編より)

最終巻。駆け足感があるけれど、ついに終わってしまうんだなあと思って読んだ。今回の歌はスカボロー・フェア。思わずKOKIAのスカボロー・フェアを聞きながら読んでしまう。
ああ、よかった……。よかった、みんなそれぞれの道を歩むことに後悔していなくて、本当に良かった。ドロシーとイザベラの未来を見て、人生って本当に何が起こるかわからない! という気持ちになる。描いていたものと違う、本当の自分が現れるのが人生なのかなあ。
思いを通わせたエリカとジェラルドに襲いかかるのは、ジェラルドのハンフリーズ家の破産と、アメリカに渡った彼の音信不通。そして、エリカには新しい男性の存在が。めいっぱいすれ違いで、くううっとなりながら読む。
ヴィクターに対しているときのエリカの、昔はみんながいて手助けしてくれたけれど今は私はひとりで、なんとかするしかない、と考えるところが、寂しいようでもあり、がんばれ! と応援したくもあり。それでも前編の中に登場する人々が、まだみんなつながっているように感じられて愛おしい。
この最終巻の前後編になってから、学生時代のケンカップルなところはなりを潜めたエリカとジェラルドですが、大人になっただけあってそのすれ違いが切ないものに。でも幸せになってよかった。それだけに、ロジャーがいなくなってしまったのが寂しいです。六人それぞれの未来を、つながりあって歩んでいくんだろうと願っていただけに、夢を描いて去ってしまったロジャーのことが悲しい。
しかし、本当にいいお話でした。ありがとうございました。
KON’S TONE?「千年女優」への道
今 敏氏の公式サイト「KON'S TONE」に掲載された文章をまとめたもの。
「千年女優」の制作についてから、「パーフェクト・ブルー」の詳細な制作日誌が綴られている。このパーフェクト・ブルー戦記が凄まじくて、腹が立ったり憔悴したりほっとしたり……。こんな環境で作ったとは思えない、すごいサイコホラーだったけどなあ! 私はあの作品の現実と虚構が混じって害をなしてくるところとか、オタク的ともいえる執着を見ていて面白かったので、まさかこんな現場だったとは……と思った。スタッフの皆さんおつかれさまでした……。
今 敏さんが昨年急逝されたので、これを読んで寂しい思いもしたけれど、また今さんの映画を見よう、と思う。
本日は大安なり
十一月二十二日、日曜日、大安。老舗ホテル・アールマティで行われるその日の結婚式は四つ。双子の姉妹、わがままな新婦、結婚を取りやめたい男、そして新婦を毒殺しようとしている(?)新郎。その日、双子は罠を仕掛け、トラブル続きでウェディングプランナーまでが走り回り、男は放火を画策し、新婦の甥の少年は新郎の密会を知り思い悩む。「何事においても全て良く、成功しないことはないとされる大安吉日」の物語。

おめでたい話ばかりではなくて、ちょっと毒がある感じでした。辻村作品の中ではエンタメ方向に針を振っている感があるなと思う。
お話は、四つのカップルの結婚式が行われるその日の一連の騒動について。雑誌で双子姉妹の話を読んだ覚えがあるので、こういう風にまとまったか、と面白かった。双子の屈折と依存というのが好きなので、読んでいてにやっとしてしまった。
すべてのことがうまくいったわけではなかったけれど、結局はみんな落ち着くべきところに落ち着いたのでほっとしました。気になっていたプランナーの山井さんのその後があって嬉しかった。辻村作品リンクがあったのも嬉しかったな! でもどシリアスな方向にいかなくてよかった(つまりそういう話からのリンク……)
パリ仕込みお料理ノート (文春文庫 (307‐1))
30年前シャンソン歌手としてデビューしたパリで“食いしん坊”に開眼した著者が、日本料理はむろん世界の歌の友人たちから仕込んだ素敵な料理とその調理のコツを、こっそりあなたにお伝えする“料理+シャンソン”エッセイ集。読んだら、きっと食べたくなり、作ってみたくなる、とってもおいしくてちょっぴりシミジミする本です。(裏表紙より)

1983年の本。読んでいたら作りたくなったので、ヴィシソワーズスープを作りました。
料理のおいしそうな描写が、今読んでも全然色あせていなくて、食事前だったのでお腹を鳴らしながら読んだ。石井さんの言葉選びが好きだ。文章の書ける人は、本当に品のいい文章を書かれる。
料理もいいのですが、石井さんの日常が垣間見えるのがとてもいい。外国人の友人たち、仕事のこと……。料理というものを通して、それを食べている人が見えるというのはいいな。本当に食べ物を大事にしていらっしゃるんだろう。
花咲く丘の小さな貴婦人 それは青いすみれの季節 (花咲く丘の小さな貴婦人シリーズ) (コバルト文庫)
恋の季節、ヴァレンタイン。ジェラルドの伯父の家へ遊びに行ったエリカは、ジェラルドの従妹レベッカに出逢う。レベッカの書いたヴァレンタイン・カードを、彼女の母親に頼まれて手渡したエリカに、ジェラルドは激怒して。こじれてしまった二人の仲は、エリカの誕生日パーティである局面を迎えるのだが…。エリカとジェラルドの関係が急速に展開する。不器用な二人のロマンスの行方は…!?(カバー折り返しより)

シリーズ第三巻。ジェラルドとエリカの関係に変化が……という巻でもあり、二人がこれからのことに対して決意する巻でもある。ロジャーの気持ちも分かって、むずむずにやにやする。リトル・レディシリーズの少年少女たちは、なんだか純粋で素朴でかわいらしいなあ。
今回のマザーグースはヴァレンタインの歌。この歌が今回もうまく利いていて、にやにやしてしまった。薔薇を持ってきたジェラルドにじたばたする。なんだかんだ言って、彼はとても紳士なのだよな。
グランドマスター! 名もなき勇者の物語 (コバルト文庫)
ハルセイデスとシーカに合流したカイたちだったが、シーカの変貌に戸惑っていた。火に焼かれてもヤケドせず、水にもおぼれず、食事をしなくても生きていけるが、自我が消失している——そんな存在となったシーカを守り、隠れて暮らしていた小屋を、闇の勢力が襲った! ハルセイデスも奮闘するが、多勢を前に剣は折れ、シーカともはぐれてしまい!? 〈黎明の使者団〉の旅、ここに終結!(裏表紙より)

シリーズ完結!
神の器として光の神と闇の神、両方を受け入れる存在として完成してしまったシーカ。闇の勢力にさらわれたシーカは、闇の神の器となって世界を滅ぼしてしまうのか、というのが今回。
吹っ切れたハルさんのかっこよさがたまらないです。仲間たちがようやく集うところ、大人たちが戦っているらしいところも、集結に向けてのわくわくさせて、「ああ、終わっちゃうんだ……」という気持ちで読みました。
すべての結末は明らかにはされませんが、数々の要素から想像できる。でも、できればシーカとハルセイデスのその後が見たかったー! ノールソールが見届け役になったのは、なんだか不思議な感じだなと思ったのですが、彼は『一般人代表』を繰り返し強調されているので、おそらく、この先の未来に生きる普通の人々が語る伝説の、その最初を見たのがノールソールなのかななどと思いました。
グランドマスターというのは結局誰だったのか……と考えると感慨深いです。一巻を読んだときは想像していなかったものなあ!
それにしても渋いハルセイデスを見たかったです。
シリーズ、おつかれさまでした! 樹川さんの次回作を楽しみに待ちたいです。
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Author:月子
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