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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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ハウスメイトの心得 (MIRA文庫)
作家志望のジャッキーは、いとこの仲介でフロリダの一軒家に3カ月間間借りることにした。想像以上に執筆がはかどり、ごほうびの泡風呂につかりながら夢見心地でいると、構想中の西部劇のヒーローそのものの男性が呆然と横に立っている。家の持ち主のネイサンが、もう帰ってきたのだ! 人生を楽しみのが得意なジャッキーとつねに慎重なネイサン、正反対の二人が繰り広げるハッピーなラブストーリー。ベストセラー『砂塵きらめく果て』の姉妹作。(裏表紙より)

ハーレさん三冊目。
餌付けしました、という馴れ初めだー。
最初、ネイサンは、がんとした男性かなと思っていたんですが、あっという間にジャッキーに胃袋を掴まれて、二週間とりあえずお試し期間を了承してしまう。ヒロインのジャッキーが押せ押せ、にっこり微笑んで、するっと相手の懐に入って自分の思い通りに物事を動かしている人で、見ていてなんだか楽しかった。ネイサン、ジャッキーにたじたじ。
お互いのことを思い、思い通わせるのですが、ネイサンの方が頼りなくて(過去のことがあるから仕方がないとは思うんですが)、「いい加減早く認めろ君なしではいられないって!」などと思いました。そしたらちゃんと認めてたのでここはちゃんとヒーローなんだな、と思う。襲われそうになっても。
あれ、でもよく考えると、甘い台詞がなかったぞ!? ヒーローがヒロインに語りかける愛の言葉が少なかった気が。
姉妹作として、ジャッキーが作中で書いていた小説が『砂塵きらめく果て』、ハウスメイトで登場したネイサンのパートナー・コーディが登場するのが『アリゾナの赤い花』。
こういう小説は、小説を書いていたり、小説を読んでいたり、恋に落ちたり恋をすることを楽しく笑う、メタ構造があって面白いな。
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この一ヶ月はほぼ漫画ばかりを読んで過ごしています。

貸していただいた本で、ついはまってしまった、絹田村子『読経しちゃうぞ!』『さんすくみ』第一巻を買ってしまった。
読経しちゃうぞ! (フラワーコミックス)さんすくみ 1 (フラワーコミックスアルファ)
神社の息子、寺の息子、教会の息子が出会い、同じ宗教法人仲間として友情を結んだものの、そう簡単に行かない日常を描くドタバタコメディ。シュールさが好きです。『読経しちゃうぞ!』での出会いの感謝の仕方がそれぞれすぎて噴いた。
佐々木倫子作品のノリがお好きなら、たぶん好きだと思う。

草川為さんの『龍の花わずらい』(全7巻)。連載開始当時は本誌を読んでいたのですが、ある人の衝撃的な話からぱったり本誌を買わなくなったので、どういう決着があったのか気になっていたのですが、この度揃えて読みました。
龍の花わずらい 1 (花とゆめCOMICS)龍の花わずらい 7 (花とゆめCOMICS)
龍の治めるオアシス。その姫シャクヤは龍に変じることのできる少女。許婚と同じく手の甲に花の紋が刺青として刻まれるが、龍の血のためにその刺青の花は成長し、思いに応じて腕にまで刻まれていくとされる。かつて許婚を失ったシャクヤは、現在の許婚クワンと過ごしていたが、しかし以前の許婚であるルシンが記憶喪失で戻ってきた。
三角関係もので、5巻くらいまでヒロインの中のヒーローが一進一退なんですよね。シャクヤはクワンの方が好きだと言ってますが、ルシンに揺れているのも感じられるし、どうなるの! というところで衝撃的な事実が明かされ……。
そんな三角の決着は好きだったのですが、もう1巻くらいあったら、もうちょっとすとんと納得できたのではないかなーと、今のままでも満足だけどわがままを言ってみたい。
とにかく成長する花の刺青が色っぽいのだ。これだけではなく、ところどころ色っぽいシーンがあって、『ガートルードのレシピ』のさらっとした甘酸っぱさではなく、夜の砂漠に花が咲いているような色気の感じられる、どきっとするところがある作品でした。

そして、じりじりとコミックスを待っていた『天空聖龍』(山口美由紀・全9巻)が完結しました。
天空聖龍 8―イノセント・ドラゴン (花とゆめCOMICS)天空聖龍 9―イノセント・ドラゴン (花とゆめCOMICS)
8巻は、読み終わった瞬間、妹の部屋に飛び込んで「サニン様サイテーサイテーサイテー!」と妹の前でごろごろ転がり、妹に本を押し付けて、彼女が読み終わった頃感想を聞いたら「サニン……可哀想な人(@ファンタジックチルドレン)」という会話をしたのが記憶に新しい。
9巻は、ああ、終わっちゃったなあ……という気持ちです。あともう1巻くらい書けて最後をじっくり読んでみたかったなあ、名残惜しすぎる……。
今朝子の晩ごはん (ポプラ文庫)
小説の執筆に追われていても、日々の晩ごはんは欠かさない! TVの料理番組の優良モニターと化しながら、亀と親しみ、劇場に出かけ、乗馬を楽しむ。直木賞作家の日常をあますところなく綴った、公式ホームページの日記が文庫オリジナルで初登場。ガラパゴス旅行記も収録。
解説マンガ/萩尾望都(裏表紙より)

エッセイ本。人様の日記を読むのが好きなので、面白かった。お腹空いた。
毎日その日の晩ごはんがタイトルになっていて、舞台の話をしたり、政治の話をしたりと時事ネタが多くてまさに日記。その月の中表紙にその時話題のニュースがちょっと書かれてあって、ああこれはこの頃だったのか、と思うなどする。これを読んでいたら、日本の行方は暗澹たる方向にいっている気がして落ち込んだ。
パーティーガール (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)
顔・髪型・服装すべてが地味でさえない図書館司書デイジー。34歳の誕生日の朝、彼女は心に誓う——負け犬から脱して結婚するのだ! ゲイの美容コンサルタントを得てクールな女に変身したはいいが、夜遊びデビュー早々、デートレイプ・ドラッグを捜査中の警察署長ラッソと鉢合わせ。マッチョで強引、理想とはかけ離れた彼に反発しつつ急接近するデイジー。が、ひょんなことから殺人事件に巻きこまれ……ロマンティック・サスペンスの女王が贈る抱腹絶倒の痛快作!(裏表紙より)

これは一応ハーレクイン系のロマンス小説と位置づけていいのかな(詳しくないのでなんとも)。だとしたらハーレクイン二冊目です。ロマンスの中に殺人事件が絡むお話。面白かった。
地味で冴えない34歳(!)のヒロインが大変身。このヒロイン、デイジーの言動が、どこか的が外れていておかしい。小さな街ということもあるけれど、●●●ー●をスピーカーおばさんのお店で買うとかな! 遊んでると思われたくて、という理由に噴いた。なんだかちょっとおかしくてかわいいぞ。しかもその買い物が後々までネタとして扱われて、噴いてしまった。
ヒーローのジャックはマッチョで強引な警察署長。バツイチ。真面目で初心なデイジーをからかうのを楽しみにしている。二人のやり取りが、どっちもいい年して子どもか! というレベルで面白い。喧嘩ップルかわいい。
ロマンティック・サスペンスと銘打っているけれど、デイジーが積極的に事件解決に乗り出すわけじゃなかったのがちょっと残念。地に足着いた女性なんだけど、もうちょっと活躍してくれても! おかしな言動だけじゃなく! と思う。
でも面白かった。
極め道―爆裂エッセイ (光文社文庫)
●「ブス」通りすがりの男に言われて許せる?
●マッチョかつ知性派、理想の男は今いずこ!
●みんなご飯は「ヘツって」食べるでしょう?
●レジもトイレも基本は一列並びの早い者順!
●キスするときって、おめめパッチリなわけ?
——普通に生活していても、感じることは無限大。ぜんぶ言葉にしてみたら、こんな感じになりました。注目の新人作家、エッセイ第1弾!(裏表紙より)

1998年11月15日から2000年6月4日までに連載されたエッセイ。PHSを使っていることに時代を感じる……。他のエッセイの本に比べると、開けっぴろげというか口が悪いというか、な印象です。しかもこれを書いていたのは大学在学中から卒業してしばらくなのかあ。すごいなあ。
オーストリア人のマーチン君のキスの話や、「大きな森の小さな家」テレビドラマ版のチャールズ父さん役の俳優さんの話に絡めて理想の男の話をしているのが面白かった。あの俳優さんはかなりかっこいいよ! コバルト文庫の『姫君と婚約者』を少しだけ論じてあるのも面白かった。そうかーエレクトラコンプレックスの変形版っぽいのかあ。
青空チェリー (新潮文庫)
ゆるしてちょうだい、だってあたし十八歳。発情期なんでございます…。第一回「女による女のためのR-18文学賞」で読者賞受賞した「青空チェリー」。戦時下、「教授」と「ダーリン」の間で揺れる心を描いた「ハニィ、空が灼けているよ。」。そして文庫書き下ろし「誓いじゃないけど僕は思った」。明るい顔して泣きそな気持ちがせつない、女の子のための三つのストーリー。(裏表紙より)

私が読んだのは文庫版。単行本版から、「青空チェリー」以外の作品はかなり改訂してあるそうです。好きだなあ、豊島さんの作品。ちょっとふてくされているような、すましているような、けれど折れやすくて、破裂しそうな感情をめいっぱいに抱えた人たちが主人公だからなのかな。こういうのを、少年少女というのかもしれない。
一番好きなのは、収録作で一番長い「ハニィ、空が灼けているよ。」。主人公の頭の良さや、結末にちょっと物足りなさを感じるけれど、たった二十一歳の女性は、やっぱりまだ揺れ動く少女なのだなあと思う。「教授」と「ダーリン」に抱く感情はそれぞれ違うけれど、このどちらを選ぶかが、子どもと大人の境目なのかもしれないな。
夫・遠藤周作を語る (文春文庫)
「今も私の心の中に遠藤は生き続けています」。入退院を繰り返す生活。抱腹絶倒のイタズラの数々。母との絆と信仰への道。『沈黙』『深い河』の成立の背景。最後まで衰えることのなかった文学への執念……。四十年余りの間、遠藤さんを支え続けた夫人が、様々なエピソードを交えながら語る遠藤周作の文学と人間の素顔。(裏表紙より)

カトリック、母との愛、母への愛。そして文学。対談形式ですが、話の誘導がそんなに感じられず、自然としたところで鈴木さんと遠藤さんが思い出を語る、という風な体裁で、とても読みやすくて、興味深かった。
私は遠藤周作は『深い河』しか読んだことがないし、何年も昔のことなのでどういう話だったのかははっきりと言えないのですが、ただものすごく魂を磨くような話だったことは記憶しています。作家について全然知らなかったので、どういう状況で書かれていたのかが分かって、ひたすらにため息が出るばかり。
めぐりあわせや絆の話が、ものすごくいいなと思う。こんな風に誰かを愛し、祈る人がいるのはいい。
2011年4月1日現在の当ブログについて


◇このブログについて
開始が2008年4月26日くらい。元々本館のブログではぽつぽつ感想を書いていたりしたんですが、せっかくだし別物にしてみようと分離しました。開始以前の記録があるのは本館の記事を移動させたからです。今は、本館の記録をこっちに持ってきたり、こっちの記録をあっちに持っていったり(本館でオススメされた本の場合)しています。
最初は月ごとの読了記録を書いたり映像や漫画の感想も書いていましたが、最近は小説の感想ばかりになっています。雑談もしたいけれども、そうすると本館がおざなりになるので、日常や創作話など気になる方は本館へどうぞ。

◇感想について
感想そのものを付け始めたのが2007年10月2日。きっかけは高校の恩師に「読みっぱなしはもったいないよー」と言われたこと。
最初の記録は恩田陸『Q&A』。そこまで覚えているのは、その感想をかなり突っ込んで詳細に書いたからです。しかし詳しく書くことは続きませんでした。今はわりとざっくり、ブログの記事の下書き程度に書いています。
基本的にお話の出来は気にせず、主にフィーリングで本を読んでます。自分が楽しいか、好きなところがあるかで面白さを判断します。だから口頭で本の説明をするのが苦手です……。

◇読書傾向
小説は、少女向けライトノベル、ファンタジー、一般向け小説、ミステリー、時々少年向けライトノベル、児童文学、が大体です。
がっつりラノベというものはあんまり読んだことがありません。ミステリは本格も読みますが、なんだかんだで日常の謎ミステリが好きです。児童文学は有名どころを押さえたい気持ち。
(余談ですが、小学生の頃と比べると海外ファンタジーまじふえた気がします。たしか小4~5くらいでハリポタ翻訳が出て、それから海外出身ファンタジーがものすごく本屋さんと図書館に溢れたのが印象深い)
ときめき、面白さ、楽しさ重視です。
最近は本屋さんをうろつくのではなく、人からのおすすめや感想を読んで、読んでみようかなあと思うことが多いです。
それでも新刊が出ると買ってしまう作家さんは、辻村深月さん。
漫画は緑川ゆきさん、あきづき空太さんが即買いです。読むのは大体少女漫画です。少年漫画や青年漫画は、あんまり読んだことがありません。読みたいんですけれども、アンテナがうまく働かなくて買うことがないです。



こんな記録程度に書いているブログですが、参考にしていただけるのは嬉しいです。
しばらく漫画の記事がご無沙汰でした。ぼやーっと色々読んでましたが、妹が『マギ』(大高忍)にはまりまして、その流れで『すもももももも ―地上最強のヨメ』(大高忍 全12巻)を読みました。
すもももももも~地上最強のヨメ~(1) (ヤングガンガンコミックス)すもももももも~地上最強のヨメ~ 12 (ヤングガンガンコミックス)
すっごく面白かったです! 前半から中盤の、もも子のできた嫁っぷりにときめいていました……。これはよく出来た嫁に萌える漫画。もも子が好きすぎてたまらなくなったので、後半はちょっと出番が少なくて寂しかったです。少年漫画によくあるぱんちらは興味なくて避けがちなんですが、すもものもも子はちょうかわいかったです。

通っているブロガーさんで紹介されていた『さよならキャラバン』(草間さかえ)をしばらく前に読みました。
さよならキャラバン (フラワーコミックスアルファ)
短編集です。『本日はお日柄もよく』と表題作にときめきました。『本日も〜』のおじさんと姪っ子はいい……。表題作は、サーカスの巡業でひととき学校に通っている少女と、男子高校生が出てくるのですが、なんというか、少女の大人っぽさがいいんですよね!なんとなく、入江亜季さんを思い出しました。人物の歩き方が、なんだかおんなじのイメージがある。

高尾滋さんの『ゴールデン・デイズ』(全8巻)はずっと本誌で読んでいましたが、コミックスがこの度揃ったので、一気読み。
ゴールデン・デイズ 1 (花とゆめCOMICS)ゴールデン・デイズ 8 (花とゆめCOMICS)
ぶっ通しで読んで大号泣……。通りすがった妹に(私より先に号泣済み)「うう、ぐすぐす!」と手を握りしめあいました。本誌のときはちょっと消化不良だったところがあったんですが、コミックスは書き足しがされているらしく、一気読みすると話がすんなり分かるようになっていました。
wikiをみると、インタビューで、慶光はは最初から曾祖父であるように作っていた、と答えられていたようです。最初のお話では二人の関係を説明しきれなかったので、「じいちゃん」だったとか。どういうことなんだろう、と思っていたので、すっきりしました。
「不幸にならない」「幸せになれ」という願いはストレートで胸を打つなあ……と思いました。

『夏目友人帳』(緑川ゆき)10巻、11巻は最近読みました。
夏目友人帳 10 (花とゆめCOMICS)夏目友人帳 11 (花とゆめCOMICS)
夏目が段々普通の子になってきて感動しました。最初は、なんて悲しい子なんだろうと思っていたので……。少し前までちょっと展開が新しくなくて焦れていたところもあったのですが、久しぶりに読んだらずどーん!(衝撃)と来て、楽しくなってしまった。やっぱり緑川さん好きだー!
10巻の夏目の過去を知るかつての同級生と妖の交流、11巻のタキとおじいちゃんと妖の交流が、本当に切なくて! 一方でさきほど言ったように、夏目が段々と友人を得て、仲間を得ているところが描かれていて、過去と向き合う11巻は泣きたくなるくらい辛くて嬉しかった。
お好みの本、入荷しました (桜庭一樹読書日記)
作家・桜庭一樹は稀代の読書魔である。
お風呂でも本を読むのである。
今日も今日とて本を読みつつ、
ラスベガスへ、アイルランドへ、そして鳥取へ、
サクラバカズキは世界をめぐる!
そして突然の結婚に至るまでの一年間。(カバー折り返しより)

読んでいて楽しい。面白そうな本がいっぱいあるなあ。前の『書店はタイムマシーン』よりも少し落ち着いた感じがあって、読んでいてそんなに苦しくならなかった。
「現実は小説よりも奇なり」という言葉が嫌いで、だからこそフィクションはそれを力ずくで無理矢理超えねば……という一文がすごく好きだ。入籍されたときの読書日記はネットで読んだ気がする。餃子の下りを覚えているんだが、やっぱり画面と紙はちがうなあと思う。
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Author:月子
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