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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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エバーグリーン (双葉文庫)
漫画家になる夢をもつアヤコと、ミュージシャンを目指すシン。別々の高校に進学することになったふたりは、中学校の卒業式で、10年後にお互いの夢を叶えて会おうと約束する。そして10年。再会の日が近づく。そのとき、夢と現実を抱えて暮らすふたりの心に浮かぶものは……。
単行本刊行時、大反響を呼んだ青春小説の傑作がついに文庫化。恋と夢と現実のはざまで揺れ動くあなたに贈る物語。(裏表紙より)

すごーくすごーくすごーーーく良かった!
少女と少年が、十年後にお互いの夢を叶えて会おうと約束する。中学生の二人は、相手が自分に力を与えてくれる存在だと知っているものの、大切すぎて恋人とかそういうものではない、というシチュエーションにまず悶えた。ピュア! ピュアすぎる!
十年の月日が流れて、シンは現実を目の当たりにして夢を諦め、アヤコは夢を叶えながら現実を遠くにしている、という相反する二人の状況がすごい。そこから二人がそれぞれに遠くにしていたものを見ようとして、掴もうとして、もがいて、その後にようやくやって来た二人の再会、というのが盛り上がりすぎてもうぼろっぼろ泣いた。シンクロしすぎた。
感動した。バイブルにする。オススメありがとうございました!
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書店はタイムマシーン―桜庭一樹読書日記
きょうも早くおうちに帰って本を読もう——
作家・桜庭一樹は稀代の読書魔である。
ハルには穴居人生活をしつつ、冬にはコタツで亀になりながら、
今日も今日とて本を読むのだ。
『赤朽葉家の伝説』日本推理作家協会賞受賞から
『私の男』直木賞受賞までの耽溺の日々!(カバー折り返しより)

面白かった! この本には前巻があるようなので注意。しかし前巻が図書館に入っていない……。
桜庭さんは超がつく本読みさんなんだな。羨ましい。私もがつがつ読みたい。本屋行って面白そうと思うやつ買いまくりたい。
桜庭さんは翻訳小説の方をよく読まれるんだなという印象。でも日本のものも読み込んでいるという感じが。すごいなあ、どういうものが蓄積されてるんだろう。
対談だったか、『私の男』で実体験ですかとインタビューされて〜という話は確かテレビでインタビューそのものを見た覚えがある。うっわ失礼な質問(当時読んでいないながら)と思ったのと、桜庭さんの間を置かない答えが怖かったので覚えてる。
この本の中で持ってる本は、「はてしない物語」くらいかも……。それも話題に出ていた箱入りの2800円のを……。
上と外〈上〉 (幻冬舎文庫)上と外 下 (2) (幻冬舎文庫 お 7-10)
両親の離婚で、別れて暮らす元家族が年一度、集う夏休み。中学生の練は妹・千華子、母とともに、考古学者の父がいる中米のG国までやってきた。密林と遺跡と軍事政権の国。すぐさま四人はクーデターに巻き込まれ、避難中のヘリから兄妹が落下、親子は離ればなれに!? 疲労困憊でさまよう二人の身に、異変が……。息もつかせぬ面白さの新装版上巻。(上巻裏表紙より)

もうちょっと暑い時期に読んだら良かった! 読んだのは二度目(一回目は単行本で)だけれど、細かいところを覚えていなかったので新鮮で面白かった。
少年少女のサバイバルもの。とても練も千華子も頭のいい兄妹で、見ていて安心なんだけれど、展開がちっとも平和を許さないというか。分厚さがどこまでこの話は行くんだと思わせるというか。地下迷宮いいなあ。王の世界という言葉にもときめく。不思議なリーダーの少年ニコの魅力とか! 「モンジャヤキ」のニコが年相応の少年でかわいい。寄り添う兄妹も良かった。ものすごく冒険しているので、どういう形で決着がつくのか、再会の方法はとか思い出せずにどきどきしながら読んだ。
ラストはすごくいい! 大人サイドがあるので、大人向けライトノベルっぽいかもーと思いつつ、焦点は子どもたちなので子どもが読んでも楽しめる感じ。やっぱりこれ若い世代に読んでもらいたいなあと思ったり。

 なあ、そう思うだろう?
つむじ風食堂の夜
『雨降りの先生』こと私が訪れるのは、十字路の角にぽつんと灯をともす食堂。訪れる人々はただ日々を生きているだけ。ありふれた日常。でも、きっとそこには物語があるのだ。

あらすじを書くのがとても難しい話だ。作者の方はクラフト・エヴィング商會のお一人。
淡い光に照らされているような小説で、装幀がとても相応しいわーと思っていたら、商會のお二人がされているらしい。やっぱりなー。
癒しの物語、とか書くのは嫌いなんだけど、でも癒された。和んだ。現実世界でありながら、不思議空間が出来上がっていて、それをちょっと垣間みている感じが素敵だと思う。
人形式モナリザ―Shape of Things Human (講談社文庫)
蓼科に建つ私設博物館「人形の館」に常設されたステージで衆人環視の中、「乙女文楽」演者が謎の死を遂げた。二年前に不可解な死に方をした悪魔崇拝者。その未亡人が語る「神の白い手」。美しい避暑地で起こった白昼夢のような事件に瀬在丸紅子と保呂草潤平ら阿漕荘の面々が対峙する。大人気Vシリーズ第2弾。(裏表紙より)

保呂草ー!! といういろんなものが含まれた叫びを感じ取っていただきたい。
れんちゃんが好きだけれど、今回れんちゃんはあんまり活躍しない感じ。紅子さんに焦点が当たっているけれど、やっぱりいまいち掴めない人だ。七夏さんとの対峙が「女ってちょーこえー」だった。でもなんか格好良くてぞくぞくした。
会話のテンポというのか、人を食ったような洒落た台詞が森作品には多いので、そういうところに痺れたり。謎の解き明かしのシーンは紅子さんと保呂草さんにどきどきした。
最後のページがぞわっとした。これ計算されてこの行が来るようにしてあるんだろうな。すごい。
交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい [DVD]
友人を誘って、映画エウレカセブンを見に行ってきました!
・マスコットキャラ的なものが出てきて若干ひく。
・と思ったらニルヴァーシュ。
・幼子はよい。
・レントンの背景が見えなくて若干残念。じーちゃん好きなのに。
・かっこわるいレントンがあまりいない。
・かっこわるいホランドもあんまりいない。
・なによりかっこわるいドミニクの影も見当たらない。
・ドミニクの先生役がはまりすぎです。
・17歳……17歳……。
・影の薄いゲッコーステイトメンバー。
・が、人死にはいただけない。
・が、女の子に乱暴するやつは仕方がない気もする。
・コーダさんにメロメロする。頭のいいおばさまは大好きだ。
・よくよく考えると最初十分で予告編が出尽くしてた。
・ドミモネが素晴らしかった。べすとかぽー。
・アネモネの扱いが好きだー。
・アニメが未来へ向かうのなら、映画は過去にとらわれていたというお話という感じ。
・子どもたちはおうちに帰ってきました。
・元通り、しかし新しい日々が始まるのです。

あれだけきちんとしたテレビシリーズがあるのに、全然別の物語になっていてすごいなあと。「子どもたち」がテーマなんだろうなと思ったらモチーフは童話のひとつ。
レントンとエウレカが普通の少年少女してて、ドミニクとアネモネの方が物語の重要部分を担っていて影の功労者だったように思います。アネモネはテレビシリーズから好きだったけど、映画でぐーーーんと好感度が更に上がった。ドミニクもかっこ悪くなかったよ! 残念! ホランドとタルホもいいカップルでした。でも見ててちょっと痛々しかったのは物語の設定上仕方ないのかな。
もう一回見たい……と思う詰まり具合でした。でも満足! 設定好みだったしすごく近未来ファンタジーだった! パラレル要素も素敵だった! 面白かった!
4/2「三匹のおっさん」
4/2「ちいさなちいさな王様」
4/3「月魚」
4/4「赤×ピンク」
4/5「グランドマスター!あらたなる旅立ち?」
4/6「アンゲルゼ―孵らぬ者たちの箱庭」
4/7「アンゲルゼ―最後の夏」
4/8「アンゲルゼ―ひびわれた世界と少年の恋」
4/9「アンゲルゼ—永遠の君に誓う」

4/14「人形式モナリザ―Shape of Things Human」
4/17「つむじ風食堂の夜」
4/20「上と外〈上〉」
4/22「上と外〈下〉」
4/24「書店はタイムマシーン―桜庭一樹読書日記」
4/24「エバーグリーン」
4/24「ゴシック&ロリータ幻想劇場」
4/28「作家の読書道」


4月分は以上。
アンゲルゼ―孵らぬ者たちの箱庭 (コバルト文庫)アンゲルゼ―最後の夏 (コバルト文庫)
アンゲルゼ―ひびわれた世界と少年の恋 (コバルト文庫)アンゲルゼ―永遠の君に誓う (コバルト文庫)
東京から千キロ北東に浮かぶ神流島。中二の天海陽菜は毎日が息苦しくてならなかった。誰にも嫌われたくない、目立ってはならない、という不安と、圧迫的な軍事訓練の重圧などで疲れ果てていた陽菜は、安らぎを求めて、森の奥にいる「マリア」に会いに行くのだが、そこに見知らぬ少年がやってきて…。目も眩むような奇跡が陽菜の生活を塗りかえる…!? 衝撃のミステリアス・ファンタジー始動!(孵らぬ者たちの箱庭 カバー折り返しより)

中学生らしい悩みと、軍事訓練という非日常にどきっとする一巻目。湊という存在で少しずつ良い方向に転がるのかと見せつつも、ずっと底の方には不穏の気配が流れていて、いつ爆発するのかと気が気じゃなかった。なので天使病が出たとき「うわああああ」と絶望した。陽菜に辛すぎる。
陽菜自身の性格もあるけれど、本当は責める資格なんて誰にもないような気がするな。嫌いというのは分かるけれど、それを盾に人間を邪険にすることはどうかなと思う……。でもみんなうまく行くなんてないんだよな。難しい人間関係がリアルに書かれていてすごいと思った。

2巻は訓練という形で覚悟の一段階目が出来たからか、陽菜の感情がストレートになってきている感じ、かな。
尾田教官良いキャラ。お願いだから支えになって、と思いつつ、きっと任務に忠実な彼女はそれ以上にはならないんだろうなと思うと切ない。あくまでも陽菜は自分自身で戦わなきゃならないんだよな……。
敷島の青春観察が面白い。ばかなおとなめ! ひどい人間のくせに! と思いつつかわいいと思うのは止められないのだった。尾田たちが付き合うのは、彼の人徳のおかげなんだろうか。確かに非情なところがある人だが、憎めない人だと思う。
初の実戦があって陽菜が力の使い方が分かったところで、夏が終わる。最後の夏ってサブタイトルがうわああああん。

誰の世界がひびわれるのか、というのが3巻。この巻から文字がちょっと小さくなってぎっちり詰まっている印象を受けた。行間が狭くなったみたいだ。
樋口ちょーうさんくせーと思いつつ、アイス話の三人仲良しがかわいかった。アイスを食べて、話が進むにつれて実戦と陽菜の必要な『食事』のことがあって、という対比が怖いというか、うわあああという思うことがやっぱり多い「アンゲルゼ」。
覚野が来るのが切なかった。彼自身のきっかけや、「ここにいられる」の言葉がもんどりうつくらい切なくて胸が痛かった。青春ー! 陽菜を取り巻く世界が厳しすぎるせいで、青春が痛甘酸っぱいになってるよー……。
それでラストに敷島の問題発言。あれは、本当の意味での? それとも比喩?

最終巻は分厚いしぎっしり。
敷島と有紗の関係は、戦友であり親子に似たものだったと思うよ……。惜しむということは心を少し渡しているんだから、きっとそうだ。他にも湊自身の戦いがあって、写真の話には涙をこぼしてしまった。
そしてお前かー! という人がロンでした。敷島と東の連係プレーもちょう格好良かった! 軍事ものならではの上司と部下の阿吽の呼吸! しびれる!
一方で冬の町の一幕がまた寂しいというか、甘酸っぱいというかで。孵化のシーンは綺麗だったけれど別れの気配があって唇を引き結んで必死に涙をこらえてました。もーちゃん、十四歳で未来を誓えるあなたはきっと素敵な大人になれると思う。
ああ、あともう一巻あったらよかったのにと思う分厚さと、敵対勢力側女王蜂の存在とか、惜しい楽しみがありました。
敷島の手紙はいい。おっさんの手紙なんてなんてロマンチックなんだ。
とにかくめちゃくちゃ、読んだ! と思える素敵小説でした。同人誌楽しみだー!!
グランドマスター!―あらたなる旅立ち? (コバルト文庫)
誘拐された姫総長・シーカをとり戻した〈黎明の使者団〉一行。ミトラーダ修練会も落ち着いて、早々と旅立った使者団が向かったのは、一見平和で鄙びた町だった。ハルセイデスは、その町のミトラーダ支部にいる、ある人物に会いに来たのだが、その人物は法皇に所縁のある男だった。その頃、町では不穏な動きが…!? カタブツ青年団長・ハルセイデスの苦難と世直しの旅、第2章開幕!(裏表紙より)

終わったんじゃなくて良かった……! という声があちこちから聞こえてくるサブタイトルでした。本当に新たなる旅立ちで安心。
ハルさんがすっかりシーカを守る覚悟を決めた感じ。団員たちに対する厳しさも、これから起こるであろう戦いのためなんだろうなと切ない。ノリはいつも通りだが、ときどき挟まる誘拐時のシーカとハルの様子がどきんとする。髪を拭くシーンはときめいたけど笑った。さすがゴーレム。グランドマスター! の素敵ポイントは、ゴーレムと天然総長の意地の張り合いや駆け引きにあると思うの!
この巻ではどこにいるんだろうと思っていた黒衣青年シラスの過去の伏線が。この話の結末がどこにいくのか分からないので、楽しみにしています。
赤×ピンク (ファミ通文庫)
幼さと、かよわさと必死な姿で、常にショーで人気ナンバーワンのまゆ十四歳——(実は躁鬱の激しい二十一歳)、魅せることに至上の喜びを感じる女王様、ミーコ——(実は恋に悩むSMの女王様)、女の子にモテモテなのに女性恐怖症の皐月——(実は……)

彼女たちが毎夜働くのは、廃校の校舎を改築した非合法ファイト倶楽部。それぞれ、秘めた思いを胸に戦っている——。驚天動地のラブ&アクション!(裏表紙より)

もっとアングラ系(「池袋ウエストゲートパーク」みたいな)かなーと思って読むのびくびくしてたけれど、読むと少女たちに焦点を当てられたさっぱりした現実のお話だった。
まゆが一番分からないなー。死体は分かるんだが、心理がよく分からない。生きることが書かれていると思ったので、一番現実としてリアルな、生活を営んだり命を生み出したりする『家庭』を築くという命への道の方向に、まゆ十四歳を死体として置いていった、というのはいいんだけど、何故ケッコンマニアだ。ケッコンマニアが生に執着している、子孫を残そうとしている、という執着の実体だからだろうか。
ミーコはSMの女王様なので、ミーコの話はぐちゃぐちゃどろどろなのかと思ってたら、実はかなりかわいかった。エロくもグロくもない。師範代がかわいいよ。多分一番かわいいと思う。
戦うことっていうのは、何も戦闘ということではなくて、自分と戦ったり、何かを見つけ出そうともがいたり、自分や世界を問うたりすることなんだなと思った。自分でも何を言ってるか分からないな。
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Author:月子
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