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海波家のつくも神 (富士見L文庫)
 両親を事故で失い、田舎の一軒家で独り暮らしをすることになった高校生・海波大地。他人との関わりを避けていた彼だったが、その家には、つくも神を名乗る少女・リリィが住んでいた。
 彼女は、絵本作家だった大地の両親が書いていた物語に登場する少女だという。だが、その物語は未完のまま。リリィは、大地に続きを書くよう頼むのだが……?
 リリィをはじめ、掛軸の少女やしゃもじの爺さん、ティーカップの新婚夫婦など、賑やかなつくも神たちに囲まれた、大地の不思議な毎日が始まる——。(裏表紙より)

海と山がある田舎。両親が亡くなるまで暮らしていた家に、高校生になってから戻ってきた大地。「大事なものほど勝手にどこかへいってしまう」という、ものをなくしてしまう癖のために、一緒に暮らしていた叔父夫婦と従妹とうまくいかなくなってしまったからだ。両親が遺してくれた家に戻ってきた大地は、そこで何故か、先住の者たちと遭遇する。それは、大地と大地の両親たちが持つ力によって動き回るようになった、つくも神たちだった。
心を閉ざしてそつなくなんでもこなせるようになった大地少年が、つくも神であるリリィたちによって、少しずつ本来の素直な感情を取り戻していく。すごく日常に沿った物語、かつ青春、そして非日常という、読んでいて心地いい物語だと思いました。ほのぼのします。
できれば、もっと見える人との交流もあってほしいなー。大変そうだけど、楽しそう!
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