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英国花嫁組曲 アディントン家の恋する三姉妹 (コバルト文庫)
アディントン家の長女アリスは、父の遺した借金問題に途方に暮れていた。傾きかけた家を救うには、大金持ちの殿方との結婚しかない! 固い決意とともに、アリスは伯爵家の舞踏会に出席するのだが!? おっとりした長女のアリス、夢見がちな次女シンディ、人気者の三女キティ。十九世紀貴族社会に生きる三姉妹それぞれの愛の形とは? 女の子はみんな、幸せになるために生まれてきたの!(カバー折り返しより)

上記あらすじの、キティは三女は正確には四女の末娘。四姉妹のうち、三人の娘たちの恋愛物語。
長女アリスが、家のために結婚相手を探す物語「クリスマスプディングと花嫁」。アリスの一生懸命さと可愛らしさの勝利でした。長女のわりにはふわふわしたところが可愛らしかった。
次女シンディの「ローズティアラと花嫁」が一番好み! 貴族の奥方ってこんなものと思いながら自由奔放に生活しようとしたシンディが、「でもやっぱり私はあの人が好きなんだ……」と涙するところがほろりとしました。気の強い女の子が虚勢を張っているというのがいい!
「スウィートブルーベルと花嫁」は、アリス結婚時、まだ幼かった末の妹キティのお話。姉の結婚のおかげで磨き抜かれた愛らしさと才能で、社交界の花となった彼女が本当の恋を知るんですが、恋に溺れる感じが、英国ロマンス! という雰囲気。もっと濃密な描写だったら完全にヴィクトリアンな話ですよね(これでも充分ヴィクトリアンですが!)
個人的に、修道院に行った三女ファニーと、跡継ぎの弟ヘンリーの話も読んでみたかった! ファニーは絶対色々あったと思うんですよねー。あったら面白いと思うんですけれども!
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