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エムブリヲ奇譚 (角川文庫)
「わすれたほうがいいことも、この世には、あるのだ」無名の温泉地を求める旅本作家の和泉蝋庵。荷物持ちとして旅に同行する耳彦は、蝋庵の悪癖ともいえる迷い癖のせいで常に災厄に見舞われている。幾度も輪廻を巡る少女や、湯煙のむこうに佇む死に別れた幼馴染み。そして“エムブリヲ”と呼ばれる哀しき胎児。出会いと別れを繰り返し、辿りついた先にあるものは、極楽かこの世の地獄か。哀しくも切ない道中記、ここに開幕。(裏表紙より)

怪談・怪奇な短編集。迷い癖と言いつつも、異界や遠く離れた場所に突如入り込んでしまう和泉蝋庵とその荷物持ちが遭遇した出来事を主に綴っているんですが、ぞわぞわ怖いものもあれば、人間としてのおぞましさもあり、とても面白かった。
「ラピスラズリ幻想」が好きだなあ。輪廻(転生)ものとしての面白さって短編で描けるのかー! と感動しました。
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Author:月子
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