読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
あるところに天才的な才能を持つ魔女がおりました。名前はイレイナ。十五歳という若さで魔女になったイレイナには、魔女になるきっかけとなった『ニケの冒険譚』に憧れ、旅をするという夢があった。だがその才能をよく思わない魔女たちは師となってくれず、風変わりな魔女フランのもとに押しかける形で弟子入りするも、何故か雑用ばかり言いつけられる……やがて旅立ったイレイナは魔女として様々なものを見聞きして。
表現とか諸々は全然違うんだけれど、物語の構成としてはポジティブな「キノの旅」だなあという印象でした。こういう形で受け継がれているんだなあという気持ちで楽しく見ておりました。
天才魔女、美少女という属性を持ちつつも、中身は普通の十代の女の子で、自分が関わった人や物事が悲劇的な結末を迎えることもしばしばあるのがリアル、かつイレイナの魅力をとても強く表しているように思います。そういうものだという達観することはなく、力不足を嘆き、慟哭し、落ち込む。そういうところがとても良い。
主に登場する人物がみんな魔女なので、女性同士のやりとりが多いのもとっつきやすいのかな。百合というかそういうものが好きな層へ向けたアピールを強く感じるのは、レーベル読者への配慮を感じないこともないけれど、原作は未読なんですがエピソードが面白かったので気になっています。
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