読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
この物語はどうしようもなく、彼女に出会った時から始まる。高校生の七草は、幼馴染の真辺由宇とありえない再会を果たす。誰よりも真っ直ぐで正しく凛々しい、それだけに周囲の人間を傷付けてしまう彼女。だがこの階段島に現れてしまったということが、七草の日常を大きく揺るがす……。
謎の島に暮らす人々を巡る青春ミステリ、ファンタジー風味。原作は既読。
原作通り、高校生たちを描いた部分がひりつく感じで、ああ青春ミステリってこんなだよなあと切なくなる。ファンタジー要素がある青春、ちょっとほのかな恋心みたいなものを感じる作品は多いけれど、ひりひり痛い部分も含めて河野裕作品はやはり飛び抜けて上手いと思います。
島の日常めいた普通の風景に、大事なシーンで挟まるちょっと幻想的な、絵画のようなカットがいいな。好きだ。
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