読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
グラハム家の祖母エレンが亡くなり、娘のアニーはグループ・カウンセリングで話したように、自分の家系は先天性遺伝で精神疾患を発症することを案じていた。アニーの息子ピーターは高校の友人宅のパーティに行くつもりだったが、お目付役として妹のチャーリーを連れて行くように言われる。だがその日、事件が起こる。そしてそれをきっかけに次々と恐ろしい出来事が起き始め……。
「ミッドサマー」のアリ・アスター監督作品。むしろこの「ヘレディタリー」があったから「ミッドサマー」が期待されてそれに裏切らないホラーだったという感じなんでしょうね。むちゃくちゃグロくて悪趣味でぞくぞくしました(褒めています)。
冒頭から不穏な空気が漂っていて、チャーリーの首が飛んだときは「始まったぞ……」感がすごかったです。やばいことが襲ってくるのが目にも明らかで。家庭が崩壊し、ギスギスした食事の席や、どんどん心が離れていく家族と、それに付け入る他人、そして終盤にちらちら姿を見せるようになる怪しい集団。ただのホラー映画と違うのは、凄まじく狂信的な人々がいて、それに巻き込まれていく登場人物たちへの没流感と、恐ろしい存在がもたらす容赦ない悲劇と苦痛がものすごく常識はずれなのにセンスがよいところ。ホラー映画としてこんな風にただグロいのではなくて、理解できなくて気持ち悪くて怖い、というのが味なんだと思います。
ちょっと検索してみたらネタバレ解説のページを見つけたので、面白く読みました。いやあ、何度も見たいと思わないけれど見なくちゃなという気にさせるホラーだなあほんとに。
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