読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

乗っていた蒸気機関車が強盗団に襲われたジョン。強盗団はその機関車に捕縛されているボス・キャヴェンディッシュを取り戻しにきたのだ。だがそのボスを狙っているのは悪霊ハンターのトントも同じく。兄の死をきっかけに、ジョンもまたキャヴェンディッシュを追う。マスクを着けた『ローン・レンジャー』として。
西部劇的世界観の冒険活劇という感じ? 愛する者を奪われて悪党に復讐する、相棒がうさんくさい悪霊ハンター、開拓時代の雰囲気が残る荒野、みたいなものを混ぜ合わせてある。どきどきわくわく感もあるんですが、合間合間に現在(メインストーリーの未来)に視点が飛ぶのがちょっと見辛かった。いや役者さんを映したかったんだよね、わかるよ。
トントは本当にジョニー・デップ氏が作り上げたトントという感じで、この映画の半分くらいの質量で彼の存在感がすごい。
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ニュート・スキャマンダーが捕らえたグリンデルバルドが脱獄した。恩師ダンブルドアとの再会し、クリーデンスやグリンデルバルドを追跡することになったニュートだが、やがて事件は魔法族の権利の拡大を訴える黒い魔法使いの誕生に繋がっていく。
第二作目。ヴィルデモート以前に凶悪な魔法使いがいて、この辺りで起こった出来事が次世代につながっていて、と意外に込み入っていてちょっと難しい「ハリー・ポッター」関連作という印象です。前作は幻獣たちが登場して賑やかだったのが、今回は凄まじく不穏なトーン。戦争というものが、魔法族と非魔法族にどう影響するのかっていうのは描きどころだなあと思います。いやでも悲しい終わり方をする予感しかないんだけど大丈夫か?

江戸時代後期。将軍の異母弟に当たる松平斉韶は立場を利用しては自己中心的な振る舞いで多くの人間を傷つけ、ときには自死に追い込んでいた。このまま斉韶を放置できないと考えた大炊頭は、御目付役の島田新左衛門に暗殺を命じる。
2010年のリメイクの方。仲間を集めて悪い殿様を討ちます、というのが簡単な説明でしょうか。途中で山賊っぽい無法者が加わるのがとても日本の話っぽい。かつ、い人を殺すとたとえ主人公でも報いを受けなければならないというのと、後世に託すように若い人間が生き残るというのがやっぱり日本の話という感じ。
きらきらした邦画感はなく、終盤、斉韶が泥だらけになるように、あえてとても泥臭く作っているんだろうという部分に好感を持ちました。言っちゃなんですが、全員の小汚い感じがすごく侍映画であるところを押し出していたように思う。

潔癖症の詐欺師ロイは、相棒に紹介された精神科医の診察を受け、病状の改善のために別れた妻との間に生まれた娘と会うように勧められる。ぎこちないながらも14歳になった娘のアンジェラと交流を深めるロイ。ある日アンジェラはロイの「仕事」を教えてほしいと言い出して。
ああーやっぱりねー! そういうことだよねー!! という「騙す・騙される」をテーマにした作品。
詐欺師に身を落とすような男の悲哀ぶりやおかしみが描かれている。なんというか、憎めない、優しい人なんですよね。父と娘の交流を描いているかと思えば、あれなんだかおかしいぞ、というのが最後に収束するのが楽しかったです。こういうロイだから、最後にこういう終わり方になったんだろうなあ。

この優しい物語をすべての働く人たちに
ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。なぜ赤の他人をここまで? 気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で自殺した男のニュースだった——。スカっとできて最後は泣ける、第21回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉受賞作。(裏表紙より)
ブラック企業で働く会社員が、線路に飛び込もうとしたところで助けられた自称元同級生の男と過ごすことで、仕事を辞めようと一歩踏み出すまでのお話。
隆の状況や与えられている仕打ちはきついんですが、全体的にさらっとしていて読みやすかった。隆は素直だし、ヤマモトはいいやつだし、これからの二人が楽しく生きてくれることを祈る。

出版社の校閲部で働く河野悦子。彼女の周りの人たちにもそれぞれ悩みや驚くべき過去が! 他社から引き抜きオファーを受けたファッション誌編集者・森尾。彼氏に仕事を理解してもらえない、カタブツ文芸編集者の藤岩。文学賞落選で荒れる作家に対応する、悦子の天敵(!?)貝塚。同僚のお洒落男子、エリンギ似の部長、悦子を気に入るベテラン作家など個性的な面々が大活躍。仕事への活力が湧くワーキングエンタメ第2弾。解説・唯川恵(裏表紙より)
『校閲ガール』の裏で、各々が何を考えて、どんな状況にあったのかという番外編。個性的な登場人物が、各々の考えや信念でもって悩みや過去に向き合う。
意外だったのは部長の過去。ああ、きっといるよねこんな作家……という強烈な書き手との過去がひりついて、だからいま部長はこんなに穏やかな人になったんだなと思いました。しかし意外と男性に向ける視線がきついな! 女性に対する視線はわかるわかるとなるんだけれど、結構男性に厳しい。だがそこがいい。

物が人の形を取った者《霊器》を治す霊医として、独り立ちしたばかりの少女・月瑛。新しい患者は、国の宝剣が本性の美青年! 西洋風の衣装をまとった彼は異国から贈られた宝剣で、治療しないと国の一大事になるらしくて……。王宮で王の妃の振りをしながら治療をしてほしい? 宝剣様は治療を受ける気が皆無だし、その上、舞まで披露することになるなんて難題ばかりなんですけど! 剣が本性の青年と霊医の少女の中華風お仕事ラブ!!(Amazonより)
中華風ファンタジー。付喪神のような存在、霊器を治療することのできる霊医の少女が、国宝を治療するために才人にさせられて、さらには剣舞で吉兆を呼ばなければならなくなる。
一生懸命な月瑛は霊医にも関わらず、妃嬪が舞うような剣舞をやれと言われて頑張ってしまうくらい一途な子なんですが、その分、治療される側の紫月が頑な過ぎて、もうちょっとデレていいのよ! と何度叫んだか笑
中華風なので洋装が出てくるところにときめきました。異国の格好をするのいいですよね!