読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
ヨーロッパの食文化はすべて修道院から生まれた!? 芳醇なワインやシャンパン、香り高きハーブ料理、風味豊かなチーズ、甘くとろけるチョコレート……。ヨーロッパ文明の向上に大きく貢献した修道士たちの功績は、食文化全体にも及ぶ。
女子修道院にとびこんだ本書の著者ガブリエラ・ヘルペルは、修道院における聖なる食生活の秘密について学んでいく。
心と体にやさしい52のレシピも収録した「修道院の食卓」の決定版!(カバー折り返しより)
修道院の生活についてもっとあるのかと思ったら、修道院とその食の歴史についての導入みたいな本だった。それはそれで面白かったので、もう少し調べてみたくなりました。
レシピがあるのが嬉しい。どんなものなのかなーと想像するのが楽しいです。
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有名な進学塾に入学した17歳の都。彼女はこれまで『特別』な存在として、学校に通わず、閉鎖された環境で過ごしてきた——。生まれて初めてできた友人・璃花との話の中で、都は塾に『特別な生徒』がいるという噂を耳にする!自分の情報がすでにもれていることに危機感を覚えた都。そんなとき、塾の生徒の今日子と初音が言い争う現場にでくわして…!? 四人の少女を取り巻く陰謀が動き出す!(カバー折り返しより)
『白い花の舞い散る時間』の過去に当たる話。白い花〜を読んだのが何年前だって感じなので全然内容を覚えていないんですが、この話はこの話として、特別な少女が平凡を偽りつつ、普通ではない生徒たちに混ざって、『塾』で過ごしているところがすごく少女的でよかった。同じ年頃の閉鎖空間にいる少年少女たちの話っていいよなー!
『CREA Traveller』連載時から人気のガイド・エッセイが待望の文庫化。1995年から続ける個人サイトでは3000軒におよぶレストラン・レビューを書き、おいしい食事のためには労を惜しまない著者が、悩みに悩んで選び抜いた15エリア珠玉の二泊三日旅。旅先の食事は絶対に外したくない人必見の旅(食べ)エッセイ。旅のお供に、かばんにどうぞ。(裏表紙より)
金沢、伊勢志摩、仙台、高知、札幌、広島・尾道、大阪、那覇、長崎、軽井沢、秋田、名古屋、福岡、京都、東京というエリアで、二泊三日するなら何を食べるか、コースを作ってみたという本。二泊三日じゃ足りない! というのが伝わってくるようだった。食時期に行く回数があるから全部回れないものなあ。
食エッセイというよりは紀行文に近かった。これはこれで面白いな。
日本語教師の職が東京にあると聞き、田舎を飛び出した女子大生の花。歌舞伎町の外人ホストに催眠術をかけられ、廃墟寸前のビルに連れ込まれる。そこは魑魅魍魎たちの巣窟「歌舞伎砦」、外人ホストの本性は猫の妖怪だった。法外な高給に誘われ妖怪の日本語教師となった花を待ち受ける運命とは!?〈文庫書き下ろし〉(裏表紙より)
五島列島の島の網元の一人娘の花と、島の男たちと正反対に理系気質のもやしっ子の弟の直人。この二人が、大叔父を頼って歌舞伎町に行ったところ、そこには歌舞伎砦という名の人外魔境が存在していて、そこに暮らす外国生まれのあやかしたちと関わることになる。
あらすじから想像した話から、だいぶと魑魅魍魎成分強めのカオスっぷりが面白かったです。ほっこりあやかしものかと思ってたのに、とんでもない魔窟で冒険してた。嬉野さんの作品ってそういう力強さと話の構成とか設定の巧みさがいいよなあ。面白かった。
敏腕だが、お金に汚い弁護士・吾妻正義の孫つぐみは嘘をついている人の顔が歪んで見える特殊な能力を持つ女子高生。正義の許に来る依頼は難事件ばかり。“相続放棄を迫られた後妻”“詐欺師扱いされた投資コンサルタント”“DQNネームを改名したい女子高生”“隣人から引っ越しを迫られる犯罪者の息子”、依頼人や原告の“嘘”に隠された真実に幼なじみの草司と共に挑む!
"嘘"に隠された依頼人の本当の願いとは!?(裏表紙より)
事件解決スッキリ爽快! というわけでは全然なくて、ぐっと飲み込まなくちゃならないところや決断しなければならないところもあるんだけれど、リアリティがあって面白かった。草司の謎が解決してないし、つぐみの過去もはっきりしないので、めちゃくちゃ続きが読みたい!
主人公のつぐみが事件を解決するわけではなくて、ただの一般人として、憤るところは憤って、やってほしいと思うところでは行動して、っていうのがよかったなあ。
両親を事故で亡くした小学生の太輔は「青葉おひさまの家」で暮らしはじめる。心を閉ざしていた太輔だが、仲間たちとの日々で、次第に心を開いてゆく。中でも高校生の佐緒里は、みんなのお姉さんのような存在。卒業とともに施設を出る彼女のため、子どもたちはある計画を立てる……。子どもたちが立ち向かうそれぞれの現実と、その先にある一握りの希望を新たな形で描き出した渾身の長編小説。(裏表紙より)
希望を持たせた結末で読者を救うことはよくあることだけれど、現実を書き切って本当に、ひとかけらの希望だけを握らせて終わらせる物語が、読者を救うことだってきっとあるんだろうな、と思わせてくれた作品でした。
どうしたって弾かれる「施設の子」なのに、それぞれの性質がまた弾かれる要素となって、出口が見えない感じ、きつい。けれども何かを成し遂げるために一生懸命になった自分たちを、太輔たちはきっと大人になっても誇れると思う。
田舎領主のレナルドは、たいそう焦っていた。結婚相手がみつからないのだ。19歳で長身の男前、しかし特に財産が多いわけでもなく、極度の恥ずかしがり屋で一見無愛想とあっては、嫁いでくれる物好きなどいない。さらにレナルドには、月夜に狼に変身してしまうという秘密まであった。一縷の望みをかけて顔を出した王都の夜会で、ついにレナルドはメレディスと名乗る貴族令嬢と出会うのだが…!?(Amazonより)
ふわふわ、あっさりな可愛らしい恋愛ものでした。
狼化しているときは尊大かつ素直なのに、人型になった途端口下手で無愛想になる不器用な伯爵様と、ふわふわ柔らかで心優しい、変わり者ゆえに結婚相手が見つからないご令嬢。最初から結婚することがわかりきっている二人の恋は、ほのぼので可愛い。
ところで、江本さんのくせなのかな、料理とか薬草について書かれるときにどこかで見たような文(たとえば別作品で書かれていた似たような箇所)だなあという印象を抱いてしまいました。加えて周囲の反応に同じような感じなので……。他の作品がどうなってるか気になる。
離れの爆発事故で母を失い、ショックのために精神科病院に入院していたアナ。退院したアナは、姉アレックスと父、そしてかつての母の看護師でいまは父の恋人となったレイチェルの迎えられる。すでに母親のように振る舞うレイチェルに反発するアナとアレックス。母が本当に事故死したのか調べ始めると、次々に不審なものが浮かび上がってくる。
韓国のホラー映画のリメイク作品。そっちは見ていないですが、気になるなあ。
主人公と姉で、怪しい継母の疑惑を突き止めて行く話ですが、この設定でのホラー映画ってこの情報の時点でだいたい察せられるというか。どのくらい驚かせてくれるのかなっていうのを期待しちゃいますよねー! っていう。そしてちゃんとその期待を裏切らないでくれたので面白かった。突飛なものじゃなくてちゃんと理屈があるオチに思えて好感を覚えました。
自殺を試みたものの失敗した貧乏役者の桜井は、訪れた銭湯の浴場で滑って頭を強打した男のロッカーの鍵をくすね、男の私物をいただく。しかしその男は頭を打ったショックで記憶を失っており、すり替えられた鍵(荷物)のせいで自分を桜井だと思い込んでしまう。結婚したい女性編集者の香苗はそんな彼に惹かれていく。一方、そんな男の数々の私物に偽造免許や拳銃などを発見した桜井は、やがて殺し屋コンドウに行き着き……。
いろんな偶然が絡まりあって、もつれにもつれて騒動に発展する。こういうドミノ仕掛けのような話、好きだなあ。
売れない役者が殺し屋になるっていうのはもう定番だなあという気がしつつも、その殺し屋が実は、っていう種明かしがものすごく好きだった。なるほどなー! って感じだった。着メロの演出もすごく好きだったし、音が結構重要な演出を担っている感じで面白かった。