読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
15歳の魔女・リジィが相続し、ひとり引っ越してきたのは、ローデンシュア六番地にある、荒れ果てたお屋敷。そこには、魔力と結界に囚われて出られない幽霊たちと、危険で不思議な魔導具の数々、さらには悪魔まで棲んでいて……!? 記憶を失くした少年の幽霊・フレッド、そして理想の男の子・アランとの出会いが、小さな魔女の恋と幽霊たちの運命を動かしていく——。
神尾アルミが放つ、恋愛魔法ファンタジー!(裏表紙より)
児童文学のような世界観の、魔女と幽霊のどたばた同居もの、現代風。
ちょっと世間知らずだけれど前向きで元気な魔女リジィと、多数の幽霊たち。魔女たちが残したたくさんの魔道具。そして学園と、わくわくする要素がたくさん。一つ一つの要素にロマンが感じられて素敵だなあと思って読みました。
ルイが実は父親なんだろうなとか、イクリプス派とはなんぞやとか、ウルキエルの存在が突発的でもっと秘密がありますよねとか、色々あってもう少し長く読んでいたかったなあという気持ち。
人のオーラが見える貧乏伯爵令嬢のリナ。彼女はある日、第三王子ジルベルトの婚約者を決める夜会に強制的に参加させられることに。場違いだし、王子をちらっと見たらさっさと帰ろうと決意した矢先……。なんですか、あれ! オーラが眩しすぎて目がつぶれる!? 絶対に関わりたくないっ——と思った翌日、どうして挨拶すらしていない私が王子の婚約者候補になってるんですか!?
オーラが見える貧乏伯爵令嬢と(オーラが)眩しすぎる王子の王宮ラブコメディが短編つきで書籍化!(裏表紙より)
貧乏伯爵家の出身で、ちょっとマイペースな気質を持ち、オーラが見えるがゆえに素直な令嬢のリナ。オーラが眩しすぎる王子様を直視できずにいたところ、その態度が気にかかったジルベルトの妃候補の一人に加えられてしまう。周囲は身分も立場も教養も素晴らしいご令嬢方ばかり。しかし純朴な性格のリナは彼女たちに気に入られることになり、さらにはジルベルトも接近して……。
目が潰れるー! 眩しいー! っていうラブコメかと思ったんですが、意外と政治要素も絡み、王位継承問題の決着をみることに。トリアンナ妃がとても頭のいいすごーくいい人で、リナと会えてよかったねという気持ちです。実の息子たちに警戒されているトリアンナに対してまったく物怖じしないリナが微笑ましい。
ヒロインのたらしぶりが楽しかったです。
読んだその日から、ずっと忘れられないあの一編。思わずくすりとしてしまう、心が元気になるこの一編。本を読む喜びがページいっぱいに溢れるような、とっておきの物語たち。2000年代、「小説すばる」に掲載された短編作品から、とびきりの12編を集英社文庫編集部が厳選しました。人気作家たちの短編がこの1冊で楽しめる、贅沢なアンソロジーです。今までにない、極上の読書体験をあなたに。
浅田次郎、伊坂幸太郎、石田衣良、荻原浩、奥田英朗、乙一、熊谷達也、桜木紫乃、桜庭一樹、道尾秀介、宮部みゆき、村山由佳の短編を収録。
どれも面白くて、おおーと思いました。特に光っているのは熊谷達也さんの「川崎船」。少し古い時代の地方での漁師物語を方言交じりに書いているのですが、短編には思えない密度でものすごくのめりこんで読んでしまった。
瑞燕国で最下層とされる尹族の少女・玉瑛は、皇帝の「尹族国外追放」の勅命により、下女として働いていた貴族の屋敷を追われた。山中を彷徨う玉瑛は追いついた騎兵に斬られ、尹族差別の元凶となった皇帝の側室・柳雪媛への恨みを胸に意識を失ってしまう。意識を取り戻したとき目に入ったのは、見知らぬ女。高価な調度品。そして女が玉瑛に呼びかけた。「雪媛様」と。(Amazonより)
奴婢である玉瑛は、主人に虐げられ、搾取される少女。ある日殺されそうになったところを逃げ出したが、騎兵に斬り捨てられる。そうして死を覚悟したはずだったが、玉瑛の心は過去へ飛び、尹族差別の元凶となった柳昭儀に入り込んでいた。
素性の知れぬ、だがさぞ名のあったことだろう老師に教えを受けていた玉瑛=雪媛は、その知識を「予言」として用いて未来を変えようとする。そうして自らを切り捨てた男、いずれ将軍となる青嘉を手元に置くが、不信感を募らせる彼は雪媛の素顔を知るようになり、惹かれあって……。
転生ものめいた、時空跳躍のような設定を用いた中華風ファンタジー。時間ものは大好きなんですが、後半の流れがたいへんに熱く、青嘉が未来にたどり着いたところから展開がもう「うおおおおおお」という感じで、とてもよかった。もう終わりなの!? っていうここから始まる予感のあるラストも大変よかった。きっと雪媛はやり遂げたんだろうな……。だから不幸な転生も跳躍もこの世界線では起こらなかったんだと思います。そう信じたい。
婚約式の場で大怪我をして政略の駒になれなくなったフェリシアは、王である兄の計らいにより、彼の腹心でフェリシアの初恋の人、オーウェンと結婚することになる。けれど彼の献身ぶりは夫というより従者のようで、夫婦の営みもないまま。不本意な結婚を強いてしまったと心を痛め、彼から離れようとするフェリシアだったが…。「今から貴女の夫として振る舞わせていただきます」オーウェンは箍が外れたかのようにフェリシアに欲望をぶつけてきて―!?(Amazonより)
虐待を受けて育ったゆえか生まれつきのものか、「人」の自分と「獣」の自分を持つオーウェン。優秀すぎる彼はいわゆるサイコパス的な人物で、高い能力を持ちながらも一種の狂気を備えた性格。王太子殿下のご学友として選抜された先で、運命の人、王女フェリシアと出会う。
愛されて育った無垢なお姫様が、獣のような思考を潜ませた男性と恋をするっていうのは、やっぱりすごくいい。オーウェンを丸ごと受け入れる彼女はまさしく「お姫様」だなあ。
お兄様が想像以上にいい人で有能……というのか思い切りがいいというのか、まあオーウェンの本質を見抜いてそばに置くくらいだから普通の人のはずがなく。
汚れたものと清らかなものの対比がすごくよくて、狂おしくもピュアなTL小説だと思いました。こういう仄暗い作品、最近の少女小説ではなかなか読めないように思うんですが、TLだと読めるのかー。面白かったです。
史上初! こんな本が欲しかった…!!
ようこそKポ沼へ!
"アノ界隈"の実態に迫る珠玉のインタビュー!(感涙)
現役マスター/ガチ恋マダム/新大久保の民/ソンムル芸人 …etc(帯より)
韓国アイドルグループの追っかけの人たちの、推し方とかマナーとか、ファンたちの状況などをまとめた本。ポップで二色刷りとか三色刷りのたいへん可愛らしい本なんですが、フォントとデザインに凝りすぎてて読みづらいという。
それはともかく、K-POP沼の人たちの独特のルールが解説されていてとても面白かったです。追いかけているのは芸能人で、アイドルなんだけど、違う国でメインに活動していると独自のルールや文化があるよなー。認証(プレゼントを身につけてもらえる、写真が上がるなど)っていうの、中毒性があってヤバそうだな……と思いました。
孤児であったダスタンは、たまたま通りかかった国王にその勇気を讃えられ、血の繋がらない息子として迎え入れられて王子となった。兄王子二人とともに戦いに赴いたダスタンは、攻め落とした都で美しい姫タミーナと出会う。しかし彼女が守る「時間の砂」の短剣と陰謀に巻き込まれ、追われることとなり……。
王家の血を引いていないながらも、父と兄たちとの仲は良好、ちょっと勝手な振る舞いは多いけれど信頼されている王子ダスタン。王座を狙った陰謀と、肉親の裏切りにあったダスタンは、真実を明らかにすべく、ヒロインとともに戦う。
とってもすっごく王道ファンタジー。また時を巻き戻すことのできる短剣というのが、とてもいい小道具。ロマンがある。
勝気すぎるヒロインがちょっと、と思うこともあるんですが笑 彼女とか映像が古き良き冒険ファンタジー(インディ・ジョーンズとかの)を感じさせて、見ていてわくわくしました。