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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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レシピブログで夢をかなえた人たち (ヴィレッジブックス新書)
料理ブログからレシピ本を出版したブロガー6人の軌跡をまとめました。「料理ブログをステップに本を出したい」「料理を仕事にしたい」という方たちにうれしいブログの書き方から夢に近づくための方法を含めて、一人ひとりの個性あふれるストーリーが詰まっています。本書がみなさまの夢をかなえるきっかけとなりますように……(カバー折り返しより)

料理ブログからレシピ本を出したブロガーたちの成功体験のお話。2009年の本です。
こういう感じで書籍化になるんだなあとか、料理が好きだったり、意識が高い人たちが料理ブログをやるんだろうかと感じたりなど、知らない世界の話で面白かった。みんなこつこつと「こうやってみたらどうだろう?」「こういう人たちに届けたい」っていうビジョンがあって続けてるんだなあ。勉強になりました。
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文官令嬢の恋愛録 公爵閣下と封じた記憶 (一迅社文庫アイリス)
マリーは、由緒ある伯爵家の令嬢なのに、社交界デビューもせず官僚生活を満喫中。だが、メルトレファス公爵ユージンが上司になって、その人生は急変! 彼はマリーすら知らない過去をちらつかせ、迫ってきて……!? ネット発! 乙女心を捨てた官僚とクールな上司の織りなす秘密の恋の駆け引き開始!!(裏表紙より)

中盤までは、お仕事大好き! なしっかり者のご令嬢と公爵閣下の恋の話だと思っていたんですが、だんだんと話が込み入ってきて、着地までがきりもみって感じでちょっとびっくりしてしまいました。仕事をしているマリーの言動が小気味よく楽しく読んでいたんですが、後半にかけて視点人物がめっちゃ増えたんですよね……。絞ってもよかったのでは……。
とにかくマリーが非常に有能で仕事をしている様子が楽しく、公爵閣下も男前で楽しかったです。しかし結婚歴があって死別とは思わなかった。怪我人のマリーの横に寝そべって「抱きたい」っていうのはちょっとあれだなあ笑
わたしの町は戦場になった (シリア内戦下を生きた少女の四年間)
2016年12月、ジャーナリストのフィリップ・ロブジョワはシリア内戦の取材のため、経済の中心地アレッポを訪れた。
かつて美しい街並みで知られていたが、政府軍と反体制派のあいだの内戦で廃墟と化していたアレッポ。そこで彼は、ミリアムという13才の少女に出会った。
彼女は内戦下で起きた出来事を日記に綴っており、それを世界の人々に伝えることを望んでいた。

戦闘の影に覆われていく平和な日常。
学校の近くに落ちる爆弾、地下への避難。
スナイパーが潜む通学路。

いま、子どもたちが戦争を生きていくとはどういうことなのか。

一人の少女が、内戦下の日々を曇りなき目で綴った21世紀版『アンネの日記』(カバー折り返しより)

平和な日常を綴っていた日記は、次第に戦争に染まっていく。けれどミリアムは家族の導きを得ながら、努めて冷静に日々を、思いを綴る。
危険にさらされながらも懸命に助け合いながら生きる人たちのことが書かれているなあ……と思いながら読み終わりました。すごく静かな文章なんだけれど、彼女たちはどれだけ毎日怯えて、失われていくことを恐れただろうと想像するとたまらなくなる。優しく賢いお母さんが時が経つにつれてミサイルに向かって悲鳴をあげるようになっているのが、本当にもう……。
外から見ているとそこに生きる人たちの気持ちなんて全然わからないものなんだなということにも打ちのめされた。誰が正しいなんて誰にもわからないと思うけれど、誰も利用されてほしくないし傷ついてほしくないよ。
「女子」という呪い
すべての生きづらい女子たちへ。夫の不倫を謝罪する妻、男以上に成功するなというダブルスタンダード、女子力や女性の活躍という言葉に覚える違和感。日本に生まれた女子たちが生まれながらにかけられた呪いを紐解く。

すげえ本を読んだぞ……という気持ち。ジェンダーに関する私自身のもやもやをすごく的確に語ってくれていて、ああーそうなんだよーそうなんだよー! とぶんぶん頷いてしまう。
この国の中にある「女だからなんとかかんとか」っていうのがずっと昔から違和感で、同時に「男だからなんとかかんとか」もすごく嫌悪感があって。個人を尊重される時代だからこその何かにならなければいけない閉塞感はあるけれど、生まれついた性別だからこうしなければならない、ああしなければならないって変じゃない? って思う人はやっぱり増えているんだなあ。
すごく印象的で象徴的なエピソードとして「生まれ変わったら男になりたい? 女になりたい?」という問いかけのやりとりが書かれているんですが、ここで「女! だって男って大変そうじゃないですかー」と答えて男性を頑張っていると持ち上げてあげなければならないのだというのが、もうすっごくすっごく気持ち悪かった。なんだそれ。なんだそれー!!(地団駄)
龍にたずねよ
戦国時代、青海の国。末娘の八姫は、男勝りな十四歳。人質として、龍の伝説がある萩生へ送られ、苦労がたえない。隠居した大殿と、その雑用を一手に引き受ける謎の少年だけが味方だが、その少年には、どうやら不思議な力があるようで……? ある日、萩生が大国から急襲されてしまう。密書を届けるため、そして戦によって荒れゆく山を守るために、姫と少年が立ち上がる……!(裏表紙より)

YA系の戦国もの。後半、というか全体的にもそうなんですけれども、急にノリが(台詞が)現代っぽくライトになったので、ずるっとなってしまいましたが、中高生が面白く読めるソフトカバー版の本だなあと思いました。
戦国時代、男勝りでまったく少女らしくない姫君が、人質にやられた国で自らの行動力と機転で神に見え国を守る。美味しい要素がいっぱいあるので、もっと書き込んでほしかったなあと思う部分が多かったんですが、主人公が大それたことを達成する展開は読んでいて心地がよかったです。最後のまとめが好きでした。
これが最後の異世界トリップ (レジーナブックス)
理由はわからないものの、なぜかしょっちゅう異世界トリップをしてしまう香織。今回もようやく日本に帰ってこられたと思ったのも束の間、あっという間に新しい世界にトリップしてしまった。しかも今度は、美貌の陛下(但しオカマ)の花嫁候補として召喚されたらしい。新しい世界はもうこりごり! 一ヶ所で安定した生活を送りたい! そう思った香織は、その後の生活保障と引き換えに、一年間限定で、陛下と偽装結婚をすることに。ところが後宮の女性たちに喧嘩を売られたり、食べ物に毒を盛られたりと、今回もなにやら波乱万丈で……。ベテラン異世界トリッパーが、平凡生活を目指して大奮闘!? 新感覚・中華風異世界ファンタジー!(カバー折り返しより)

久しぶりにトリップものを読んだ気がする。
中華風異世界にトリップした香織。ただ彼女にとってトリップはこれで五度目であり、大学受験をきっかけに始まったその現象のせいで精神年齢は実年齢+10歳、つまり二十八歳。ようやく大学に入学し友人たちがいるはずなのに現代日本での居場所を見失いつつあるという状況。
この現象をなんとかしたいと思う香織の願いは、はっきりとは書かれていないんですが居場所が欲しい、平和で心穏やかな日々を取り戻したいということで、前半のコメディな部分やベテラントリップゆえのチートに隠されているんですけれど、だいぶと切ないです。どんなに異世界を渡ることが上手くなっても、強制的に世界から引き剥がされてリセットされる感覚、香織は諦めている節があるけれどだいぶと辛かっただろうなあ……。
中華風異世界の後宮で、何もかもわかっているという感じで立ち振る舞うシーンがめちゃくちゃかっこよかったです。こういうのもチートなんだな。勉強になりました。
王子の求婚は淫らで蜜甘~身代わりですが婚約者になりました~ (ヴァニラ文庫)
侯爵令嬢テレジアの身代わりとなったエリシアは、王子・ロイバッシュに求婚されてしまう。美しい赤い髪をもち『緋色の闘神』と呼ばれて恐れられているロイだったが、激しい執着と甘すぎる相武でエリシアを快楽に染めていく。「すべて私のものだ」絶え間なくロイに愛を囁かれ惹かれていくが、彼の側近に別人ではないかと詰め寄られ…!?(裏表紙より)

浅いところをなぞるような話……というのか、台本を読んでいるような簡素さでびっくりしました。TL小説って濃厚なラブシーンが必須ではなかったのか。
エリシアはどこまでも流されていくのはさすがにちょっとなあ。もうちょっと「本当のことを言わなくちゃ」って葛藤してほしかった。こういうジャンルの作品はヒロインに甘いのはわかっているんですけれども。
りこんのこども
「そっか、ママってバツイチなんだー」
「えっ、あのおじさんが、パパだったの」
「妹だけはパパと血がつながってるなんて、ずるいと思う」
「ママ、化粧濃いけど最近、男でもできた?」
「俺、父さんの歴代の彼女、みんな知ってんだよね」
子どもたちの素直な本音に泣き笑い! 6つの家族の実話。(カバー折り返しより)

「cakes」のウェブサイトに連載されたものと書き下ろしを加えたもの。離婚家庭の子どもと保護者から聞き取ったものを再構成したもので、まるで短編小説を読んでいるかのようで読みやすく、面白く、ちょっといい話になっている。
実際は当事者ってすごく複雑で苦しかったんだろうけれど、大人びた子どもたちの眼差しが愛おしいなあ。大人にならざるを得なかった部分もあるけれど、なんというか、しなやかな感じがあってすごくいい。
ルポ 消えた子どもたち 虐待・監禁の深層に迫る (NHK出版新書)
本人の意思や傷病でなく、保護者の都合により保育所や学校に通えず社会から「消されて」しまった子どもたちの実態を調査・報道するために2014年8月、報道局の記者・ディレクターにより結成。同年12月に放送されたNHKスペシャル「調査報告"消えた"子どもたち〜届かなかった『助けて』の声」は全国に衝撃を与えた。(裏表紙より)

放送に際して取材されたものを元に書かれたもの。虐待などのネグレクト、貧困によって社会から消えるようにしてこぼれ落ちてしまった子どもたち、当事者の声が書かれています。
彼女たちはぎりぎりなんとか救われた側で、一方で救われずに命を落としてしまう子どもたちもいて……。その原因については言及せず、ただ現実にこうして存在しているのだということが書かれているんですが、ナミさんが講演をしたように、こうして「消えた子どもたち」の存在はあるんだということを知ることは大きな意味があると思う。知っていると知らないではまったく違うんですよね。
聖者の異端書 (C・NOVELSファンタジア)
——弱きもの。汝の名は女——
わたしの目の前で、夫となるはずだった人が消えた。しかも、結婚式の最中に。「死んだと思え」と言われても、納得などできない。
彼を取り戻すため、わたしは幼馴染の見習い坊主を連れて城を飛び出した——
封印された手稿が語る「名も無き姫」の冒険譚! 第一回C・NOVELS大賞特別賞受賞作。(裏表紙より)

面白かった! 淡々とした名もなき女性の語りで、この世の秘密が語られているのが、とても暗示的だなあ。
主人公というか語り手が「わたし」で、「◯◯の娘・◯◯の女」でしか呼ばれない世界で、彼女は狭い世界を飛び出して無知と無垢と生来の賢さで世界の秘密に触れる。すべての登場人物の配置がファンタジーとして美しくて、読みながらぶるぶる震えてしまった。すべてのものが予定調和的に配置されていて、「わたし」は役割を逸脱しない、けれど大それたことをやり遂げてしまったという結末もすごく好み。
「わたし」の手稿が、旅の同行人であったイーサンの手にあるっていうのが、救いでもありおかしみでもあって、最後までめちゃくちゃ面白かった。こういう淡々としたファンタジー大好きです。
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Author:月子
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