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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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犬恋花伝 ―青銀の花犬は誓約を恋う― (コバルト文庫)
人と獣の姿を持つ不思議な存在、花犬。そしてその花犬を相棒に狩猟をする花操師。花操師見習いのコトナは、過去にあった花犬との辛い別れが原因で、現在の相棒セキとの関係がぎくしゃくしていた。近く行われることになっている、花操師への昇格試験の合格も危ぶまれる中、凶悪な花犬が出没し、多くの犠牲が出たという。それは、かつてのコトナの相棒である花犬ハルシを殺した相手で——!?
きみのおtなりに、ふさわしい自分でいたい——。(裏表紙より)

独特な世界観の民族風ファンタジー。とても可愛らしいお話で、花犬たちが可愛いこと!
犬を使うということと、犬の好物である植物や薬学が詰め込まれた作品で、花を食べる犬って可愛くてロマンチックだなあと思いました。
お話としても、パートナーであること、どういう風に相棒になっていくかにはらはらさせられて、素直な気持ちを伝えて本当にパートナーとなった二人に心からほっとしました。喪失を乗り越えた登場人物って健やかで伸びやかでとても眩しい。
シャリジとスールがまたいい感じで、意地悪なシャリジはともかく笑 スールの人懐っこさにはずいぶん癒されました。
とても可愛らしいロマンあふれるファンタジーでした。
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Babel ―異世界禁呪と緑の少女― (電撃文庫)
『小説とかドラマって不思議だと思わない? 異世界でも言葉が通じるなんて』
 ごく平凡な女子大生・水瀬雫は、砂漠に立ち尽くしていた。不思議な本を拾った彼女は気づけば“異世界”にいたのだ。
 唯一の幸運は「言葉が通じる」こと。
 魔法文字を研究する魔法士・エリクに元の世界の言語を教える代わり、共に帰還の術を探す旅に出る雫。しかし大陸は二つの奇病——子供の言語障害と謎の長雨による疾患で混乱を極めていて……。
 自分に自信が持てない女子大生と、孤独な魔法士。出会うはずのない二人の旅の先、そこには異世界を変革する秘された“物語”が待ち受けていた。
 藤村由紀名義でWEB上に掲載以降、絶大な支持をされた大人気WEB小説が大幅加筆修正で、ついに書籍化!(カバー折り返しより)

プロローグ的な第1巻。「緑の少女」って緑=黒髪のことだと思っていたんですが、どんぴしゃりで緑色の髪をしているメアのことだったのかな。
異世界召喚ファンタジーですが、言語の話が結構多くて異文化交流しているシーンがとても面白いです。甘さとは関係なく淡々と旅をしているところにすごく好感を持ちました。またエリクが淡白ながら有能で、知識欲はありつつもわきまえているところがとてもいい。無駄に冷めてたり熱かったりせず、程よい感じで「自分のしたいこと」をちゃんと実行する人間は見ていて嬉しいです。
雫とエリクは何をなすんだろう。サイトの方でも是非読んでみたい。
さいごの色街 飛田 (新潮文庫)
「おにいちゃん、遊んでいってや」客引きのおばちゃんの手招きで、男が一人、また一人と店に上がる。大阪に今なお存在する「色街」飛田。経営者、働く女たち、客、警察、ヤクザらの生の声に耳を傾け、「中」へと入り込んだ著者が見たものは、人間の性むき出しの街で懸命に生きる人々の姿だった。十二年にわたる取材により、一筋縄ではいかないこの街を活写したルポルタージュの傑作。(裏表紙より)

こういう世界があるということを一つの形にした本だなあと思いました。
善悪とか有無とかいう判断の前に、飛田という場所があってそこに独特の価値観を抱いて生きる人たちがいる。求める人がいるから存在する場所なんだろうけれど、まったく別の世界の出来事のようでもあり、少し怖い。
うーん、感想を書くのが難しい。これが世に出た(世に残る)ことはきっと意味があるのだろうし、多分そういう世界があることを知っておかなくちゃいけないと思うけれど、触れるな、知るな、立ち入るなという場所があることが、心にしこりとなって残る。
ミザリー [Blu-ray]
有名ロマンス小説家のポール・シェルダンは、大人気だったミザリーシリーズが長く続くことに飽いて最終巻でミザリーを殺し、新しいものを書きたいと意欲をみせていた。新たな作品を書き上げたポールだったが、自動車事故に遭って重傷を負ってしまう。助けてくれたアニー・ウィルクスはポールのファンだと名乗り献身的に看病するが、愛する作品でミザリーが死んだことを知り、豹変を始める。

痛い怖い痛い怖いと思って、なかなか最初から最後まで見たことがなかったのですが、今回初めて見通しました。
スティーヴン・キングはすごいわ……としみじみ思いました。こんな展開になるのは嫌だ! というのをためらいなくやって、二回ほどひっと言わされてしまったし、作品を愛するあまり作品に殺されるという展開はすごかった。すごくすごく痛かったし怖かったですが、とても面白かった。
しかしあまりにきついのまた見たいかというと、ちょっとすみません考えさせてくださいという感じです。いやしかし面白かった。原作も読みたい。
アメリ [Blu-ray]
元軍医の冷淡な父と元教師の母の娘に生まれたアメリ。父親の勘違いによって心臓病だと思われてしまったアメリは家の中で母から教育を受けて育ったため、よく空想に耽るようになっていた。母が運悪く亡くなり父と二人になったアメリは一人で生活することを望み、二十二歳になって一人暮らしをしてカフェで働いていたが、ある日を境に人々を少しだけに幸せにする喜びを覚えた。そして自身も恋をするようになり……。

フランス映画ということでなんとなく苦手意識があったんですが、可愛いお話だったなあ。空想に耽る人って映像だと表現不足だったりチープだったりして好きでないんですけれども、アメリのこれは色彩やカットなんかに遊び心があって少し面白かった。
犯罪すれすれなときもありつつ、偶然出会った人のささやかな幸せの手伝いをする、という連鎖的な事件が楽しくて、けれど大事な自分のことには勇気を出せないアメリが可愛らしい。周りの人々の「ちょっと変だ」という個性もすごく調和がとれている感じがしておしゃれに思えました。あんまりやりすぎると下品なんだよなあ個性って。
好きな映画だと思いました。楽しかったです。
ホタルノヒカリ2 DVD-BOX
台湾に転勤して三年。ついに戻ってきた蛍だったが、企画部の雰囲気はまるで変わっていた。以前のきびきびした働きぶりはどこへやら、新人ばかりのそこはやる気のないだらだらムード。しかし蛍の影響で少しずつ仕事がうまく回り始めると、蛍と部長の仲も急接近。ついに結婚の話が出た! しかし何事も「面倒臭い」「まあいいいか」で済ます干物女であることが災いして、様々なすれ違いが……。

干物女でもオンオフの使い分けができていればそれでいい、と思わされた第2期。
1期では蛍の性格が合わないと思いましたが、2期もだいぶと合わないと思いはしたもののだいぶとマイルドになっていたかなあ。部長の時々妙にノリのいい性格は謎だなとは思いましたが……。
当時は山田姐さんと二ツ木さんのやりとりが好きだったのですが、今回もやっぱりなんだかんだでノリのいい二人が楽しくて好きでした。美男美女でしっかり者、に見えて結構凸凹していてお互いに好き合っている、という二人の安心感。それに比べて蛍と部長はどうなんだと思ってしまう笑
小夏さんもいいキャラだったし瀬乃さんも恋愛小説的に美味しいキャラだったなあ。瀬乃さんの性格って一度恋に落ちると結構ベタ惚れしてくれるタイプだと思うんですよ!
モンスター 変身する美女 [DVD]
両親を亡くして天涯孤独となったエヴァンは、カリフォルニアを離れてイタリア行きの飛行機に飛び乗った。そこで出会ったルイーズと恋に落ちたエヴァンだったが、彼女は謎が多く、自分のことをほとんど語らない。しかしルイーズは生き物を食らうクリーチャーであるという秘密があった。

天涯孤独の青年がクリーチャーの美女と恋をする。20年ごとに半分新しい細胞を持ったほとんど不老不死のルイーズなので、生き物を襲うちょっとグロテスクなシーンもあるんですが、人外の彼女と僕というシチュエーションはとてもいい。少年少女でよく見るような関係性も、二人が大人で孤独であるとまた違っていて面白い。次の自分は果たして誰なのかという問いかけとか、不死とか、そういうものを冷静に観察してきた淡々とした雰囲気が底の方に流れている気がする。
すごくさっと終わるので「おや?」と思いはしたものの、「細胞が恋をする」という結論なのかしらと思って興味深く見ました。
作家の収支 (幻冬舎新書)
1996年38歳のとき僕は小説家になった。作家になる前は国立大学の工学部助教授で、月々の手取りは45万円だった。以来19年間に280冊の本を出したが、いまだミリオンセラの経験はなく一番売れたデビュー作『すべてがFになる』でさえ累計78万部だ。ベストセラ作家と呼ばれたこともあるが、これといった大ヒット作もないから本来ひじょうにマイナな作家である——総発行部数1400万部、総収入15億円。人気作家が印税、原稿料から原作料、その他雑収入まで客観的事実のみを作品ごと赤裸々に明示した、掟破りで驚愕かつ究極の、作家自身による経営学。(裏表紙より)

自分にはとても当てはまらないけれど、参考になった! でも全然別の世界の話すぎて参考にならない気もする!
『すべてがFになる』の実際の発行部数や印税額の推移が表にされているので興味深かったです。印税の話、講演や雑誌での対談とか、テレビとか、そういうものの収入について書かれているので、ほーなるほど相場はそんな感じなのかーと思いました。経験してみないとわからないよなあこういうの。勉強になります。
短編復活 (集英社文庫)
涙がとまらなかったあの短編。思わず吹き出したこの短編。記憶から消えない名手たちの技。人生の深淵を鋭くえぐり、生きる歓びを謳う真実の瞬間がここにある。月間小説誌『小説すばる』に掲載された短編小説群から、よりすぐりの秀作16編を集英社文庫編集部が精選! あの人気作家たちの世界が1冊で味わえる、究極のアンソロジー。心を癒し楽しませる、極上の読書体験を保証します。(裏表紙より)

赤川次郎「回想電車」浅田次郎「角筈にて」綾辻行人「特別料理」伊集院静「蛍ぶくろ」北方謙三「岩」椎名誠「猫舐祭」篠田節子「38階の黄泉の国」志水辰夫「プレーオフ」清水義範「苦労判官大変記」高橋克彦「梅試合」坂東真砂子「盛夏の毒」東野圭吾「超たぬき理論」宮部みゆき「さよなら、キリハラさん」群ようこ「キャンパスの掟」山本文緒「いるか療法―突発性難聴」唯川恵「青の使者」という16編。
綾辻行人「特別料理」のああーそういう展開だよねー! っていうグロテスクさが好きでした。
坂東真砂子「盛夏の毒」はエロスも含む後味の悪さが好きです。
唯川恵「青の使者」はその後の展開は気になりますが、そういう凄惨な部分を匂わせるの嫌いじゃないです!
だいたいが大人が主人公だったり視点人物だったりする話で、老いた人が回想する話が多かった印象でした。小説誌の読者層を思うとそういう風にある程度年齢を重ねた人を主人公に据えてしまうんだろうか。
遙かなる虹の大地―架橋技師伝 (C・NOVELSファンタジア)
架橋技師(ポンティフェックス)——〈歌〉で彼方と此方を繋ぐ者——は、いくさの最前線に立ち、自軍を敵地に誘導する橋を架ける。伝説の六色技師だった師に憧れ、人々を幸せにするため架橋技師になったフレイ。だが戦場で「白い悪魔」と罵られ、架橋の技は不幸をも招くという現実に打ちのめされる。心の整理もつかないままに相棒のアリューシャ、守護騎士レオと次なる戦地に赴くが……。
第5回C★NOVELS大賞受賞作(裏表紙より)

橋が持つ役割が詰まっているファンタジー。ここから物語が始まるという感じの顔見せやプロローグ的な一冊でした。
あわいのもの、とか、別の世界のもの、を呼び寄せるのが架橋技師という設定がすごくロマンで! フレイやエーレンフリート、アウグストやドレーゼも、考えの違う者同士を繋ぐ橋がかかってるよなあとか、本当にとことん「橋」が鍵になっている。
フレイとレオの関係がなんだかすごくいい。お互いに無理をしていない感じで、相棒なんだけれど負い目がないというか。信頼しきっているので敵に囚われていても安心感があってなんだか嬉しかったです。
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Author:月子
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