読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

読んだのは単行本。
2001年9月から2002年3月まで、国境なき医師団から医師として、シエラレオネに派遣された、トシこと山本敏晴さんの活動をまとめた本。日記というか、その日何が起こったかとか、自分がどんな仕事をやってきたかとか、そもそも派遣先の状況はとか、そういう内容です。とても読みやすくて興味深かった。
なんというか、文化の違いってここまであるのかとか、貧困って、教育って、と色々思うころがあって、まだまとまっていない。トイレに行った後、必ず手を洗うのは菌の媒介を防ぐためだという、そういう知識が浸透していないっていうところからそもそも始まっていて、けれどそれは、教育がきちんと行き届かなかったり、ゲリラがいたり内戦の恐れがあるっていうこともあって……。けれどその中で、山本さんは、医師としての仕事のほかに、現地の人たちに病院、診療所のスタッフとしての教育も施していく。
これは2002年の本だけれど、シエラレオネはその後どうなったのかな……と思ったら、そうだった、エボラ出血熱が蔓延したんだ……。でも、今は海外渡航の危険情報はレベル1になってるのね(2016年12月21日現在)。
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アンチウイルスプログラムの少女、デュアルとドロシー。地球上のあらゆる時代、さまざまな場所が記録されたデータが、ウイルスに侵食されないよう、監視を行っている。ある時、二人は謎の少女を助ける。リモという名前以外は何も覚えていない、「お花畑」の記憶しか持たないという彼女の正体を確かめるために、三人は旅を始めるが……。
プログラムの人格でしかないデュアルとドロシーが、リモという少女を通じて、この世界のよろこびを知る。けれど、真実を知った時、決断の瞬間が訪れて……。
データでしかない世界だけれど、友人を持ったり、家族を持ったりして、「楽しい」「美しい」「美味しい」などを理解していく少女たちがとても可愛い。まあその時点で悲しい予感しかしないわけですが……。
大事な友達が、いちばん大事なときに救ってくれるっていうのに弱いです。スミレ……。
作り物であったとしても確かに「在る」ものがある、というのが、最後のドロシーの涙にあるように思いました。
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とある事件を起こし、警察に追われていた織音は、「組織」の人間という蒼嶋ユリに捕らえられる。逃亡の手助けをする代わりに、宇宙ステーションのシステムを落とせという。宇宙ステーションには、織音が生まればかりの頃、交通事故で亡くなった母、里美がいた。けれど里美は、織音が知っている写真の姿のままで……。
フルCGアニメーション。一時間ないくらいの短い映画です。SFです。死んだはずの母と宇宙ステーションで再会して、母娘ごっこをするのですが、彼女は本当に母なのか? 宇宙ステーションで何が? という謎と絡んでいます。
見終わって思ったのは、「おかあさんこわい」でした。ヤンデレお母さんだった……。
いや、かっこいいし嫌いじゃないんですけど、娘のためならなりふり構わない感じがすごくて。最終的にクリーチャー……(ごほごほ)
DVDに収録されている短編が二つ。「文使」と「Turquoise Blue Honeymoon」というのがあるのですが、この「文使」がすごく好きでした。白拍子の月草と牛使いの蜻蛉丸の物語なのですが、台詞が面白い。古文調で、現代語訳の字幕が付いている。ちょっとこわいシーンもあったんですが(天井に……)、台詞を聞くのがすごく面白かった。

「親愛なるダディと、ぼくの大好きなメイ・プリンセス号へ」──豪華客船船長の父と少年をつなぐ寄港地への手紙。父の大切な薔薇を守る少年が告げた出来事とは──「薔薇盗人」。リストラされたカメラマンと場末のストリッパーのつかの間の、そして深い哀情「あじさい心中」。親友の死を前にして老経営者に起きた死生への惑い「死に賃」。人間の哀歓を巧みな筆致で描く、愛と涙の6短編。(裏表紙より)
「薔薇盗人」「死に賃」「奈落」「佳人」「ひなまつり」「薔薇盗人」の六つの短編。どれもなんだかビターな味わいです。というか、サラリーマンの描写がなんだかちょっと古い? と思ったら、最初に出た単行本は2000年の刊行なんですね。
ある程度役職を持つようになったサラリーマンや、会社に勤めて長くなってきたという男の人たちが多いです。そのそばにいる女性も少し古めかしい。
その中で一番好きだと思ったのは、母親の元恋人と小学六年生の少女のお話「ひなまつり」。さびしい、と、六年生の弥生がようやく言えるまでの話で、最後はぐっときてしまいました。

奈良の薬師寺で働く明日香。地名やその由来が大好きで、愛読書は『日本霊異記』。とあることをきっかけに、薬師寺では予言をする女性職員がいるという噂になっているらしい……そんな明日香は、少し気になる絵馬を見てしまい……。
装丁が可愛い。本体も赤に金インクで印刷。連作短編集です。地名や『日本霊異記」を絡めているのは、すっごく面白いんですが……なんというか、後半になればなるほど、話が思っていたのは全然別の方向に行って、最終的に明日香の妄想なのか本気の怪異なのかわからない、不思議な話になっていたように思いました。
ちゃんとオチがついていたのは最初の「奇しき岡本」だけで、後は全部後味が悪いか、オチが分からないので「んん?」ってなります。なんかちぐはぐな話だなあと思って読み終わりました。

中堅化粧品会社・白雪堂に新卒で入社した峰村幸子。看板ラインの「シラツユ」販促キャンペーンチーム担当となった。だが、シラツユの売上は下降線、峰村が先輩の槙さんに相談しながら考えた企画は他のメンバーには理解されない。就職浪人中の彼氏との溝も深まり、さらには情報漏洩疑惑や合併の噂まで聞こえてきて……。眼前にそびえる壁を自然体で乗り越えようとする峰村の姿に頑張る気力が湧いてくる、お仕事小説の白眉。(裏表紙より)
さらっとした読み心地。企画で頑張るぞ! というのも、現在の恋愛がこじれたり新しい恋に発展するのも、会社の危機! も、全部少しずつ取ってきたという感じで、ほとんどギスギスしないので気楽に読んでました。峰村がだいぶと柔らかい性格だから、誰かに噛み付いたり喧嘩したりというのがほとんどなかったからだと思う。
多分、この話は、槙さんくらい、三十歳になって次のステップへ、という段階になってからが本番なんだろうなと思いました。まだ峰村は新卒で、会社への愛着心も、仕事しなくちゃという切羽詰まったところもなく、自分はなんなんだろうと思いつめるまで歳を重ねていないから。会社への、シラツユへの愛着や、もっと上へ、となった時に、新しいお話が始まるんだろうな。

2016年11月刊。『楽園の魔女たち』でおなじみの樹川さとみさんが、2013年2月から2014年3月までの入院の記録を、ツイッターでアップしておられましたが、それに加筆修正を加えたものです。電子書籍でも読めますが、私は本が欲しかったので製本版を買いました。
樹川さんのご本は、ずっとずっと好きだったので、新作が出なくて寂しかったんですが……相当な大病をなされたようで。これは胸腺腫、胃粘膜病変、Good症候群といった難病と闘った記録です。
発覚から、治療、検査、病院の様子、転院などなど。読みながら、「いつも読んでたあとがきみたい!」と嬉しくなる。いや、嬉しがっちゃだめだと思うんですけど。相当辛かったはずなのに、冴え渡るツッコミが非常に楽しくて、いまきっと少し気持ちも体調も戻られたんだなあ、と感じました。
ツイッター、フォローしてるんですけど、お元気そうで何よりです。
いつか、新作が読めたらいいなあ、それも『時の竜と水の指環』とか『千の翼の都』みたいな話がいいなあ。そんな風に思いました。

可愛くないけどモテたいし、頭の中はエロい妄想でいっぱい。絶望と欲望の狭間で、私は「女をこじらせ」、気がつけば職業・AVライターに。過剰な自意識と恋愛欲と性欲のせいで、坊主にしたり、サブカルにかぶれたり、親友の彼氏で処女を捨てたり……。それでも「女」はやめられない! コンプレックスを吹き飛ばす力をくれる自伝的エッセイ。(裏表紙より)
亡くなられたと聞いて読む、というのは不謹慎かもしれないのですが、……これもっと早く読みたかったなあ……と思いました。もっとサブカルで、明るく、笑える感じで書かれているのかと思ったら、まったく違った。何につけても「女」「女」「女」。女という価値観がついて回って、読んでいて息苦しい。どうしてここまで苦しめられるんだってくらい苦しい。
女として成長する上で、学校のカーストに苦しめられ、その時点で自分は女としてだめなんだとか、そういうのあるよね……と思うなどする。私は別にいまは特にそう思ってないんですけど、思春期の学校社会でのヒエラルキーは、後々影響するよね……。
自分が一番かっこいいと思う生き方をすれば、万事解決! という気がしたんですが、そう簡単にはいきませんよね。人間の価値って難しい。
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