読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

それは、最期の戦いの始まりだった”
宝石谷を遠く眺望する丘すらも包み込む轟音——。
崩落する宝石谷の光景に、アンブローシアはセドリックの無事を案じて飛びだし、砂丘の神殿を駆け下りる。しかし、待っていたのは最悪の再会。ついに対面を果たした竜王アスコリド=ミトと王女アンブローシア。冷淡に、残酷に、嘲笑するように語られるその“罠”に、アンブローシアは戦慄を憶えてセドリックの名を呼び叫ぶ。
「生き残って!!」と…。
銃と魔法の本格異世界ファンタジー、ついに全ての弾丸が打ち尽くされる!!(裏表紙より)
生き残ったセドリックと流星軍。スラファト軍、アスコリドとプルートの思惑。そして灰海での最後の戦い。銃を使わないまま激しく魔法を使い続けるセドリックは、水の精霊王と対面する。
ええええという展開の連続の後、ルーカとのひとときにほっとし、アンとの蜜月に甘く切ない思いをする。ここになってメルメットの王女という単語が出るなあと思っていたんですが、そういう方向できたか!
アンブローシアと、アスコリド、プルートとのシーンは感動しました。
「ならば、わたしはこの灰のように降る」ヒロイン! まぶしい! ヒロインとしてのアンはなんとなく好きじゃなかったけど、ここにきて私の理想のヒロインになった!!
(中略)
「あの人の元に、たどりつくために」
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流星軍とスラファト軍との最終決戦のまっただ中、瀕死の重傷を負ったセドリックは、エルを見失った心の痛みも癒えぬうちに、ミトと別れることになる。
「誰だ、貴様は」
それは、最悪の瞬間に目覚めた、彼の真の敵との出会いでもあった。
重傷を負ったまま、竜王と対峙するセドリック。一方、最果ての地で会おうと約束し、別れたアンブローシアの身にも、新たな事実がもたらされていた。
「なぜ、竜王はガリアンルードだけを執拗に滅ぼそうとしたと思いますか?」
銃と魔法が世界を律する異世界ファンタジー、ついに終局への引金が引かれる!!(裏表紙より)
アガートの過去、アスコリドとセドリックの対峙、ジュディットとチャンドラースの戦いの決着。
うおおおおお熱かったー!! チャンドラースの本心が明らかになって、涙してしまったぜ……。どこまでも臆病で、だからあらゆる分岐を予測して、英雄視されるからこそ孤独で、という人だったんだなあ……。
セドリックのデスパニックの理由も明らかに。色々とエグい。
後の世にも登場する【ルクナクス】【ミオグランデ】の名前が登場。この辺りで、あれ、もしかして銃姫は使われないで終わるのか、だとしたらどうなんだ!? と思い始める。

ついに砦を捨て、谷への撤退を迫られる流星軍。しかし谷の入り口でエルウィングの姿が見あたらないと告げられたセドリックは、彼女を捜すために砂塵の中へと飛び出していく。そしてついに彼は、エルウィングの正体を目の当たりにしてしまう——!! エルウィングとセドリックの本当の出会い、月読みのお屋敷での真実を知ることになるセドリック。 同じころ、灰海では、そんな彼等を翻弄するように、スラファト軍と流星軍の最後の戦闘が始まろうとしていたのだった!! はたして、セドリックは無事アンブローシアと再会できるのか。そして、正体を知られてしまったエルウィングは——!? 本格異世界ファンタジー、深淵に迫る第8弾!!(裏表紙より)
エルの正体バレから、アスコリドとの対峙まで。ここから一気に二巻続けて読んだので、どこからどこまでの話だったか分かっていないのですが……。
とにかく、人の命が激しく燃えて、生きている、という巻でした。戦いに次ぐ戦いで、みんながどんどん、遠くなっていく感じ……。
女性軍将校、ジュディットがかっこよくて、宿命の敵(かつて愛した男!)に燃え滾りました。チャンドラースがまだあんまり読めない人だったので(この巻では)、ジュディットの方が好きだなーと思っていたんですが、続きでもえがえらいことに。

期せずして灰海で生涯の敵と巡り会ったセドリックは、しかし同時に彼と自身とに秘められた“精霊王”の力が諸刃の剣であることを知る。殺さねばならない。けれど、殺したくはない——。葛藤するセドリック。一方、アンブローシアはセドリックとの再会の約束を胸に、暁帝国へ亡命するガリアン難民隊に同道する途中、アラベスカと遭遇、進軍する帝国軍に随行することになる。スラファト軍と交戦状態に入った流星軍、セドリックのいる“灰海”を目指して。——やがて灰色の地が炎に包まれることも知らず!! 本格異世界ファンタジー火急の第7弾!!(裏表紙より)
続々と人が集まってきて、えーもう最後の話!? 畳むの!? という気持ちで読みました。
一番よかったのはバッツとビニー(とベラドンナ)だよね! ほんっとうによかったー!!! 生きてたー!! だめ人間なんだけど、実力はしっかりあるっていうのがいいよな、この人たち。ティモシーやチャーリーも元気そうで、セドリックを支えてくれるようだ。ほっとする。
そして、エルがやっぱり怖かった……。絶対そういう風に受け取ると思ったけど、思ったけど怖いよー! セドリックは次にどう動くのか、はらはらする。
高殿さんは、闇というものを本当に大切に描くよなあ。すべてのものの心の中にあるから、闇の魔法の力は強い、という設定にぞくぞくする。
「自分のためにしか何かをできない人間は、自分以外のためになにかをする人間を越えることはないさ。俺は、そう思う」

「わたし、ガリアンルードの王女なの」
意を決して告白したアンブローシア。祖国のために敵国へ嫁ごうとするアンに「一緒に暁帝国で暮らそう」とセドリックは言う。全てを捨てる決心の二人——。
だが、姉・エルウィングの容体が悪化したことを知り、二つに一つの選択を強いられたセドリックは、「この世のどこよりも厳しい場所」と言われる「灰海」へと旅立つ。
そして、その地でついに「宿命の敵」との出会いを果たすのだが……!?
いよいよ佳境へと加速する本格異世界ファンタジー、待望の第6弾!(裏表紙より)
5巻の衝撃の告白からの続き。思いを通じ合わせたセドリックとアン。けれどそこに見えるちょっとした違いが怖くて、セドリックがんばれまじがんばれと握りこぶしで応援してしまう。そして一方、エルの言動の明るさが、狂気を感じさせてびくびくしてしまいます。もうエルの優しさや穏やかさがそのままで受け止められなくなってきたよ……。
セドリックとアンはどんな形で再会するのか……すっごいどきどきする。
登場人物がいっぱいになってきたので、最初のカラーページ人物紹介はとても嬉しかった。

猫とぬいぐるみ、どっちをとるか。こう聞かれたら、私、どうすればいいんだろうか。おっと、これは高校生の頃からSF作家として活躍してきた新井素子の楽しい日常備忘録です。子供の頃からやたら好きだった本のこと、小説家を夢みてきたこと、結婚したことナド。素子さんちを訪ねたような軽快エッセイ。(裏表紙より)
新井素子さんって、小説もエッセイも同じ呼吸、同じ文体で書くんだなー、と思った一冊でした。新井さんが書く登場人物のような新井素子さんであった。何を言っているか分からないが、新井さん自身が登場人物みたいなように読めてしまった。不思議な人だなあ。
ぬいぐるみをぬいさんと呼んだり、それが400体近くあったり。本の話。旦那さんとの話。お家の話。最後まで読むと、やっぱりちょっと変わった方なんだな……と思いました。

“幸運のさる”を見つけた中学生が次々と姿を消し、盲導犬は飼い主の前で無残に殺されていく——。狂気の犯罪者が街に忍び寄る中、アーチェリー部主将の女子高生・マドカが不思議な邂逅を遂げたのは、この世界で最も無力な騎士だった。瑞々しい青春と社会派要素がブレンドされた、ファンタジックミステリー。(裏表紙より)
面白いと聞いていたのを、ようやく読みました。評判に違わずとても面白かった! 女子高生×幽霊×ミステリーです。騎士とか書いてるからもっとファンタジーなのかとびくびくしていたんですが、ちゃんと地に足がついた話だった。そして少し悲しい物語でした。
主人公マドカの、人のつながりがすごく楽しい。次へ、次へとつながって、表立って動いているのはマドカだけれど、みんなでみんなと街を守っている、という雰囲気がとてもいいなー!
ぞっとした事件は、インベイジョンの章。てっきりベッドの下に同居人が……みたいなホラーかと思ったら、もっと凶悪な犯罪だった。それから灰男の章は、アーチェリー持ち出したときキター! と思いましたが、もうどうなるかどきどきで必死に文字を追っていました。
本当に面白かった! 684ページの文庫なのにあっという間でした。

自身の秘密を知り、来るべきときに備えて、再び秘匿される、海神の花嫁となったシェルタ。だが、別れを告げたはずのカルフとソティラスは、水の一族の長シンティリーオから、世界とシェルタの役割について知らされていた。カルフとソティラスはそれぞれにシェルタを救う術を探すために動き出すが、やがて決戦のときが近づき……。
第五巻にして最終巻。アヴェントの娘の選択の物語です。三角関係がどうなるかと思っていたんですが、最終巻を読んでいると「そんなことは後回しだ、とりあえず主人公の戦いを見るんだ!」という気持ちになっており……でもやっぱり三角関係が美味しいのだった。
というか二人とももうメロンメロンじゃないっすか! 殺伐とした三角関係にならなくてよかった! 最後にはすごく和みました。にやにやの嵐でした。ここまで二人が立場をはっきりさせたのだから、不幸な未来にはならないだろう! カルフとソティラスが親友で、相手を尊重し合いつつ、好きな相手に懸命になるというのが、本当にいい関係だったなあ。かわいげのある男たちは大好物です。
四巻までで過酷な状況や自分の選択によって、思いきりへこんできたシェルタも、最終巻まで来たら、間違ったとしても毅然と立ち向かう強さを得ることができていて、よかったなあ。ずっと自罰的な意識が漂っていたので読むのが息苦しいときがあったのですが、最後は透き通った空気が漂ってきて、物語の終わったこれからが楽しみな最終巻でした。
面白かったです!! ありがとうございました。

自治国間の争い絶えぬクラナ半島。アイオーニアは、自治国ティレネを勝利に導く姫将軍として名高い少女だ。奴隷身分の異母妹イオニアを守るため必死で戦い続ける彼女に、美しい傭兵エフェロスは禁じられた想いを抱くようになる。一方異民族として軽んじられてきた異母姉ドーリアは、アイオーニアを追い落としティレネの権力を握ろうと、策謀をめぐらせていて——。それぞれの愛と運命を辿る三人姉妹の、ヒストリカル・ロマン!!(裏表紙より)
市民階級だが愛されない異母姉ドーリア。跡継ぎと目されるがまだ十六歳の少女アイオーニア。父から愛されているが奴隷階級ゆえに虐げられる異母妹イオニア。アイオーニアを中心とした三姉妹が、国が戦い、人が傷ついていく中で、振り回されたり勝利を手に入れたり、足掻く物語。
視点がよく飛ぶので読みづらかったんですが、姉妹ものはいい……! 悪女のドーリアも、姫将軍と呼ばれるせいで泣けないアイオーニアも、心優しく力のないことを悔いるイオニアも、それぞれにいい! 戦う姫ということでアイオーニアを応援するつもりで読んでいたら、うっかりイオニアとライアスに胸を掴まれてしまった。ここで二人が幸せにならないところが、悲しくていい……。

「愛してるわ! ずっと昔から……。子供の頃から、愛していたわ!」
町でいちばん美しい、娼婦の四姉妹が遺したものは?(1、2、3、悠久!)、
黄色い目の父子と、彼らを愛した少女の背徳の夜(ジャングリン・パパの愛撫の手)、
死にかけた伝説のロック・スターに会うため、少女たちは旅立つ(地球で最後の日)、
——桜庭一樹のゴージャスな毒気とかなしい甘さにアーティスト野田仁美が共振してうまれた、極上のヴィジュアルストーリー集。(帯より)
装丁がすごく素敵なので購入しました。赤の紙や、印刷、中表紙の紙などがすごく凝ってて素敵だ……。中に入っている絵もぞくっと怖くて艶かしくていい。
町でいちばんの美女が生んだ四姉妹の末っ子と、父違いの弟から始まった、のろわれたひとたちの話……と感じたのは、みんなが「うつくしい」「薔薇のかんばせ」という美しさという呪いを受けているように思えたからです。美しい=呪い、残酷、みたいな。そこからぽろっと落ちたものとして現れる、音楽や芸術といった、刹那的に輝く(爆発的に広がる)もの。世界というものがぎゅうぎゅうと凝縮されたら、こういう気持ちの悪い話(ほめてます)になるのかなあ。
気がついたら繰り返し読んでそう。すごく贅沢な本だった。