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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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そして花嫁は恋を知る 大河は愛をつなぐ (そして花嫁は恋を知るシリーズ) (コバルト文庫)
事実上、ブラーナ帝国の支配下にあるネプティス王国で、女でありながら近衛兵を務めるナルメル。自分の国が、他国に支配されながら発展を遂げていることに、複雑な感情を抱いている。そんなとき、ブラーナ帝国の皇子アリアスが総督府の長官としてやってきた。彼の責任感のない発言や態度から、はじめは軽蔑していたナルメルだったが、護衛として共に行動するうちに意外な一面を知って…?(裏表紙より)

嫁恋シリーズ番外編。『紅〜』で舞台だったネプティス王国の中編が二本。一本は、ナティール即位後のお話。もう一本は、即位前のお話。相変わらずべたべた甘いお話ではなくて、国の興衰とはみたいな話があったり、国の在り方や各国文化についての入門書を読んでいる気分になります。面白い。
「大河は愛をつなぐ」が、真っすぐな少女近衛兵と無気力な皇子様という組み合わせで、二人の会話を見ていると楽しいです。嫁恋はみんなどこかしら柔らかで『お姫様』だったので(『緑の森〜』のエリスセレナは例外かな?)、ナルメルのキャラクターは新鮮で面白かったです。ちょっと間が抜けた感じも可愛らしかった。
「草原の女王」は女族長のお話。ナティールはあちこちでフラグを立て過ぎだな!
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やおろず弐 でこぼこな恋、始めました。 (Regalo)
祖母の死をきっかけに、八百万の神様たちが見えるようになった澄香。神様たちの姿は澄香のイメージによる。バレリーナ、巨大な招き猫、関羽、公務員などなど……騒がしい神様たちとの日常の中で、澄香には、ある異変が起きつつあった。

連作を繋ぎ合わせた長編。あらゆるところで笑わせにかかるのやめて! と叫んでしまう、楽しいお話でした。腹筋痛い。そういうお腹を抱えたり噴き出したりするところがあるかと思えば、野呂君や家神周りのエピソードは、切なく、優しく、じんわりと感動して、この絶妙さが本当に好きでした。「澄香の段」のラストは震えてしまった。こういうのがいいんだよー!
楽しく、優しい気持ちになれる物語でした!
ぼくのうた (幻狼ファンタジアノベルス)
蘇った名もなき魔王の軍勢により、滅亡の危機に瀕するマルー王国。
かつて魔王を倒したという神剣デアンハークを手にできるのは、
十八歳以下の若者だけだった。かくして国中の若者が集められ、
魔王討伐のための「王国献身隊」が結成される。
苦難に満ちた旅に挑む少年少女たちの運命は——!?
鬼才・十文字青が渾身の力で描き上げる、ファンタジーの神髄!!(裏表紙より)

復活した魔王の討伐のため、集められた少年少女たち。その困難な旅が描かれる。ストーリーはRPGっぽくて、すごくシンプル。文章が硬質で、固い岩のような印象で面白かった! 旅の仲間の関係の険悪さとか、少しずつの変化(いい方向も悪い方向も)が描かれていて、リアルだなあと思ったり。みんながどこかしらすり減っていく中で、トアとササが癒しでした。
神話とか、神様の話も作り込まれているようで、これももっと見たかったなあ。少女神にときめきました。もっと超長編で読んでみたかったかも!
面白かったです。
パレード (幻冬舎文庫)
都内の2LDKマンションに暮らす男女四人の若者達。「上辺だけの付き合い? 私にはそれくらいが丁度いい」。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め……。発売直後から各紙誌の絶賛を浴びた、第15回山本周五郎賞受賞作。(裏表紙より)

第1章の良介の章や第2章の琴美の章を読んでいるときは、「うーん?」と思ったんだけれど、後半になるにつれて面白くなってびっくりした。私の中の面白い本の基準に「自分が楽しいかどうか」というものがあって、登場人物の怠惰な感じが最初は空気に合わなかったんだと思う。でも、読んでいくうちに、繰り返し描かれる「自分が知っているあの子は、自分の知っている一部分でしかない」ということが、面白くなってきました。一人称で進むので、とある人物をこうだと思っている語り手から、とある人物が語り手になったときに、さっきまで別の人に語られていたとある人物というのは、一部分や側面でしかないのだ、という。
最終章はびっくりしました。急にみんなが調和をとった気がして、ぞっとするような。乱暴に「あなたをゆるします」というのを押し付けられたような気がして、びっくりした。ゆるす、といっても、黙ってみないふりをするような、そんな居心地の悪さがあって、もぞもぞしました。最後になって、それまでの怠惰な雰囲気から、緊張で息を詰めていました。
業多姫〈5之帖〉春惜月 (富士見ミステリー文庫)
「残り何日か知りたい? 知ってその日までは苦しまずに過ごせる?」
 残りの日々。それは“颯音”が消えるまでの日々。
 颯音と同じ瞳、同じ声。けれど目の前にいるのは別のひと。
 ——うそに決まっている。
 海鳴りが耳を劈き、向かい風が、震える少女の頬をなぶる——。
 南の海に突き出した半島、入陽崎。異能集団「狐」の本拠地にやってきた鳴と颯音は、沖に現れるという帆掛け船の噂を探ろうとする。だが、颯音の故郷でもあるその地は、封印された彼の真実の姿を暴き出す。
“颯音”を生み出す発端となった十年前の春惜月——弥生の事件。徐々に膨らんでいくもう一つの人格、和玖也。そして、村の片隅で密かに進められる奴隷商いと、自我を崩壊させる不可思議な薬。全ての裏で糸を引く「狐」との戦いを前に、鳴と颯音、二人は——。
 五百年前の昔、最後の戦いへ向けた幕が上がる。(カバー折り返しより)

最後の戦いに向けて、鳴と颯音の関係も、捉え方の変化が。颯音のもう一つの人格、和玖也の育ったという村にやってきて……という巻。過去と向き合うのは必要だと思ったけれど、そういう解決かあと不思議な気持ちになった(異能の力とともに去っていった和玖也)。最後の戦いは、とても困難な道になりそうだ。
青津野刑部が、意外にできるひとっぽかったのがびっくりした。変態っぽかったけど。
図書館であそぼう―知的発見のすすめ (講談社現代新書 (1453))
図書館についての入門書のようなエッセイ。日本の図書館と、パリの図書館について書かれています。1999年の本なのでかなり変わっているところもあるだろうけれど(主にメディア系について)、レファレンスの話は今とそう変わりはないだろうなという印象でした。
最後に図書館関連の文献案内があるので、また何か探して読んでみたい。
スカーレット・ウィザード外伝―天使が降りた夜 (C・NOVELSファンタジア)
30年と限られていたジャスミンの命
しかし訪れるはずのない誕生日を
4回迎えた彼女は
その日々、何を思い過ごしたのだろう
そして総帥の地位を継いだケリーは
何を見据え生きたのだろう
二人の言葉と想いが残された
本編では語られることのなかった
死の直前の女王の姿と
キングのその後を描く外伝登場(裏表紙より)

「エピローグ・アンド・プロローグ」とあとがきにあるように、スカウィの完結と新シリーズ始動のお話。スカウィの世界にもラー一族が関係してくる、という話でした。
『暁の天使たち』シリーズを読まなければ……。
怪獣夫婦の息子は、やればできる子でしたが、あくまで普通の子なんだなあと思ってそれが微笑ましかったり、ケリーとルウの交流が楽しかったり、ケリーはルウと会うことを楽しみにしていたんだと思うと切なく、次々とあの時代を共有した人たちがいなくなってしまうのが寂しく……。物語の続きってこういう風に寂しいものなんだなあと思う。
老けていくケリーがダンディでときめいてしまいました。
楽しいシリーズでした。次のシリーズも読みたい!
映画「博士の愛した数式」を見ました。
博士の愛した数式 [DVD]
原作が、好きです!
自分の中の原作イメージとちょっと合わないところがあって(私は博士が愛した数式は別のものだと思っていた……)むむ? となってしまったんですが、日々の情景の空気感は優しくて、いいなあと思いました。兄嫁ははまり役過ぎて噴き出してしまいました。そう、ああいう、女! って感じの美人だよなあ。博士がかっこよくてにやにやしました。泣きそうな声とか震えが走っちまったぜ……!
今日の映画は「RED/レッド」。
RED/レッド [DVD]
元CIAのエージェントだったフランク。五十代になった今は引退し、平和に暮らしている。しかしある夜、何者かに襲撃を受けてしまう。これをあっさり撃退したフランクだったが、自分と関わりを持ってしまった一般女性サラに危険が及ぶと感じ、事情を理解できない彼女を半ば誘拐する形で逃亡することに。自分が狙われる理由を突き止めるため、かつての仲間たちを訪ねていく内、とある陰謀が浮上して……。

親父萌えは見よ。話はそれからだ。
引退したエージェントたち=いい年したおじさまおばさまたちが活躍するアクション映画です。こういうタッグものっていうのはやっぱり美味しいなあ! 楽しい。
強烈な個性のある親父軍団とは違い、ヒロインは巻き込まれ型の若い女性。役に立ってない感じですが、なんだか憎めない。個人的にはヴィクトリアとイヴァンが好きです。好きです。ヴィクトリアみたいな人好きだー。イヴァンは見ててチャーミングでかわいい。あの体型がかわいい。親父対若造の構造もあって、にやにやして見ました。クーパーの青臭さがいい。フランクの酸いも甘いも噛み分けて視線をくぐってきた容赦のなさがいい。そのせいで、それはいいのかな、と思うところもあるんですけれども。
しかしハゲとか白髪のおっちゃんたちが、わーわーやってる感じが好きでにやにやしました。楽しかった。
スカーレット・ウィザード〈5〉 (C・NOVELSファンタジア)
おまえ本当に優しい男だな、海賊
巨大なクーアの権力にも
何の興味も無かったくせに
おまえは私につきあってくれた
だから——だからもう終わりにしよう
最重要課題であるダニエル救出作戦は
ジンジャー主演で華々しく開幕し
…………そして
ラヴロマンスも終幕を迎える
スカーレット・ウィザード最終巻(裏表紙より)

まさかの大号泣。こんな終わり方ってあるのかー!! 最後になって明らかになる事実に、もう、もう……!
運命という言葉がキーワードになっていたけれど、確かにこの広い宇宙で出会って、しかも二度、三度と巡り会ったのなら、確かに二人には運命があったんだな、と思う。夫婦としてはもっと同志的な位置にあるけれど、すごく居心地のいい相手に巡り会えたことは、やっぱり愛だよなあ。
救出作戦は、宇宙大決戦という感じで、色んなところに鳥肌が立ったし、笑った。
五巻まで本当に楽しかった。
外伝でお別れになるのが寂しいな。『暁の天使たち』『クラッシュ・ブレイズ』シリーズを読むべきかな。
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Author:月子
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