読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
封石師として初仕事をこなしたフィーネは、半妖魔のアレスと正式に契約を交わした。主従としても恋人としても”最強バカップル”な2人は、愛のための世界征服へまっしぐら! そこへ「雪に閉ざされた町の原因究明」という仕事の依頼が。アレスがいれば怖いモノなし!のフィーネだったが、因縁の「聖シュアル騎士団」が絡んでいて!? 腹黒美少女×恋人バカな半妖魔のラブファンタジー完結!!(Amazonより)
第二巻。主従契約を結んだフィーネとアレス。今回も師匠トリスタンとともに仕事を引き受けるも、またもや反組織絡みらしく。
アレスとの関係のいびつさを感じながら、それでもいい、と強気なフィーネが切なくもかっこいい。もしフィーネが野望を叶えたら、彼との関係も変わるのかな。アレスどころか、フィーネもちょっと考えがずれているみたいだからなあ。師匠といえど異性の家に同居って、もうちょっと自覚持って!笑
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昔からあやかしが見えることに悩まされてきたOLの雅(みやび)、25歳。そのせいで彼氏には軒並み振られ、職場にもプライベートにも居場所がなかった。しかしある日、超イケメンの神様・朔(さく)が「迎えにきたぞ」と現れ、強制的に結婚することに!? 初めは拒否する雅だが、甘い言葉で居場所をくれる朔との夫婦生活は思いのほか居心地がよく、徐々に朔を受け入れる雅。だがこの夫婦生活には、過去に隠されたある秘密が関係していた…。胸キュン×癒しの“あやかし嫁入り”ファンタジー小説!(Amazonより)
あやかしが見える雅は幼い頃から「気味が悪い子」と疎んじられてきた。そんなある日、迎えに来たといって桜月神社の神・朔と結婚することに。どうやら雅はあやかしたちを惹きつける特別な魂の持ち主らしい。
う、うーん……? 疎んじられていたわりには雅の性格ははきはきしているし、なのに神様の嫁にされるのに特に反抗するでもなく流されるように普通に三三九度やってるし……。不気味だからってそんな周囲のありとあらゆる人に「化け物」って罵られるものかとか、実害は作中では窓ガラスが割れるくらいなのでは、とか。かと思ったらあやかしや神様には説教するとすぐ好意をもたれるし……。
あと最大のツッコミは、神仏習合、寺社仏閣という言葉はあるけれども、神宮に住む神様の嫁なのに上の人は観音様で、常世には閻魔様がいるの……?
そして地域のお祭りというのは、そんなに簡単に開催もできなければ人を集めることもできないと思うんだよな……。
というような感じで、少し進むごとに「えっ」となる設定や展開やエピソードが出てきて、あまり読むのに集中できませんでした。設定は好みなのになあ。
天人の“師匠”は、敵対する人間の王・ルタに殺された。彼女の最期の願いは、愛してしまったルタの幸せ。しかし千年後、人間・アセビに転生した“師匠”が見たのは、神話として語られ孤独に生きるルタだった。互いに恋しても、種族が、世界が、誤解が、邪魔をして“相手を幸せにできない”と空回る想い。共に在ることが叶わないなら——変えるべきは世界か。
第15回ビーンズ小説大賞優秀賞受賞、魂に刻まれた恋物語。(裏表紙より)
『神様は少々私に手厳しい』を読んだだけなのですが、守野さんの一人称の勢い、好きだなあ。ぶわー!! っと感情が溢れるところ、読んでいてめちゃくちゃ面白い。ぐっときます。かつコメディ部分も楽しくて、各々のツッコミに笑った笑った。
前世の自分を殺した元弟子は、千年後、誰とも交流を持たずたった一人孤独に生きていた。殺される間際、唯一願った彼の幸せのために、少女アセビに生まれた変わった彼女は全力で彼の元へ駆けていく。……駆けて行くんだけど、びっみょーにずれてるところが楽しい。
なので後半、がらっと色が変わり、物語が駆け足気味になって読者を置いてけぼりにした感があるのがとても残念……。好きなんです、そういう展開大好きなんです! でもこの一冊でやるの無理があったと思うんだ!
それでも、一つの時代の終わり、神々の世の終焉に、やっと一緒に生きられるようになった二人の姿は、とてもとてもよいものでした。
年子でよく似ている「真面目な子」の姉に複雑な感情を抱く妹。弟のアイドルオタクを馬鹿にするバンギャの姉。賢い優等生な娘とそりが合わないでいる母親。教師になるという息子の夢を守ろうとする父親。周囲から浮いている妹に苛立つ姉。帰国子女の孫の学校生活を見守る祖父。赤ん坊という命を中心にした風景。家族の物語を綴る短編集。
「「妹」という祝福」「サイリウム」「私のディアマンテ」「タイムカプセルの八年」「1992年の秋空」「孫と誕生会」「タマシイム・マシンの永遠」を収録。
語り手みんなの感情に共感してしまって、まるで自分に起こった出来事のようだった。そして多分この世界のどこかで同じようなことをしている家族がいるんだろうなと思わせる、リアリティがある短編の数々。とても面白かった。
ぐっときたのが「私のディアマンテ」。娘に馬鹿にされる学のない母親だけれど、大事なことは絶対に間違わなかった、その展開にすごく救われました。それから「孫と誕生会」。こちらも現代の価値観とは違うかもしれないけれど、大事なものの根っこは変わらないというのを教えてくれるもので、とてもよかった。
「タマシイム・マシンの永遠」はすごくタイムリーだったかも。タマシイム・マシンはどうやら『ドラえもん』のひみつ道具のようなのですが、話している内容に、2020年11月時点で上映中の「STAND BY ME ドラえもん 2」の下敷きになった話、のび太とおばあちゃんのエピソードのことが出るんですよね。それだけでなんだかちょっと、読みどきだったのかなと嬉しくなったのでした。
「愛しているよ--俺の暁の姫」強大な力を持つ半妖魔のアレスは、幼いフィーネを"災厄"から救うと、そう告げて自らを封印した。残されたフィーネは、恋しいアレスを自分のモノにするため、妖魔の能力を操る"封石師"になることを決意。--そして10年後。封石師の基礎教育を終え、封石師見習いとなったフィーネは、約束どおりアレスを目覚めさせたのだが、とんでもない野望まで芽生えていて--!? 恋人バカな半妖魔×腹黒美少女のラブファンタジー!(Amazonより)
妖魔を従えることができる封石師となったフィーネには、かつて半魔に育てられた過去がある。彼に再び会うために封石師への第一歩として見習いとなったフィーネだが、再会したアレスは何故か素っ気ない。しかもアレスとは契約できないどころが、師匠となったトリスタンに振り回されることに。
賢く活発で、真っ直ぐすぎるヒロインが、持ち前の魅力で言葉巧みにヒーローを口説き落とすまでのお話。いやあ、いいところでここぞという口説き文句がくるところ、瑞山さんらしい話でとてもよかった。
最終的に明かされたフィーネの野望については、おおお!? が、頑張れ!? とちょっと戸惑ったのですが、実現できるといいなあと思います。きっとその方が、より良い世界になると思うな。
進級式と親睦会を終えた貴族院で、ローゼマインの新たな一年が本格化する。早速始まった講義では、エーレンフェストの二年生の「全員一発合格」を目指したり、図書委員の仲間探しに奔走! 昨年以上に次々と騒動を巻き起こす中、院内の教師や上位領地の領主候補生、中央の第三王子とも接触が増え、領地間の均衡に目を配る保護者の頭を悩ませる。
だが、我が道を突き進むローゼマインは止まらない! 夢中で駆け抜けながら、エーレンフェストの採集場所に出現した魔獣ターニスベファレンの討伐に挑むのだった。
本当は読書したいだけなのに、厄介事が止まらないビブリア・ファンタジー最新刊!
書き下ろしSS×2本、椎名優描き下ろし「四コマ漫画」収録!(カバー折り返しより)
貴族院二年生編。図書委員が集まるのと、第三王子との接触と、シュヴァルツとヴァイスのお着替えと、対立派閥の人間の名捧げについてと、魔物と不穏な気配。うーん、顕在化していないだけでローゼマインが次々に、後々おおごとになる種を蒔いている感がある笑 神具の具現化とか、絶対大騒ぎになるやつだろ! ばくしょう。
保護者陣側の番外編、めちゃくちゃ笑いました。ジルヴェスターがすごく常識人のツッコミをしている! 笑ってしまいました。
突如、異世界へ召喚された高校生ナツキスバル。普通の一般人である彼に特殊な知識も技術も武力もあるわけもなく、さらに手にした能力は『死んだら時間が巻き戻る』という痛みを伴う『死に戻り』のみだった!(Amazonより)
アニメは最新まで視聴済み。声優さんの力はすごいなあ、読みながらちゃんと声が再生される。
異世界召喚された引きこもり高校生ナツキスバル。なんの能力も付与されていないと思いきや、偶然出会った銀髪美少女を助けた結果、殺されてしまったことで能力が発動。それはある地点へ巻き戻ってやり直すことができる『死に戻り』の力だった。
さくっと死ぬんですよね。選択肢一個ミスったら死。登場人物の好感度が足りなければ詰み。事情を知っていても解決できなければ死。その中でも心が折れないスバルですが、この先のことを知っている身としては、一巻は世界はまだまだ全然優しかったんだなあ……と遠い目をしてしまう。
どんどん加速度的に面白くなっていくはずなので、続きも読んでいきたい。
エーレンフェストの下町を美しい街へと生まれ変わらせたローゼマインは、他領への影響力を強めるため、さらなる発展を目指す。
そのためには、民の協力が欠かせない。貴族との壁を壊すため、彼女は自ら活発に動き回る。直轄地の印刷工房の視察や、染め物コンペの開催による職人の発掘、図書館建設計画の妄想(?)などなど。
複雑な領地問題が絡む兄の結婚式では、不穏な旧ヴェローニカ派への警戒も必要に。領地内の派閥争いは激しさを増していく。
季節が冬の到来を告げる頃、貴族院では二年生が始まるのだった。
ついに5周年! 騒動続きで忙しすぎるビブリア・ファンタジー最新刊!
書き下ろしSS×2本、椎名優描き下ろし「四コマ漫画」収録!(カバー折り返しより)
変化後の下町組との交流と、領地への嫁入りと、二年生への準備。
よそからやってきた花嫁、アーレンスバッハのアウレーリアが結構いい人っぽくてよかった。後にローゼマインも不思議がってたけれど、この人実家でどんな扱いを受けてたんだろうな。
染物コンペで、エーファお母さんが頑張っている番外編を読んで、ぐっときました。その分何も知らないカミルがちょっと切ないな……。こんなに大きくなったんだなあ。
「8号(出版用紙を製造する巨大マシン)が止まるときは、この国の出版が倒れる時です」
――2011年3月11日、宮城県石巻市の日本製紙石巻工場は津波に呑みこまれ、完全に機能停止した。製紙工場には「何があっても絶対に紙を供給し続ける」という出版社との約束がある。しかし状況は、従業員の誰もが「工場は死んだ」と口にするほど絶望的だった。
にもかかわらず、工場長は半年での復興を宣言。その日から、従業員たちの闘いが始まった。食料を入手するのも容易ではなく、電気もガスも水道も復旧していない状態での作業は、困難を極めた。東京の本社営業部と石巻工場の間の意見の対立さえ生まれた。だが、従業員はみな、工場のため、石巻のため、そして、出版社と本を待つ読者のために力を尽くした。
震災の絶望から、工場の復興までを徹底取材した傑作ノンフィクション。(カバー折り返しより)
製紙工場復活までを描くノンフィクション。東日本大震災での出来事を語る本でもあります。
様々な偶然や巡り合わせ、仕事をする人間の矜持といったものが、あの震災の中でも絶えなかったことを心から嬉しく思うと同時に、あの日失われた多くの人々の命を悼みます。
みんな一人の語り手として、経験したことを伝えようとしてくれていた、という著者の思いがすごく心に残ったなあ。
見た目完璧な残念お嬢様メアリと、美形だけど無礼な従者アディ。長年メアリに片想いをしていたアディの想いがついにむくわれる…かもしれない!?「このままだと本当に俺が頂いちゃいますよ」ドキドキ必至の第2巻!(Amazonより)
破滅を回避し、落ち着くべきところに落ち着いたメアリ。経営学を学ぶために大学に行くことになったメアリだったが、そこには男性を魅了する少女とそんな彼女と敵対する少女たちというどこかで見たことがある構図が。そう、ゲームの続編が繰り広げられていたのだ。本来なら退場しているはずのメアリは否応なしに関わることになってしまい。
と、悪役令嬢物、続編というくくりながらも、メアリとアディはおめでとう!!!!! な第二巻です。続編を冷静に見守っているメアリがめちゃめちゃいい立ち位置だなあ笑 前世の記憶がありそうな二人に深く関わらないところが新鮮ですごくよかった。
アディは本当によかったね……。よかったよかった。メアリが言いふらすところ、はちゃめちゃに笑った。