読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
巫女ユミィの専属護衛・千年獅をめざし、再び護士候補生となったシェルティス。以前と違うシステムに戸惑い、孤立する彼の前にモニカという候補生が現れて……!? 大切な少女を守りたいと願う、重層世界ファンタジー!(Amazonより)
第1巻を読んでからだいぶ間が空きましたが、続きを読みました。
まっすぐでピュアな少年少女だなあ! とにやにやするし、微笑ましくて笑ってしまいますね。一部の人たちが暗躍しているだけで多分メインの子たちはみんないい子だろう、などと思ってしまう。
伏線もりもりなので今後の展開が気になりますが、シェルティスとユミィがこの時点では切なすぎる。ハッピーエンドになるのかいまからやきもきしてしまいます。
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婚約者の王太子セシリオに、避けられるようになった侯爵家令嬢ロザリンデ。彼の側には、聖女のようにもてはやされる令嬢の姿が。これって、事実上の婚約破棄ですよね? その顔立ちのせいで高慢令嬢に誤解されやすいロザリンデは、王都を去り愛する竜たちの待つ故郷に向かうことに。もう政略結婚相手に恋なんてしない。私には竜を溺愛する自由な日々が待っている! ——はずが、竜の略奪事件が発生して!? 竜好き令嬢のドラゴンラブ!(裏表紙より)
竜の生息地を領地に持つ令嬢は、政略結婚の相手として王子と縁組をしていたが、ある日王子が心変わりし、竜を敵とみなす国教に近しい可憐な娘を側に置くようになる。これは婚約破棄? もともと顔立ちのせいで評判が悪かったロザリンデは、婚約破棄を知らせに領地に帰るけれど……というところから始まる、結構国や宗教や権力が絡んだファンタジー。
ロザリンデがずっとずっとセシリオのことを考えているので、復縁か? と思ったら、そういう展開かあ。『悪役顔令嬢』でこの展開はなかなか意外でした。そう思うとみんな婚約破棄すると結構スパッと次に行く人が多いんだな、と思ったり。
中盤から疲れてきているような文章になっていますね……。体言止めと台詞の省略が多くなってきた気がします。終盤の展開が早いだけに気になりました。
誰にも愛されない悪役王妃、前世の記憶で反撃開始!!
OLの理世は、ある日歩道橋から落ち読んでいた小説の中に転生してしまう。しかもよりによって生まれ変わったのは悪役王妃のアリーセで!? 平和に暮らしたいのに、このままではあらぬ罪を被せられ処刑まっしぐら。ならばシナリオをぶっ壊し、華麗に破滅エンドを回避してみせましょう! 虐げられたドン底悪役王妃の快進撃が始まる!(裏表紙より)
転生じゃなくて入れ替わりですね。最後のシーンを伏せるためにあえて転生にしてるのかな。
日本人の女性でOLだった理世は、気付いたら読んでた小説の中の登場人物であるアリーセになっていた。このまま持っている記憶でチート……と思いきや、小説は読んでいた途中で誰がアリーセを陥れたかわからない。けれどとにかく何もしなければ破滅する現状を回避するために動くと決めた。
虐げられていたアリーセではなく、現代日本人としてのスルースキルというか立ち回りというかで、絶妙に逃げつつ、誰が企みを持っているかを探る主人公。王妃のままでいるのがなんというか、肝がすわってるなあ。
結局悪党たちは逃げてしまったし、頼みの王太子も好きな女性の尻に敷かれている感じだしで、このままアリーセがなんとかして国を守る展開になるのかな。
「降伏しろ」「降伏なさい」帝国最強の剣士イスカ。皇庁が誇る魔女アリス。二大国が激突する戦場で二人は出会い、共鳴しながらも敵対する。追い求める理想の世界のために。細音啓、渾身のヒロイックファンタジー!(Amazonより)
機械仕掛けの帝国。星の力である星霊を宿す者たちの皇庁。長く続く二国間の争いで、帝国最強でありながらとある罪を犯して牢獄に入っていた剣士イスカと、皇庁最強とも噂される魔女アリスリーゼが出会った。敵味方で出会い、戦い、恋をしてしまう系かーなどと思っていたら思っていた以上にラブでコメで、バトルだった。そうそう、一巻ってこういう感じだよなー!
とにかくイスカとアリスが会うところがめちゃくちゃ楽しかったんですよね。べたなんだけど笑っちゃった。そして、この二人が争うのは見たくないなという気持ちが強くなって、最後の共闘はやっぱりすごくよかった。お互いに好意を抱いているのがまるわかりなのにというじれじれ感もよかった。
沙漠の国で大統領が暗殺され、内閣は総逃亡。「仕方ない。私たちで国家やってみる?」立ち上がったのは、日本人少女ナツキをはじめ後宮の少女たち——。ハードな今日を笑い飛ばし、明日へ進み続ける彼女たちが、最後に掴み取るものは!?(帯より)
力強くて素敵なタイトルだなあと思っていたんですが、中身も大変素敵でした。これは少女小説だと思う!
紛争で両親を失った日本人少女ナツキ。チェチェン出身で将来有望で聡明なアイシャ。面倒見がいい姉御肌のジャミラ。後宮でありながら女性教育機関として機能するここアラルスタンで暮らす少女たちは、現大統領を支える若衆となるはずだった。大統領が暗殺されるまでは。
後宮という閉ざされた世界で暮らす(と言いながらも結構自由だ)少女たちの友情と戦い、国を支え守り政治をし、大人たちと渡り合う。場所が場所なだけに大変危険極まりない状況にもなるんですが、強くしたたかな彼女たちは力を合わせて綱渡りをする。
沙漠という国柄のせいか、全然じめっともしていないしアンニュイでもないし、カラッとして、とても明るくて気持ちのいいお話だった。みんなものすごく頭が良くて自分のすべきことをわかっているので、上手くコトが運ぶだろうかという不安はあるんだけれど人の失敗や過ちで台無しになるっていうストレスがなかったんだよな。すごく心が軽くなる読書だった。面白かった。
世界に冠たる「かわいい」大国ニッポン。キティちゃん、ポケモン、セーラームーンなどなど、日本製のキャラクター商品が世界中を席巻している。では、なぜ、日本の「かわいい」は、これほどまでに眩しげな光を放つのか? 「かわいい」を21世紀の美学として位置づけ、その構造を通時的かつ共時的に分析する。(Amazonより)
2006年の本なので「かわいい」という言葉の持つ意味、認識、捉え方がまったく違うものになってきているだろうけれど、当時はこんな風に見ている人がいたんだなと思って興味深かった。特に雑誌における「かわいい」の伝え方は、なるほどなーと思いました。
しかし、セーラームーンに関する記述が、アニメ本編のみのそれも曖昧な知識で書かれていて、原作にも当たっていないところに思いっきり不信感を抱いてしまいました。セーラームーンこそ「かわいい」を描きながら「かわいい」に対局するものを描こうとしているように思うんだけどなあ。
戦時中のグラース国に転移した須山一樹は、年下の少年、ルーナ・ホーネルトと恋に落ちた。しかし、長かった戦争が終わった夜、気がつくと日本に帰っていた。それから十か月後、何の因果か、カズキは再び異世界にいた。だがそこは、敵対関係にあったブルドゥス国の王都。しかも、自分が消えた夜から十年が経過していた。行き場のないカズキは、偶然出会った少女リリィが経営する娼館で下働きとして過ごすことになる。二度目の異世界生活に慣れてきたある日、カズキはこの十年で名が知れ渡った「黒曜」という存在を知る。それは、終戦の夜に消えた異世界人の自分が、終戦の女神だと担ぎ上げられたものだった―。(Amazonより)
二度目の異世界召喚。言語が通じないため、珍妙な言葉遣いと奇声をあげるヒロイン。このカズキの一人称が、もうめちゃくちゃおかしい。何度も笑わされてしまった。
そんな明るさに隠されているんだけれども、せっかく思いを通じ併せた人と突然引き離され、戻ってこられたと思ったら十年後の世界。どれだけ不安で押しつぶされそうだっただろう。そしてルーナもどんなに苦しかっただろう。その苦しさはカズキの無茶苦茶な言動とそれに振り回される人々のツッコミで台無しなんですが笑
二度目というわりにカズキにあんまりこの世界の知識がないので、どういう状況なのかほとんどわからない……。がんばれルーナ。がんばれアリス。周りの人たち!
身分に関係なく有能な人材を登用し、庚国を発展させた前女帝。その反面、血の粛清は親族にまで及び、それは彼女自身の息子にも向けられた……。
生き残った現皇帝・明宗は傀儡と囁かれ、国は前女帝派と明宗の姉・西安公主派に分かれて権力闘争に明け暮れている。しかし明宗は、国を思う熱い心を秘めていた。
そんな彼の前に現れた、没落した地方官吏の娘・紅琳。彼女もある野望を胸に、女でありながら身を立てようともがいていた。
二人が出逢い偽りを共有した時、国は変革への産声をあげる——!(裏表紙より)
女性でありながら宦官に扮し、傀儡皇帝とさげすまされている現皇帝とともに仲間を集め、困難に立ち向かう中華風ファンタジー。
賢く有能な紅琳に対して、皇帝の明宗は優しく真面目なのだけれどちょっとずれた感覚の持ち主。大丈夫かなあこの人……というのを紅琳が個性豊かな仲間たちとともに支えるんですが、この仲間集めの感覚が楽しいですね。中華風王宮だとものすごく難しいけれどこの本の世界観だからなんとかぎりぎり可能になったみたいな感じがします。阿賀とかね、ばれたら本当にやばいと思うんだよね。
仲間が揃ってさあここから! と思ったんですがいかんせんページが足りなかった……もっと敵側をぎゃふんと言わせてほしかったなあ。
皇居の月々の水道、電気代は? 家計をやりくりするのは誰? きらびやかな宮中晩餐会の費用はどのくらい? 皇室費、宮内庁費などを含めた、いわゆる皇室関連予算の総額は二七三億円。私的なお小遣いである「御手元金」から、「御物」「御由緒物」と呼ばれる皇室財産まで。菊のカーテンの向こう側、知られざる「皇室の家計簿」の詳細を、情報公開法を駆使して大検証する。(カバー折り返しより)
ものすごく面倒な構成になっていることがわかりました。慣例に習うとこうだけれど現代の感覚的にそぐわず、みたいなところを少しずつ変えている最中なのかな。神事に国費を当てられないので内廷費を使う、みたいなところをほうほうと興味深く読みました。
最後の方のお礼金等に関してはなんだか週刊誌で取り上げられるような話題だなあと思いつつも、国家予算の使途の透明性という点ではみんながちゃんと知っておいた方がいい話なのかなあ……。しかし窮屈だな、という思いが否めなかったです。
C.H郵便社の自動手記人形として、ヴァイオレット・エヴァーガーデンの名は徐々に広まりつつあった。ヴァイオレットはある日入院中の少年が家族に宛てる手紙を代筆する。彼が亡くなった日に家族に渡す、という約束を交わして。だがある日宛先不明の手紙の筆跡に見覚えがあることに気付いたホッチンズは、ヴァイオレットが未だ忘れられないでいるあの人が生きている可能性を告げて……。
公開中なので続きから。
公開中なので続きから。