読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
混血の少年リンツの国では事件が起こっていた。怪盗ゴディバが富豪たちの宝物を盗むという事件である。ゴディバを追う探偵ロイズは少年少女のヒーローだった。ある日父が買ってくれた古びた聖書から風車小屋のマークが描かれた地図を発見したリンツは、これはゴディバの隠れ家の地図ではないかと推測し、ロイズに手紙を書いて。
子どものためのミステリーランド、という複数の作家によるシリーズものなので、王道を行きつつ綺麗に終わるのかと思ったら、そうでもなかった。さすが乙一といった感じ。
怪盗の正体は父さんかなと思ったんだが死んでしまったし、もしかして隣人か、とも思ったら両方だったなんてすごいトリック。ロイズが悪者というのもすごい。人死にが出るのもびっくりした。最初のロイズに会うまでは児童文学っぽく、ドゥバイヨルと共闘するのは青春小説! という感じがしてわくわくした。ロイズが人質にしたリンツ母にキスするシーンはマフィア映画みたいだし、ラスト、両親と子のシーンは厳かになった。くるりくるりと回って色んなチョコレートを味見したみたい。良かった!
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